きまぐれ発言

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新税調の活躍に期待

2009-10-10 11:12:17 | Weblog
新税調の活躍に期待        (009.10.10.)

10月8日をもって旧政権下の税制調査会は終わり、新政権での第1回税制調査会が8日午後開かれた。

自民党時代の「税調」は党と政府の二つあり、党の方が優位であったため党内族議員による紐付きの意向が強く業界団体や関係省庁の要望が重要視されたようである。
自民党には、税制調査会に「インナー」と呼ばれる非公式ではあるが、ボス的存在の権力者がいる、彼らは元大蔵省や自治省のOB等が多く税制改正を法制面からの論客達で固められ、他からの口を挟む余地がない聖域化されたところであり、総理大臣と言えども言う事を利かされると言う所である。

08年11月当時のメンバーを見ると、会長:津島雄二(大蔵OB)、小委員長:柳沢伯夫(大蔵OB、元税調会長)、顧問:伊吹文明(大蔵OB、元財務大臣)、顧問:野田毅(大蔵OB,元自治大臣)、町村信孝(通産OB)でいずれも官僚である。

従って、自民党政権での税制に関する、意思決定機関は彼らの意向が強く彼らが族議員を通じて特定業界に配慮した優遇措置を行ってきたのが通例になっている。

今回鳩山政権では、党の税制調査会を廃止し、政府税制調査会に一本化することにし、会長を財務大臣に、以下関係大臣、副大臣等で構成し、政治家主体へ改め、既得権益との関係を断ち切り、公正公平で、決定過程がわかりやすい、納税者の納得が行く税制にしたいと言っている。

税改正の、主たる仕事は、租税特別措置の見直し作業である。特別措置として一旦優遇扱いしてしまうとなかなか元へ戻せない傾向があり、現状では300種以上の特別措置が残っていると言われている。
ガソリン税などは増税の特別措置であるが、高速道路の建設のための財源は、最初、特別措置として取り立てたが、道路の建設が終わっても、税収が得られる国交省にして見れば、黙っていても金が入るこの制度に、わざわざ止める事が出来ないで居るのである。しかも道路の方は、完成しても通行料はとって居る。(特別会計の金が入ってくる)

この様に、300種もの特別措置税があること事態、「隠れ補助金」といわれる様な性格で残されており、事態は複雑で今まで整理してこなかった事が、既得権益となり不公平を生んでいる。

新政権下では、これ等の特別措置が果たした効果を解明し、役割を終えたものは「廃止」し、真に必要なものは恒久措置に切り替えて残す、と言う事にしたいとしているが、利益団体や各省庁内からの相当な抵抗があるところである。
自民党政権下では、これ等の処置が断行できないで居る事は利益団体とのひも付きになっているからで、税金の取立てに手心が加えられ不公平の際たるところである。

今後、高齢化が進み、社会保障の財源等々、増税の必要性が高まるなかで、税徴収の不公平が、見逃されて居る事は、許されるものではありません。
(えびなたろう)