浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「ブッダのことば」より。

2016-11-15 00:15:36 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

        四、スンダリカ・バーラドーヴァジャ

わたしが聞いたところによると、―――
或る時尊き師(ブッダ)はコーサラ国のスンガリカー河の岸に滞在しておられた。
ちょうどその時に、バラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャは、
スンダリカー河の岸辺で聖火をまつり、火の祀りを行った。
さてバラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャは、聖火をまつり、火の祀りを
行ったあとで、座から立ち、あまねく四方を眺めていった、
―――「この供物のおさがりを誰に食べさせようか。」
バラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャは、遠くからぬところで尊き師(ブッダ)
が或る樹の根元で頭まで衣をまとって坐っているのを見た。
見終わってから、左手で供物のおさがりをもち、右手で水瓶をもって師のおられるところへ近づいた。
そこで師はかれの足音を聞いて、頭の覆いをとり去った。

そのときバラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャは
「この方は頭を剃っておられる。
この方は剃髪者である」といって、そこから戻ろうとした。
そうしてかれはこのように思った、「この世では、或るバラモンたちは、
頭を剃っているということもある。
さあ、わたしはかれに近づいた。
それからいった、「あなたの生まれは何ですか?」と、
そこで師は、バラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャに詩を以って呼びかけた。

455、「わたしはバラモンではないし、王族の者でもない。
      わたしはヴァイシャ族(庶民)の者でもないし、また他の何ものでもない。
      諸々の凡夫の姓を知りつくして、無一物で、熟慮して、世の中を歩む。


             ~ 感謝・合掌 ~ 



  


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-14 00:31:29 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第三 大なる章 

           三、みごとに説かれたこと

454、安らぎに達するために、苦しみを終滅させるために、
     仏の説き給うおだやかなことばは、
     実に諸々のことばのうちで最上のものである。


            ~ 感謝・合掌 ~ 




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-13 01:03:50 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

           三、みごとに説かれたこと

451、自分を苦しめず、また他人を害しないことばのみを語れ。
     これこそ実に善く説かれたことばなのである。

452、好ましいことばのみを語れ。
     そのことばは人々に歓び迎えられることばである。
     感じの悪いことばを避けて、
     他人の気に入ることばのみを語るのである。

453、真実は実に不滅のことばである。
     これは永遠の理法である。
     立派な人々は、真実の上に、ためになることの上に、
     また理法の上に安立しているといわれる。


             ~ 感謝・合掌 ~




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-12 00:42:57 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
              第三 大なる章 

           三、みごとに説かれたこと

わたくしが聞いたところによると、
―――或るとき尊き師ブッダはサーヴァッティー市の
ジェータ林、〈孤独な人々に食を給する長者の園〉におられた。
そのとき師は諸々の〈道の人〉に呼びかけられた、「修行僧たちよ」と。
「尊き師よ」と、〈道の人〉たちは師に答えた。
師は告げていわれた、「修行僧たちよ。四つの特徴を具えたことばは、
みごとに説かれたのである。
悪しく説かれたのではない。
諸々の智者が見ても欠点なく、非難されないものである。
その四つとは何であるか?

道の人たちよ、ここで修行僧が、〔i〕みごとに説かれたことばのみを語り、
悪しく説かれたことばを語らず、〔ii〕理法のみを語って理にかなわぬことを語らず、
〔iii〕好ましいことのみを語って、好ましからぬことを語らず、
〔iv〕真実のみを語って、虚妄を語らないならば、この四つの特徴を具えていることばは、
みごとに説かれたのであって、悪しく説かれたのではない。
諸々の智者が見ても欠点なく、非難されないものである。」
尊き師はこのことを告げた。
そのあとでまた、〈幸せな人〉である師は、次のことを説いた。

450、立派な人々は説いた―――〔i〕最上の善いことばを語れ。これが第一である。
〔ii〕正しい理(ことわり)を語れ、理に反することを語るな。これが第二である。
〔iii〕好ましいことばを語れ。好ましからぬことばを語るな。これが第三である。
〔iv〕真実を語れ。偽りを語るな。これが第四である。
このときヴァンギーサ長老は座から起ち上がって、衣を一の肩にかけ
(右肩をあらわして)、
師のおられる方に合掌して、師に告げていった、
「ふっと思い出すことがあります!幸せな方よ」と。
思い出せ、ヴァンギーサよ」と、師は言われた。
そこでヴァンギーサ長老は師の面前で、ふさわしい詩を以って師をほめ称えた。


                   ~ 感謝・合掌 ~




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-11 00:20:06 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

449、悲しみにうちしおれた悪魔の脇から、
     琵琶がパタッと落ちた。
     ついで、かの夜叉は意気消沈してそこに消え失せた。


            ~ 感謝・合掌 ~

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-10 00:08:22 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
 
      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

446、(悪魔はいった)、
      「われは七年間も尊師(ブッダ)に、一歩一歩つきまとうていた。
      しかもよく気をつけている正覚者には、
      つけこむ隙をみつけることができなかった。

447、烏が脂肪の色をした岩石の周囲をめぐって
      『ここに柔らかいものが見つかるだろうか?
      味のよいものがあるだろうか?』
      といって飛び廻ったようなものである。

448、そこに美味が見つからなかったので、
      烏はそこから飛び去った。
      岩石に近づいたその烏のように、
      われらは厭いてゴータマ(ブッダ)を捨て去る。


             ~ 感謝・合掌 ~




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-09 00:08:35 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

