つれづれの記

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熊本地震

2016年04月20日 22時51分37秒 | 日記

 

2016年4月20日(水)  熊本地震

 

 

  この4月14日(木)の夜9時過ぎに、熊本地方で、大きな地震が発生し、熊本近郊の益城(ましき)町等でかなりの被害があり、大変なニュースとなった。 地域の民家等の倒壊で死者も出たことに加え、地域のシンボルである熊本城の石垣や屋根瓦が破損したことで、NHKを始め、各民放でも、緊急報道を行った。

その後、余震が続く中で、一日置いて16日の早朝1時過ぎに、熊本地方は、再び大きな地震に見舞われたのである。筆者が、夜中にトイレに起きて、偶々テレビをつけたら、大変な事態が伝えられていて驚いたことだ。

気象庁は、後の地震が「本震」で、前の地震は、「前震」と、異例の修正をしている。

 

その後、今日に至るまで、強い余震が続く中、救命救援活動が続けられている。

 

 今回は、まず、一連の地震自体について、専門的知識は無いのだが、ネット情報等を活用しながら、理解できる範囲で、取り上げることとしたい。

 

 

 今回の地震の特徴は、幾つか挙げられているようだ。

 

①当初の強烈な地震の後に、しばらく、余震が続いたが、その後に、再び強烈な地震が来ている。この結果、先行した方を、前震とし、後の方を本震と修正したわけだ。

 地震の数値としては、以下のようだ。 M:Magnitude マグニチュード

   前震  14日21:26  M6.5 最大震度7   震央深さ11km 

   本震  16日01:25  M7.3 最大震度6強  震央深さ12km

 

 このような現象は、極めて珍しく、双子地震という現象もあったようだが、専門家でも、見抜けなかったようで、どの様なメカニズムで起こったかは不明という。 今後の地震科学に、新たな課題を提起しただろうか。(双子地震後に本震ほぼ例なく 熊本地震メカニズム (京都新聞) - Yahoo!ニュース

 

 当ブログの以下の記事にあるが、地震の規模を表す尺度として、震度階級と、マグニチュードについて調べた事がある。

      やはり最も怖いのは地震 (2010/3/14)

 今回の地震では、震度5弱、震度5強、震度6弱、震度6強の地震が、頻繁に生起する事から、慣れっこになってしまったのだが、地上で体感する地震の強さを示す尺度である、震度階級について、改めて調べた結果は、以下である。(錢高組:あんしん免震:地震の基礎知識:震度階級と加速度、速度の関係 より引用)

  震度階級   加速度:単位ガル 

    3       8~25

    4        25~80

    5弱:5-  80~150

     強:5+  150~270

    6弱:6- 270~480

     強:6+ 480~850

    7       850~

  ここでの加速度とは、地震の揺れの加速度(単位時間当たりの速度変化)で、単位はガルと言い、1cm/s である。

 昔、高校時代の物理で、重力の加速度 g=980cm/s2 と習ったが、これをガルで表せば、980ガルとなる。地上の重力の場で、物を落下させた時の速度変化は、最大震度7を越える程の大きさになる、と言うのは驚きである。

 

 一方、マグニチュードは、地震の震源・震央での規模の大きさを示すもので、対数表示になっているので、ピンとこないところがあるが、僅かな違いが、相当な差になっている。

前記の記事で触れているので詳細は略すが、今回の本震、前震の両巨大地震のマグニチュードの差は、

    7.3-6.5=0.8

だが、これを使って、両地震のエネルギーの比を求めると、

   10^1・5×(マグニチュード差)=10^1.5×0.8 (^は指数関数表示)

   =10^1.2=15.86≒16

と、約16倍に大きくなるようだ。

 体感する震度では、やや小さかった本震だが、上記のようにエネルギーが、16倍も大きいことから、下図のように、影響が広範囲に亘っている。前震のあった地域の更なる被害だけでなく、宇土市役所庁舎の半壊や、阿蘇地域での土砂災害・阿蘇神社の倒壊等は、本震で起こっているようだ。

    本震の広がり(ネット画像)

②地震の震源の分布を見ると、九州を、北東―南西方向に走る「別府―島原地溝帯」(これは、四国・本州に伸びる、中央構造線の一部を構成している)の幾つかの活断層(日奈久断層帯、布田川断層帯等)の周辺に震源があり、前震、本震は、比較的近接して、益城町周辺だ。

 震源は、100km程の範囲で移動しているようで、八代市や大分県でも、強い地震が起こっていて、生起した地震が、他の地震を誘発しているという。(双子地震後に本震ほぼ例なく 熊本地震メカニズム (京都新聞) - Yahoo!ニュース

   

              熊本地震での主な震源と被害状況(ネット画像) 

③地震発生からの地震全体の累積回数では、下図のように、過去の内陸地震にはない、前震のあとの本震で、グラフが途中から急激に上がっていて、累積回数も最高値を記録している。(年は平成表記)

      

 マグニチュードでは、本震は、阪神大震災(兵庫県南部地震)に匹敵するようだ。 なお、図中の、岩手宮城内陸地震で観測した、加速度4022ガルは、ギネス記録になっているという。(図はネット画像より) 

④今回の地震は、断層の横ずれによって引き起こされたと言われる。下図のように、前震は日奈久断層で、本震は布田川断層で、岩盤がずれた、と説明されている。(ネット画像)

    

 

 でも、地下の動きのこのような説明は、素人には、ピンとこないのだが、以下に示す、地表面に現れた分りやすい断層の画像が見つかった。図で、写っている人の身長と比べると、地表面での断層のズレは、2~3m程度だろうか。(ネット画像)

   


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1 コメント

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進化する通信サービス (橋本弘行)
2016-04-21 17:51:48
熊本地震では、携帯会社にとって、サービス競争・自社アピールの場であった。

スマホのデータ通信量制限撤廃、他社ユーザへのWiFi無料開放、気球基地局、
災害用伝言板、SNS 。

近年SNSの普及が著しく、アカウント所有者の増大は、マスメディアではかなわぬ情報共有をもたらした。
阪神淡路の時は、ショルダーホンであったものだが、、

テクノロジーの発展が被災者支援に役だってほしいが、
その前に、被災状況が家庭テレビに映らなくてすむような減災対策があると思うのだが。
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