日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

菜の花→タイヤ

2013-05-08 14:07:53 | CMウォッチ

今日の新聞に住友ゴムの全面広告が掲載されていた。
菜の花をバックに「夢のタイヤの大切な鍵は草原に咲いていた。」というコピーが付いている。。
これだけで、「今までのタイヤとどう違うの?」と、興味がそそられる。
広告中の文章を読んでみると、実に画期的なアイディアと技術で新しいタイヤができた、と言う報告だと判る。
住友ゴムADギャラリー「いのちのためのゴム」シリーズ(今回紹介した広告は3)

それにしても、ビックリだ。
タイヤと言う製品には、石油などの化石資源が必須だと思っていたし、今でも多くのタイヤは化石資源を原材料として作られているのが、ほとんどだと思う。
ところが、今回住友ゴムでは「100%石油外天然資源タイヤ」の製造に成功し、販売をするという。
環境対応タイヤ① 「100%石油外天然資源タイヤ」

この製品の開発そのものが、経営方針の中に盛り込まれていたようなのだが、クルマだけでは無くクルマの足であるタイヤも「環境」を重視して開発が進められていた、と言う点は、とても日本らしい気がする。
確かにハイブリッド車だのEV車を走らせていても、その足下であるタイヤは見過ごされてきたような気がする。
もちろん「エコタイヤ」と呼ばれる、燃費走行の良いタイヤなどは以前からあったが、その素材にまで注目するコトはなかった。
それが燃費が良く、素材そのものもバイオマスから作られるタイヤだとしたら・・・今までの「エコタイヤ」以上の価値があると思う。

もう一つこのタイヤが魅力的だと思うコトは、「フクシマ事故」で農作物が作れなくなった農地に、菜の花などを植え、少しでも放射能の除染をしよう、と言う動きに対応できる素材だという点だ。
除染のためのひまわりや菜の花の栽培は、効果が期待できない、と言う指摘があるのは知っている。
しかし、農地を放っておくコトもまた問題となってしまう。
農家を助けるためには、食品などとして流通しない農作物を作る、と言う方法もまた復興のためには、必要なコトだと思う。
とすれば、この様な「エコタイヤ」の素材の一つとして、菜の花によるバイオマスが使えると言うのは、農家にとっては朗報だとおもう。
東北の災害復興だけでは無く、過疎地などても応用できるのも魅力的だ。

災害復興のためにも、早く市場に出て欲しい製品だとおもう。