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つれづれの記

日々の生活での印象

東京スカイツリー 世界一の日本のシンボル

2011年03月14日 19時27分35秒 | 日記
2011年3月14日(月) 東京スカイツリー 世界一の日本のシンボル 


 建設中の東京スカイツリーが、 去る3月1日に、601mと、自立式電波塔としては、世界一の高さになった。我が家から見える姿は、最近は、殆ど変っていないのだが、今日の見え方は、五段階で言うと、視界1~2位で、ぼんやりしている。
(当ブログ  東京スカイツリー 武蔵くん(2010/9/4) 参照)

 第二展望台から上の部分の建設は、展望台を足場にしたクレーンで、上部を持ち上げて隙間をつくり、そこに増設の機材を嵌めこむという、面白い工法となるようだ。
 これまでの、自立式電波塔としての世界一は、中国広州市にある、広州タワーで、昨年11月の広州アジア大会後に完成したばかりで、高さは、600mであった。でも、日本のスカイツリーは、まだ建設途上で、業務開始は来春なので、それ以降でないと、正式な、世界一とは言い難く、日中関係上からも、中国の国民感情を刺激しないように、控え目にした方がいい!?
 昨年の10月に、知人を、ツリーの真下まで案内して以来、
  (当ブログ 東京スカイツリーの見物スポット(2010/10/31) 参照)
遠望のみで、近くには行っていないのだが、本体の姿が固まるにつれ、タワーの内部や、周辺の建設が、盛んになっているようだ。
 テレビ電波の地デジ移行は、関東地方では、スカイツリーの完成を待たずに、この7月24日に完了するので、少し残念である。でも、電波塔としてのスカイツリーの今後の役割としては、極めて大きなものがあり、言い方を変えれば、電波利用上の、大きな余裕をもった準備、とも言える。
 当分の間は、東京下町の、いや、日本の、世界に誇れる新名所として、大いに活躍してくれることを、期待したいものである。

 先日、スカイツリーのサイトを見ていて、ロゴマークがあることを発見した。下図に示すように、3本脚のタワー本体を、名前のごとく、ツリー(樹木)に見立てて、空へ伸びる木の幹とし、その周囲に配した、カラフルな円形のドットで、葉や、花や、果実を、表している。この木の下に、多くの人が集い、未来に向かって進んでいくように、との願いを込めた、シンボリックなロゴマークである。
 わが国の技術の結晶といえる作品にして、以下の7つの日本の伝統色が、使われているのを知った時は、素直に嬉しかった。


 それぞれの色に、花言葉ならぬ、以下の様な、「色言葉」を託しているので、和色大辞典から借用した、色見本を示しながら、簡単に触れてみたい。 各色と、空、葉、花、果実との対応は、自分が勝手に推測したものである。

○空を表している  空色(そらいろ)       「エコロジー」
・空色は、文字通り、晴れた青空を示す、爽やかな色。エコロジーにも通じよう。
○葉を表している  常盤色(ときわいろ)     「伝統」 
・常盤色は、古来、日本人が賞でてきた、常緑樹の緑の色である。
          萌黄色(もえぎいろ)     「若さ」
・萌黄色は、若々しい新芽の色で、日本らしい色の一つであり、先日の当ブログでも
  触れている。(日本の伝統色―歌舞伎の引き幕 2011/3/2)
○花を表している   紅梅(こうばい)       「華やかさ」
・紅梅は、紅い梅の花のもつ、落ち着いた中での、華やかさ、と言えよう。
           刈安色(かりやすいろ)    「みんなの」
・刈安色という名の色は、初めて知ったが、すっきりした黄色で、この色に、多くの
  人が集まる雰囲気を、託したのであろうか。
○果実を表している  黄金色(こがねいろ)     「未来」
・黄金色は、太陽や豊かな実りなどを表す、輝く色で、未来志向でもある。
           江戸紫(えどむらさき)    「粋」
・江戸紫は、青っぽい紫色で、江戸の下町らしく、粋を表すとは、よく言ったもの
  だ。自分の愛好するクレマチスに、この名のついた品種がある。
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南房総の旅ー古刹と巨木たち

