2016年4月18日 (月) 喜寿祝い
我が国では、古来、年齢に応じて、歳祝いを行う習わしがあり、人生の後半の長寿祝いもよく行われる。
これらは、通常、数え歳で、学年単位、年度単位で行われ、筆者も、中学時代や高校時代の同期の集まり等で、還暦、古希、喜寿祝い等を経験してきているところだ。
これらについては、当ブログでも、
誕生日と身辺の変化―歳祝い (2014/7/10)
誕生日と身辺の変化―喜寿祝い (2014/7/13)
等で触れて来たところで、喜寿祝いについては、一昨年から、何度か行われている。
そして昨年は、NTTOB会から、喜寿祝いのお祝い品を貰うなどしていて、ひとしきり、終わったところだった。
早生まれのため、この3月に漸くにして、満年齢での77歳の喜寿を迎えたのだが、ここにきて、思いがけないプレゼントを頂いた。今回は、この話題を取り上げたい。
筆者夫婦は、結婚後50年以上になる。学校は、全く別々なのだが、同年生まれで、しかも、誕生月も同じ3月で、揃って喜寿を迎えられたというのは、かなり稀なケースになるだろうか。
ただし、2週間だけ、夫が年上ということで、どうにか、人生の先輩としての面目を保っている格好だ。
夫婦2人が、これまで、何とか元気で過ごせて来られた幸せを、素直に喜びたい。
この3月のある日のこと、知人から、やや大きい封筒の郵便物が届けられた。何だろうと開封すると、折りたたんだ、赤い厚紙が入っている。この折りたたみを開くと、喜寿という文字が、中央に飛び出すようになっている、手の込んだ紙細工である。(下図)
「喜寿」が飛び出す紙細工
そして、以下のような和歌形式のメッセージが貼付されている。
縁ありて嬉々と迎えるこの年の 二倍の喜び弥生の双喜寿 常磐今成
平成二十八年三月
歌の意味は、当方夫婦が、この三月(弥生)に、双方揃って喜寿の誕生日を迎え、嬉々としている様を表しているようだ。
常磐今成とは、作者の雅号ともいうべきもので、常磐(ときわ)は、古来より、目出度いとされる常緑の常磐木で、今成(いまなり)は、知人が住んでいる地名からとっている。
そして、添えられていた手紙だが、こちらも、以下のような和歌形式になっている。
新月と満月の夜に迎えたる 喜寿の真ん中上弦の月 常磐今成
平成28年3月○○日
この意味は、喜寿を迎えた筆者夫婦の、今年の誕生日が、旧暦での、新月と、満月の日に当たっていて、中間の真ん中に来る日が、上弦の月になる事を踏まえたものだ。旧暦について、改めて、手許の神宮暦で確かめたところ、その通りであった。
しかも、この手紙にある日付○○の日に、郵便物が配達されるように投函されているという、心くばりであった。
いやはや、完全に、脱帽である!
信じられないことだが、この知人が、当方夫婦が、この3月に、揃って喜寿の誕生日を迎えた事を知り覚えていて呉れたようだ。
以前の事だが、当方共の還暦の年に、それを記念して、下図のような、生まれた年の十二支である二羽のウサギの図案を入れた、還暦色の赤いテレホンカードを作り、周辺の関係者に配った事がある。カードに書かれた日付は、平成11年3月吉日としてある。
その時に、この知人に、具体的な誕生日を伝えたのだろうか?
今回の贈り主の知人は、以前、筆者がNTTをリタイヤした後に、その関連で職場を共にした人で、漢詩や和歌等にも通じている、風流人である。ここ暫くは会ってはいないが、ユニークな年賀状を、毎年、欠かさず頂いている。
取りあえず、電話で、当方夫婦から、御礼を申し上げたことだが、折りを見て、お会いしたいと思っている。
同年生まれの篠山紀信は、新宿柏木の住職の息子、父の名前(明信)に紀元の紀をもらって紀信、と推測できます。
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