恩師のご講演ラジオ放送より
心の扉―1
主題:過信は身を亡ぼす。
おはようございます。
長尾弘です。
自信と言う言葉があります。
誰もが自信を持ちたいと思っております。
自分がいるから、自分がするから、
自分があってこその世の中、
こんなふうに思いがちです。
そしてそう思う人はみんな苦しんでいます。
不思議なようですが、自信のある人ほど、
苦しむのです。
例えば、詩人の石川啄木は、
小さい頃から天才と言われ、
自信の塊のような人でした。
なのに仕事はない、生活は苦しい、
友人もできない、と、
苦しいことばかりでした。
自分にはこんなに才能があるのに、
何故、世の中は認めないのか、
何故、うまくいかないのか、
そう思い続けて苦しんでいたようです。
そんな石川啄木も時には振り返ることが
あったようです。
友が皆、我より偉くみえし時、
花を買い来て妻と楽しむ。
自分が偉いのでも、何でもない、
誰もが尊いのだと、
気付くことがあったのでしょう。