2011年03月10日 23時49分50秒 | 日記
2011年3月10日(木) 南房総の旅―古刹と巨木たち


 2月上旬に、友人達と、南房総をドライブ旅行した。その時のことについては、これまで、当ブログに
   南房総の旅―花便り(2011/2/14)
   南房総の旅―山並みとお日様(2011/2/24)
の記事を載せたが、今回は、その最終報告である。

 千葉県は、平地に恵まれた土地柄で、房総半島にあるどの山も、500m以下で、最高峰が日本で最も低いという、珍しい日本一の県のようだ。 
名の知られている主な山は、以下だろうか。
  鋸山(のこぎりやま)   329m
  清澄山(きよすみやま)  377m
  鹿野山(かのうさん)   379m
 この中で、東京湾フェリーの金谷港の近くに、壁のようにそそり立つ鋸山には、以前、登ったことがある。 今回は、他の2山を訪れた。

 鹿野山は、近くに、マザー牧場や九十九谷展望台等もある名勝で、山頂近くには、古刹、神野寺(じんやじ)がある。この寺は、歴史は古く、天台宗の寺として栄えた時もあるようだが、現在は、真言宗の寺になっている。平日とあって、観光客は少なかったが、拝観させてもらった。
 寺の宝物館では、時の政治との関わりの中で、幾他の変遷を経て、今に至っている、この寺の縁起来歴や、文化財等について、係の人は丁寧に説明してくれた。でも、これらについては、ここでは省略したい。

 庫裏の裏手の山近くに、大桑の木がある、と言うので、見せて貰うこととした。杉や欅や楠の大木などは、全国各地にあるが、桑の大木と言うのは、珍しく、生まれて初めてである。
 桑の木と言えば、子供の頃に身近だった、養蚕のための桑畑のイメージがある。林檎の木程に大きくなった桑の木に登って、その年に新たに生え出た小枝を切り落とし、その枝の桑の葉を摘んだものだ。桑の木は、年々、小枝を切り落とされるため、先端の方が、瘤のように丸く固まった、独特の樹形になる。

 てっきり、そんな姿だろうとイメージしながら、件の桑の木を見に行ったのだが、全く違っているのに、驚かされた。 何処にも、枝を切り落とされた形跡が無く、上に向かって、思う存分に伸びているではないか! 通常の桑の木は、精々数メートルなのだが、この桑の木の高さは、10m以上はあろうか。さすがは古木で、幹の右半分は枯れていたが、残された左半分で、天空に聳えていたのである。
 大桑
 桑の木と言えば、幼い頃、桑の木に上がり、赤紫色の桑の実(くわご)を採って、口の周りを赤くしながら食べたことが、懐かしく思い出される。この大桑は、果たして、実を付けるのだろうか。
以前は、この地も、養蚕地帯だったと思われるが、この木、一つのシンボルとして、せめて、長生きして欲しいものである。
 途中で通った日本庭園には、ドウダンツツジの見事な大株が幾つもあって、壮観であった。

 鹿野山よりも、僅かに低い清澄山(きよすみやま)にある、清澄寺(せいちょうじ)にも立ち寄った。この山頂での日の出は、日本で一番早い、と言われていることは、前回のブログで触れた。 この寺は、安房国で生まれた、日蓮上人との関連が深いようだ。日蓮が、幼い頃に得度し僧になったのが、この寺であり、又、後に訪れて、日蓮宗を開宗したのも、この寺と言う。この寺は、元々は、天台宗の寺だったようだが、こんなことから、後に、日蓮宗に改宗している。 現在は、国内に4つあるという、日蓮宗の大本山、
  久遠寺(身延山) 池上本門寺 清澄寺 誕生時
の一つになっているようだ。

