◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

全角と半角、どっちでもいい。

2009-07-12 10:13:22 | ディクテーションについて
                      ぐわぁーっ、てか
 前回に続き、文書における数字の表記について書きます。1けたの数字は全角、というのは原則であり、特に指定がなければそうしているということで、全角でなければならないということはありません。ただ、書体にもよりますが、1けたの数字は全角にしたほうが見やすくなります。特にゴシックなら全角にしたいですね。
 最悪なのは、全角と半角が無意味に混在する文書です。1けたの数字でそういうゆれがあるのはよく見掛けますが、ひどいときは2けた以上の数字でもゆれがあって、これほどみっともない文書はありません。「8月27日、9時30分から11時40分まで」なんて、一目でおかしいと感じるでしょう?
 ただし、2けた以上は半角というのも原則で、文書内に出てくる数字は何けたであろうとすべて全角、というようにきっちり統一されている場合はそれでもいいのです。また、どちらで入力しても見た目が同じになる書体なら何けただろうと同じなのですから、気にする必要もありません。
 また、報告書の見出しなどで、大項目の数字は全角、中項目以下の数字は半角というように、けたではなく、項目のレベルで全角か半角かを決めるというのもありますし、小さな文字が並ぶ図や表の中の数字はすべて半角ということはよくあります。そもそもエクセルの表など、文字列ではなくデータとして見る数字は半角ですよね。要は、一定のルールに従っているか、文書内で統一されているか、見た目がおかしくないか、読みにくくないか、ということが問題なのであって、何も気にしないでちゃらんぽらんに書いてある「ゆれ」がいけないのです。
 それは、数字に限らず、漢字で書くか平仮名で書くかということもそうですね。だれにも見せない日記ならともかく、他人に見せるのなら少しは気にしましょう。私が書く文書内で、例えば「下さい」と「ください」が出てきたら、それは、「~を下さい」と「~してください」の使い分けであり、ゆれではありません。また、別の文書で「ゆれ」を「揺れ」と表記していたとしても、その文書では「揺れ」と書くことにしたというだけで、同一の文書内で「ゆれ」と「揺れ」とを混在させることはないようにしています。
 それから、作業の能率という点で言えば、何時間も続けるなら、やはり使い慣れた道具を選び、数字の全角/半角など、いろいろ確認して少しでも手間を省こうとするのは当然でしょう? キーの設定、入力言語、指を痛めている私にとってはキータッチの軽さも重要です。どうでもいいことなんて一つもありません。
 というわけで、全角と半角、どっちでもいい、ただし、その文書に一定のルールさえあれば、です。ちゃんとした根拠と背景があって言っていることとただのこだわりとを一緒くたにしないでほしいと思うのですが、そういったことを想像できない、想像できるほどの知識がない、そして、知識がないことを自覚していない、それで話が通じない、そういうことって多いのではないでしょうか。でも、そこからまたじっくり説明する時間もないし・・・何かとやりにくい世の中ですね。

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