443、神々も世間の人々も汝の軍勢を破り得ないが、
      わたくしは智慧の力で汝の軍勢をうち破る。
      ―――焼いてない生の土鉢を石で砕くように。

444、みずから思いを制し、よく念(おも)い(注意)を確立し、
      国から国へと遍歴しよう。
      ―――教えを聞く人々をひろく導きながら。

445、かれらは、無欲となったわたしの教えを実行しつつ、
      怠ることなく、専心している。
      そこに行けば憂えることのない境地に、
      かれらは赴くであろう。」


               ~ 感謝・合掌 ~





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-08 00:17:51 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

440、このわたくしがムンジャ草を取り去るだろうか?
     (敵に降参してしまうだろうか?)この場合、命はどうでもよい。
     わたくしは、敗れて生きながらえるよりは、
     戦って死ぬほうがましだ。

441、或る修行者たち・バラモンどもは、
     この(汝の軍隊)のうちに埋没してしまって、
     姿が見えない。
     そうして徳行ある人々の行く道をも知っていない。

442、軍勢が四方を包囲し、
     悪魔が象に乗ったのを見たからには、
     わたくしは立ち迎えてかれらと戦おう。
     わたくしをこの場所から退けることなかれ。


                 ~ 感謝・合掌 ~






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-07 00:17:44 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章

             二、つとめはげむこと

437、汝の第五の軍隊はものうさ、睡眠であり、
     第六の軍隊は恐怖といわれる。
     汝の第七の軍隊は疑惑であり、
     汝の第八の軍隊はみせかけと強情と、

438、誤って得られた利益と名声と尊敬と名誉と、
     また自己をほめたたえて他人を軽蔑することである。

439、ナムチよ、これらは汝の軍勢である。
     黒き魔(kanha)の攻撃軍である。
     勇者でなければ、かれにうち勝ことができない。
     (勇者は)打ち勝って楽しみを得る。


            ~ 感謝・合掌 ~




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-06 00:09:51 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

 
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

434、(身体の)血が涸れたならば、
      胆汁も痰も涸れるであろう。
      肉が落ちると、心はますます澄んでくる。
      わが念(おも)いと智慧と統一した心とはますます安立するに至る。

435、わたくしはこのように安立し、
      最大の苦痛を受けているのであるから、
      わが心は諸々の欲望にひかれることはない。
      見よ、心身の清らかなことを。

436、汝の第一の軍隊は欲望であり、
      第二の軍隊は嫌悪であり、
      第三の軍隊は飢渇であり、
      第四の軍隊は妄執といわれる。


           ~ 感謝・合掌 ~

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-05 00:09:52 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

431、わたくしにはその(世間の)善業を求める必要は微塵もない。
     悪魔は善業の功徳を求める人々にこそ語るがよい。

432、わたくしには信念があり、努力があり、また智慧がある。
     このように専心しているわたくしに、汝はどうして生命をたもつことを尋ねるのか?

433、(はげみから起こる)この風は、
      河水の流れをも涸らすであろう。
      ひたすら専心しているわが身の血がどうして枯渇しないであろか。


           ~ 感謝・合掌 ~




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-04 01:29:13 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

428、あなたがヴェーダ学生としての清らかな行いをなし、
     聖火に供物をささげてこそ、
     多くの功徳を積むことができる。
     (苦行に)つとめ励んだところで、何になろうか。

429、つとめはげむ道は、行き難く、
     行い難く、達し難い。」
     この詩を唱えて、悪魔は目覚めた人(ブッダ)の側に立っていた。

430、かの悪魔がこのように語ったときに、
     尊師(ブッダ)は次のように告げた。―――
     「怠け者の親族よ、悪しき者よ。
     汝は〈世間の〉善業を求めてここに来たのだが、


               ~ 感謝・合掌 ~

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-03 00:10:25 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

             二、つとめはげむこと

425、ネーランジャラー河の畔にあって、
     安穏を得るために、つとめはげみ専心し、
     努力して瞑想していたわたくしに、

426、(悪魔)ナムチはいたわりのことばを発しつつ近づいてきて、
      言った、「あなたは痩せていて、顔色も悪い。
      あなたの死が近づいた。

427、あなたが死なないで生きられる見込みは、
     千に一つの割合だ。
     きみよ、生きよ。
     生きたほうがよい。
     命があってこそ諸々の善行をなすこともできるのだ。


           ~ 感謝・合掌 ~ 




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-02 00:09:49 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

              一、出家

423、姓に関しては〈太陽の裔〉といい、
     種族に関しては〈シャカ族〉(釈迦族)といいます。
     王さまよ。
     わたくしはその家から出家したのです。
     欲望をかなえるためではありません。

424、諸々の欲望には患いのあることを見て、
     また出離こそ安穏であると見て、
     つとめはげむために進みましょう。
     わたくしの心はこれを楽しんでいるのです。」


           ~ 感謝・合掌 ~ 



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブッダのことば」より。

2016-11-01 00:07:53 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
              第三 大なる章 

              一、出家

420、「あなたは若くて青春に富み、
      人生の初めにある若者です。
      容姿も端麗で、生まれ貴いクシャトリヤ(王族)のようだ。

421、象の群れを先頭とする精鋭な軍隊を整えて、
      わたしはあなたに財を与えよう。
      それを享受なさい。
      わたしはあなたの生まれを問う。
      これを告げなさい。」

422、(釈尊がいった)、
      「王様。あちらの雪山(ヒマラヤ)の側に、
      一つの正直な民族がいます。
      昔からコーサラ国の住民であり、
      富と勇気を具えています。


           ~ 感謝・合掌 ~ 




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする