経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

螺旋的発展

2006-10-01 | その他
 事務所を開業して満5年となりました。自分のブログという場で誠に恐縮ですが、独立以来様々なご教示をいただいている鮫島弁護士、久米川弁理士をはじめとする諸先輩方には、改めて御礼を申し上げたいと思います。
 また、実務家としてこれまで得てきた経験は、クライアントの皆様がいろいろな新しいテーマを与えてくださるからこそ、得ることができたものです。これからも、「これをやってみろ」とご依頼をいただけるように努めていきたいと思いますので、引続きよろしくお願い申し上げます。

 弁理士の職に就いて、目指すところは人によって様々であろうと思いますが、私の場合は、「知財」という切り口からどのように企業や社会を見て、企業や社会に対してどのように関わっていけるかというところが最大の関心事です。うまく表現するのが難しいのですが、ただ企業や社会についての一般論や理想論を述べるだけではなく、反対に目の前の実務だけに没頭してしまうわけでもなく、社会や企業の目指すところに目配せをしながら目の前の実務をこなしていくという、そういうスタンスで日々の仕事に臨んでいきたいと思っています。

 田坂広志氏の著作「使える弁証法」(日頃使わない思考回路が刺激を受ける素晴らしい本です。)に、「『螺旋的発展』の法則」という考え方が紹介されています。
 物事が発展するとき、それは、直線的に発展するのではない。螺旋的に発展する。
という考え方で、物事が進歩するときには、一見すると昔いたところに戻ったように見えながらも、前の段階よりも着実に進歩しているというものです。ここでいわれている「螺旋的発展」の典型的なケースとは少し違うかもしれませんが、これを自分なりに解釈し、
 一実務家としての側面と、一経済人としての側面は、螺旋的に発展するものである。
というイメージをもって、上記のようなスタンスで仕事に取り組んでいきたいと考えています。

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東洋経済新報社