 寺の本殿の方から、例の、法華の太鼓の音と読経の声が聞こえてくる。 “この寒い中、修行ご苦労さん” と思いながら、近くに行ったが、それらしい姿が見えない? と思ったら、何と、その音は、文明の利器を活用して、録音されたもので、スピーカーから流されていた。
 この寺の境内には、千年杉と言われる、巨大な杉の大木があり、樹高は48mもあり、国の天然記念物になっている。木の周りなどは相当なもので、名前に相応しい、佇まいである。房総の温暖な気候が、このような大木を育てたのだろうか。
 千年杉

 日蓮上人の誕生を記念して建てられたという、上述の誕生寺にも寄せてもらった。委細は省略するが、この寺が、過去、何度も、水害や地震などに会いながらも、それを乗り越えてきた苦難の歴史について、駐車場の、係のおばさんが、話してくれた。

 現代の日本における仏教のあり方については、色んな意見があるところだ。 ついこの間の「週刊新潮」には、「宗教法人に課税せよ」との刺激的な、記事が載っている。 この週刊誌によれば、宗教法人を隠れ蓑にして、うまい汁を吸っている手合いも多いようだ。
 でも、民衆の宗教心に支えられ、寄り添いながら、真面目に修行を積み、時の政治に翻弄されながらも、また、天災等に会いながらも、乗り越えて、生き延びて来た、寺院と僧たちの、苦難の歴史に思いを馳せる。 日蓮をはじめ、次々と、新たな宗教を生みだした、鎌倉時代の若々しいエネルギーが、今、求められているのかもしれない。

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日本の伝統色ー歌舞伎の引き幕

2011年03月02日 21時02分07秒 | 日記
2011年3月2日(水) 日本の伝統色―歌舞伎の引き幕


 当ブログでは、これまで、色の世界の話題として
    色材の三原色     (2011/1/13)
    光の三原色      (2011/1/21)
    茜色         (2011/1/28) 
    交差点の信号機の色は?(2011/2/1)
    日の丸の旗      (2011/2/7)
    ユニフォームとCI  (2011/2/15)
について触れてきたが、今回は、日本の伝統色の一つである、歌舞伎の引き幕の色、について述べてみたい。

 日本の伝統芸能である歌舞伎の舞台を、直接見たのは、これまでで、数回である。 取り立てて、歌舞伎のフアンと言うことではないが、以前、仕事の取引先から招待されたこともある。 最近では、新聞販売店のサービスの一環で、観劇券の抽選に運よく当たり、見通しの良い、3階の大衆席で観賞したのが多い。 無線による解説が大いに、役に立った。
 観賞した演目については、云う程の知識は無いし、又、目下、世間を騒がせている、団十郎事件についても、ここでは、取り上げる積りはない。

 東銀座にある歌舞伎座は、目下、建て替え中だ。 上方や江戸など、座のある場所によって、幕の色は異なるようだが、歌舞伎座で使われている、引き幕(定式幕)は、江戸の森田座の流れを受ける、という。
 以下は、あるサイトから借用した定式幕の図である。 左から、黒、柿、萌黄の順に並ぶ、立縞模様である。
 歌舞伎座
 国立劇場の定式幕の配色は、左から、黒、萌黄、柿の順で、こちらは、市村座の流れという。
   国立劇場
 この歌舞伎の引き幕の色を、座として、どのように規定しているかは、情報不足で、不明であるが、日本の伝統的習慣からして、単に、色名と順序だけを決めているのであろう。 
 あの配色を見れば、歌舞伎だな、と直ぐ連想される。この配色は、柿と萌黄は、補色関係に近いため、艶やかな色合いなのだが、黒があるせいか、全体として、どこか、ほっとするような印象がある。
   
