浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2020-11-14 00:21:57 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

 恩師のご著書「講演集」より

          講演集、 二

    愛によって相手が救われた時の喜び


先の続き・・・

お仏壇は買いたての新品ですごく立派なのですが、
ご本尊は先祖代々の阿弥陀如来像が祀ってあって、
それが墨を塗ったように真っ黒でした。
仏壇を買った時に、この黒い阿弥陀様を
洗ってもらえませんかと頼んだそうです。
すると仏壇屋さんに、「ご本尊さんは黒い程値打ちがあるのです。
綺麗にしたらいけません」と叱られたというのです。
お仏壇にお参りをして、「M家の先祖代々の皆さま、
今日はご縁を頂きましてこの場所にお招きいただきました。

ありがとうございます」とお礼を申し上げてから、
「もし、このお仏壇の中に、この場所が我が住みかと思い、
位牌、仏壇の中に思いを残しておられる諸霊が
おられましたらよくお聞き下さい。
又この屋敷に縁のある諸霊も共にお聞きください。
私たちは本来、光り輝くすばらしい世界から、
この地上の世界に魂の修行に来ております。
この地上の修行が終われば又、あの光り輝く天上の世界に帰ってこそ、
まことの成仏ができます。
この地上のどのようなものであっても思いを残しますと、
その思いが執着となって救われることはできません。

この地上界から一切の思いを離しなさい。
又、この地上において生活をなさいました五十年、
百年の間をよく振り返ってみて下さい。
私たちは、この肉体の五官の故に或る時は腹も立てました。
愚痴も言いました。
恨み、憎しみ、不要の心配、恐怖、貪欲、
それらの思いはいかがでございましたか。
この思いこそ、私たちの苦しみの原因となっておりました。
その思いが心のおもりとなって、
その重さの故に天上界へ上がることができません」と、
お話させてもらいました。

さらに「神様の御心―――幸せに生きよ、健やかに生きよ、
と言っていただくその神のご意志に背いていることに目覚めて下さい。
自らの心を苦しめ、神のご意志に背いては、
何ものも救われることはできません。
この過ちに気付けば、今、心素直に自分の過ちの一つ一つを
真の神にお詫びして下さい。
その時、皆さまの心は安らぎます。
そして必ずあの光の世界に帰れます」とお話させてもらいますと、
阿弥陀様は突然パーッと光って、忽ちにして
黒いところが消えていきました。
そして仏壇の周りの新しい金箔に曇りがあったのが
見ている間にサーッと消えて、
磨いた鏡のようになりました。


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