経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

金融業務に活かす知的財産の勘所

2012-03-16 | 知財一般
 昨年末から今年初めに中国地区5県で開催された「産学金官連携の推進(金融機関のリレーション シップバンキング機能強化)に向けた知財活用研究会」で講師を務めさせていただきましたが、その研究会の内容をとりまとめた「金融業務に活かす知的財産の勘所」が中国経済産業局さんのホームページで公開されました。

 「金融業務に活かす知的財産の勘所」の発行

 先日「知財は面白い。」のエントリで、「かつて米国が、シリコンバレーに新しい価値の源泉を見出し、その価値をビジネスに、経済成長に結びつけるシリコンバレーモデルを構築したように、日本もこの中小企業のもつアイデアや意志を、日本ならではのモデルで孵化させていくことができないか。」と書きましたが、シリコンバレーモデルを金融面で支えるのがベンチャーキャピタルであるのに対して、この‘ニッポンの中小企業モデル’を金融面で支えていくのが地域金融機関です。知財担保だの知財の証券化だのといったストラクチャーに拘るのではなく、ユニークな中小企業が知財活動を通じてその体力を強化し、企業としての資金調達力を強化することが王道であるはずです。これからの時代、外側から組み立てるストラクチャーとかいったことではなく、社員のプライドとヤル気を引き出して会社の体温を上げる、つまり内側から体力を強化するような地に足の着いた取組みが求められるようになるとの思いから、金融機関向けの企画ではありましたが、前者はサラッと流し、後者についてみっちりお話をさせていただきました。金融は経済の血液ですので、知財を切り口にした中小企業と金融機関の関係が、少しでも地域の血の巡りをよくすることに役立てば、と思います。


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