○この引き幕の三つの色の中で、先ず黒色だ。 黒とは、色の基本である光の世界では、一切の光が無いため、物が見えない状態が、黒ということで、一義的に決まっている。でも、真っ暗では、生活も何もできないので、光がある所で黒く見え、出来る限り、光の反射が少ないのが、黒という事である。
 長い歴史と伝統のある、色材や染色の世界では、黒色については、色んな工夫がなされてきたようだ。 逆に、反射があるようにした黒もある。
 又、最近の、テレビやプリンタの世界では、どのように黒を扱うかは、大きなポイントにもなっている。
自分にとって、日常的にかかわりのある、黒い衣装としては、尺八の演奏会で身に付ける紋付や、喪服などになるが、生地の種類や、光沢や、つや加減などで、色々な黒があるようだ。でも、ここでは、これ以上は、触れない。

○次の二つ目の柿色は、言うまでも無く、日本の秋には欠かせない、柿の実の色だ。 以前に、下記のブログに載せたものだが、
     柿の季節 (2010/11/23)
先ず、写真での柿の実の色を、以下に示す。 
         
富有柿 次郎柿 平種柿    富士柿

歌舞伎の引き幕の柿色は、富士柿の色合いに、やや近いだろうか。

次に、パソコンでの柿色だが、規定されているシステムにより、カラーコードなどが、以下のようになっている。 
       
JIS慣用色 #bb5c35   和色大辞典  #ed6d3d
マンセル表示 10R 5.5/12 
 カラーコードは、異なるものの、両者の色合いは、殆ど同じといえる。

 渋柿から採った柿渋を塗った渋紙も、以前はよく使われたが、この渋紙の色は、柿渋色として、以下のように規定されている。

 和色大辞典  #ed6d3d
 
 柿色系の色では、他に
   水柿、薄柿、照柿
等も規定されている。

 
○三つ目の、萌黄(もえぎ)色だが、以前から、気になっていた名前の色で、どんな色か、はっきりとは知らなかったのだが、今回、漸く、明確になった。 古来、衣装など、色んなものに使われてきた、伝統色であり、「moegi」という音の響きも良い。 厳密に言うと、この呼 び方の色には、二通りがあるようだ。 
 一つは、黄緑系の萌黄(もえぎ)色で 春に萌えでる草の芽の色といわれ、歌舞伎の引き幕の色の一つである。JIS慣用色と和色大辞典では、カラーコードと色見本は、以下のように、規定されている。カラーコードは異なるが、色合いは同じ、と言ってよい。
         
JIS慣用色  #97a61e   和色大辞典  #a9d159  

 一方、葱の芽の色と言われる青緑系で、字が異なる、萌葱(もえぎ)色があり、これも、日本の伝統色の一つで、JIS慣用色と和色大辞典では、カラーコードと色見本は、以下のように、規定されている。この両者も、カラーコードは異なるが、色合いは同じ、と言ってよい。 
           
JIS慣用色  #00533e  和色大辞典 #006c4f 
 
 ここで、紛らわしいのだが、「asagi」色、と言うのがあり、この語感も大好きである。 字では、浅葱色(浅黄色とも)と書くが、葱の葉の色と言われ、述の、萌葱色にやや近い、薄い青緑系の色だ。これも、日本の伝統色の一つで、新撰組の羽織の色だった、と言う。JIS慣用色と和色大辞典では、カラーコードと色見本は、以下のように、規定されている。これも、カラーコードは異なるが、色合いは同じ、と言ってよい。 
         
JIS慣用色 #00533e   和色大辞典 #006c4f 
  
 これら、萌黄色、萌葱色、浅葱色、とも、春の若草や新芽などの、若々しい生命力を讃える、日本人の感性を表した色であり、ネーミングである、と言えようか。

 余談になるが、永谷園の、御茶漬け袋の色模様は、歌舞伎の引き幕と、可なり似ている(萌黄色が萌葱色に、柿色が黄色に、なっているがーー)。大相撲の懸賞でも、よく目にする光景だが、オーナーが、伝統的な、歌舞伎や大相撲等の大ファン、なのだそうな。
 

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