このGW中に、2つのヒットチャートについての記事を読んだ。
2つのヒットチャートというのは、「オリコン」と「ビルボード誌」だ。
「オリコン」は、ご存じの方も多い音楽CDなどを中心としたヒットチャートを掲載している。
一方「ビルボード誌」というのは、もともと米国のヒットチャート誌で、その対象は音楽の分野だけでも様々なカテゴリーに分かれており、クラシックからジャズ、ポピュラー音楽(ロックを含む)まで網羅している。
最近では、音楽配信などのヒットチャートまでを扱うようになり、「CDヒット=ヒットソング」という見方をしてない、という特徴がある。
当然のことながら、「オリコン」のヒットチャートと「ビルボード誌」のヒットチャートの内容は、別のものになる。
オリコン:5月7日付CDシングルランキング
ビルボードジャパン:5月11日付Hot100
どちらも、ジャニーズ系のグループがNo.1になっているが、随分違うな~と感じさせるのが「オリコン」はいわゆる「国民的〇〇」といわれるようなアイドルグループが上位を占めているのに対して、「ビルボード誌」は「ゲスの極み乙女」という、メジャー?とは言い難いバンドが堂々のベスト10入りをしている。
どちらのチャートが「今」をあらわしていると、言い切れるものではないが、音楽の聴き方そのものが大きく変わり、そのツールそのものも大きく変化していることを考えると、「国民的〇〇」とメディアが呼ぶグループやアイドルというのは、実は「国民的」ではないかもしれない。
特に「特典商法(別名「CDおまけ商法」)のようなカタチで、上位ランキングされるようなケースが目立ってくると、そのランキングそのものの信頼性に疑問がもたれるようになってしまう。
おそらく、テレビ番組の「視聴率」に関しても、同じことがいえるかもしれない。
「リアルタイムでテレビを視聴する」という「視聴率」と、「録画視聴率」という2つの「視聴率」があると、考えてほうが、今の時代にはあっているかもしれない、ということだ。
それにしても、「ビルボード誌」のHot100を眺めていると、なんとバラエティーに富んだチャートなのだろう?
テレビの音楽番組そのものが、ほとんど無くなっていることを考えると、このような音楽情報というのは、どこから得るのだろう?と思ってしまう。
固定的なファンの存在も大きいと思うが、情報の発信源そのものの多様化が、このようなチャートにも現れているのかもしれない。
「多様化する情報源」を知ることがビジネスでは重要になっている、と実感させるヒットチャートでもある。