恩師のご講演ラジオ放送より
心の扉―1
主題:求めない心は調和の心
先の続き・・・
確かに世の中で暮らしていく最低限の
マナーと言うものはあります。
それを気付いて貰いたいという意味では、
この人の言い分は問題ないでしょう。
でも、ちょっと考えてほしいのです。
どうしてそんなに腹が立つのでしょうか、
どうしてそれほど人の感謝を求めるのでしょう。
初めから私は人の為になることをしてあげよう。と、
言う心がなかったのでしょうか。
つまり、私がこれだけ良いことをしたのだから
感謝されて当たり前だと、言う心です。
最初の車を押した人も、
エレベーターのドアーを開けていた人も、
多分、同じ心でしょう。
だから眠れないほど腹が立ち、
ラジオで全国に告げ口をしたくなるほど
怒ってしまうのですね。
人の為にした行為は勿論、素晴らしいことです。
でも、問題はどんな心でそれをしたかです。
求める心がなかったでしょうか。
求める心は常に満足することを知りません。
思っただけの見返りがないと、
苦い気分になります。
これでは、良い行為も何にもなりません。
更に自分自身をも苦しめ、
痛めつけることになります。
これは、つまり、悪です。
完全で美しい調和で満たされている
自然界を乱す悪です。
不調和です。
人は自然界を造った神の心の中で
生かさせて戴いています。
その調和を乱すから嫌な気分にもなり、
腹も立つし、やがては不幸までも
自分で招いてしまいます。
すべては、心の中、
自分の心の中にあります。
全ては、心の調和です。
素晴らしく調和された心を持つなら、
人の為にしてあげたのだと言う気持ちも
ないはずです。
感謝されて当然だとも思わないでしょう。
求める心は調和を乱します。