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「こどもの日」のセンスのない冗談?少子化対策の「女性手帳」

2013-05-05 20:17:52 | 徒然

Yahoo のトピックスにも取り上げられていた、「女性手帳」の話題。
どう考えてみても、「こどもの日」のセンスのない冗談のように思えてならない。
産経新聞:10代から「女性手帳」導入 骨太の方針で調整

どうも自民党の考える「少子化対策案」というのは、旧態依然というかオジサン発想というか・・・時代遅れ感がある様な気がしてならない。
女性の初産年齢が高くなってきたのは、女性の社会進の問題だと、自民党の方々は考えていらっしゃる様にしか思えないのだ。

その旗振り役?野田聖子氏も最近は大胆な発言をしていらっしゃる。
しかし、彼女のように50歳という年齢で初産をする、と言うこと自体異常なことで、彼女が不妊治療を始めた年齢も40歳くらいと、一般的な婦人科の医師なら「妊娠を諦めさせる」年齢だった。
最近の彼女は、障害を持って生まれた子どもをメディアに晒しながら、「高齢出産母の大変さ」をPRしているようにしか見えず、そんな人に「少子化対策」と言われても「何だかな~」と言う気になってしまうのではないだろうか?まぁ、そんな彼女を使う、メディアもメディアだとは思うが。

GW直前だったと思うのだが、「育休3年」という政策を発表した。

先に発表した「育休3年」を実施する為には、3年間は夫である男性の収入のみとなる、と言うコトでもある。
高度成長期のような「終身雇用」が当然な時代であれば、3年の育休も心配ないかもしれないが、安倍さんが打ち出した「雇用の流動化策」で、自分の雇用そのものを心配する様になってしまっているのに、3年安定した収入があると確信がもてる男性がどれだけいるのだろう?

実際働く女性からは「育休3年」よりも、保育所の充実を中心とした「働く女性が出産・子育てがしやすい環境作りが優先」という声が挙がった。
それが、現実的解決策の一つだとおもうし、何も「育休取得者=女性」と決めつける必要も無いのでは?
女性にも家族が養えるだけの安定的収入があれば、夫である男性が育休を取得しても良いはずだ。


そして今度は10代から「女性手帳」を配布して、20代での出産を勧める?と言うコトらしい。

女性側からすれば「大きなお世話!」という気がするだけではなく、「少子化」の根本が全く判っていない!と、反発されるのが目に見えているような気がする。
何でもこの「女性手帳」には、「子宮頸がん」などの知識も盛り込むつもりらしいのだが、「子宮頸がん」が「感染型がん」だと知れば、その知識は当然男性にも必要だと思うのだ。

「女性が出産しない」のは、決して女性の社会進出による晩婚ではなく、今の日本社会に対して女性も男性も不安があるからなのでは?
それを「女性手帳の配布」で解消できる、と本気になって考えているとしたら・・・悪い冗談にしか思えない。