~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第三 大なる章
12、二種の観察
「修行僧たちよ。
『また他の方法によっても二種のことがらを正しく観察することができるのか?』と、
もしもだれかに問われたならば、『できる』と答えなければならない。
どうしてであるか?『物質的領域よりも非物質的領域のほうが、
より一層静まっている』というのが、一つの観察〔法〕である。
『非物質的領域よりも消滅のほうが、より一層静まっている』というのが第二の観察〔法〕である。
このように二種〔の観察法〕を正しく観察して、怠らず、つとめ励んで、専心している
修業僧にとっては二つの果報のうちのいずれか一つの果報が期待され得る。
―――すなわち現世のおける〈さとり〉か、あるいは煩悩の残りがあるならば、
この迷いの生存に戻らないことである。」―――
師(ブッダ)はこのように告げられた。
そうして、幸せな師はさらにまた次のように説かれた。
754、物質的領域に生まれる諸々の生存者と非物質的領域に住む諸々の生存者とは、
消滅を知らないので、再びこの世の生存に戻ってくる。
755、しかし物質的領域を熟知し、非物質的領域を熟知し、
非物質的領域に安住し、消滅において解脱する人々は、
死を捨て去ったのである。
~ 感謝・合掌 ~