きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

ダムに頼らない地域創り、木頭村

2009-10-08 15:25:46 | Weblog
ダムに頼らない地域創り、木頭村        (009.10.08.)

ダム開発は、最初は国土交通省の説明で、保証金や補助金等の良い話に騙されて村の住民はその気になるのが通例だ。

徳島県の木頭村は人口2000人程度の小さな村で、この村でも国土交通省の説明によってダムの建設が計画された、のである。

しかし、この村の経理部長をしていた栗原広之さんと言う人は、地方のダム工事を見聞して、その実態が経済効率重視一辺倒の遣り方で、川はコンクリートで埋められ森は切り崩され、ヘドロで濁った川や、荒れ果てた森林を見せられ、国土交通省のこの開発に「NO」を言い、巨大開発に頼らない村創りを目指す事に情熱を燃やしたと言う事である。

小さな村で、何か特徴になるものは無いかと考えた末、村には、綺麗な川の水と、清らかな空気が有るだけだと思っていたが、それらの環境が育む、“木頭ゆず”はこの村の特産で、“ゆずだま”としてそのまま全国各地に出荷されている。

そこで、木頭村の特産品を作り販売する、第三セクター「きとうむら」を作って木頭ゆず・ゆずジャム・取れたての蜂蜜・ケーキやクッキーを等々、都会では味わえない商品を揃え、アロマオイルなどの健康志向の商品も数多く作り、通販やインターネットでも買える仕組みを作ったのである。

最近は、聞きつけた、都会の若者たちも数多く、村に来る事になり、村の活性化に繋がっていると言う事です。

八っ場ダムも川辺川ダムも都会では味わえない清流と里山の空気は住民の財産であり、無残に破壊された、住民こそ被害者である。

莫大な財源を使って行う公共工事は、それに群がる、利権を当てにする、業者と、官僚と地域の政治家だけである。
ダム工事は、工事を遣っている間だけは、人・物・金が投入されるから、地域の住民にもある程度の経済的恩恵があるかも知れないが、工事が終われば、何も残らない村に帰るだけで、悲劇は其処から始まるのである。

したがって、無意味な工事である事が解かっているものを、遣り掛けで金も今まで掛けてきたからだと言って、更に工事を続行する事は、無駄使いの上塗りで、一刻も早く中止に踏み切り、むしろ村に将来にわたった、経済繁栄を、村民自らが考え、土地柄を生かした繁栄を考えるべきで、今まで犠牲になった村民の自立については、政府の責任である程度支援をする事は、当然である。

この問題に付いては、今まで放置していた自・公政権の責任であって、民主党に政権が変わったからと、責任が民主党に移るわけではない、被害者の住民に対する生活問題に付いては、国が加害者なのだから、与野党共に超党派で解決するべき問題である。
自民党も責任ある野党の立場で、与党に解決策を提案するのが本筋であると思う。
(えびなたろう)