きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

西川社長辞任 

2009-10-21 11:41:26 | Weblog
西川社長辞任          (009.10.21.)

西川社長の問題は、自民党政権下で、郵政民営化問題に端を発し、民営化するか、しないかが問われる大きな問題で、衆議院では民営化法案が可決されたが、参議院で自民党内部の造反者の反対で、否決になってしまった、その事に小泉首相は憤慨し、劇的な衆議院解散を行い、反対者には刺客を送って、落選させると言う、強引に民営化に導いた経過がある。そして、民営化させた日本郵便の社長に西川氏を据えたのである。

この一連の経過は、国民には仔細がよく解らず、今まである日本の郵便制度を何故、民営化させねばならないかも余り良く解からなかった。

小泉首相は、「民間で出来るものは民営化に」と言う見解を表明しており、国民も今までがあまりにも官僚主導が横暴に振舞われていたから、民営化には、ある程度理解を示し、民営化出来るものは民営化のほうが、効率的で、サービスもよくなると言う観点から賛成していた。

しかしながら、参議院で、民営化法案が否決になったからと、その為に衆議院を解散し、反対者に刺客を送ってまで、こだわった事の理由について国民はよく解らなかったのではないでしょうか。

結果は、小泉さんの勢いに流されて、民営化に反対する人は、国賊ぐらいの勢いであったから、民営化選挙は小泉自民党が大勝利を収めたのである。

そして、日本郵便株式会社が発足したのである。しかし特にサービスが良くなったとは思わないし、むしろ振込み手数料は値上がりしている。また田舎の僻地のサービスも良くなったという声も聞いていないから、何故こんな事をするのだろうか、まだよくわからなかった。

その後、郵政資産の売却で、「かんぽの宿」等が常識外れの安売りで、しかも一業者に払い下げられ、その業者のオーナーは民営化に係わっていた当事者である等々が判明するに至って、此れに係わる、利権グループの存在が疑われる様になった。

更に障害者に対する郵便割り引き制度の悪用問題等々、常識では責任当事者である西川社長が責任を取って辞めさせられるべきところを、此れを指摘した総務大臣が反対に更迭されるに至って、「何だ!これは!」と更に疑惑は広まるばかり、そして日本郵政株式会社の取締役会や、運営委員会等のメンバーは全て、郵政官僚のOBや利害関係のある人たちで固まっているから、西川社長の続投をかたくなに固守している姿は、相当に強いバックがいて、麻生総理もその強力な圧力に屈して、自分の信頼している鳩山総務大臣を首にした事は、国民にその内容は全く解りませんが、事の重大性に大きな不信感を持った事は事実である。

亀井静香大臣は、元自民党の大物で、事の次第がある程度解っているから郵政民営化に反対したのだろう、自民党から脱退させられ、今は西川社長の辞任を強く要求している。

亀井氏の考えは「民営化に反対しているわけではない、地域格差を是正し、生活弱者の権利を守る役割を郵便局に持たせ、地域行政の拠点にする」と言う事を言っている。
此れだけの言では、十分に理解出来たとは言えないが、少なくともこの考えの方向性には賛成である。折角、日本の郵便局は国民生活の支えになっている事が、最大の売り物である事から、今までの様な国民の疑惑の渦中にあるような事ではいけないと思う。

疑惑の巣窟と言われている自民党政権下から新政権に交代したのであるから、鳩山新政権の基で、国民から親しまれる、郵便局になってもらう事が亀井さんに期待するところである。

追記:
ただ今、日本郵便の新社長に元大蔵事務次官で東京金融取引所社長の斎藤次郎氏(73)が当たる人事が発表された。今後の行くへを見守りたい。
(えびなたろう)