2021年12月14日(火) 地球環境と気候変動 その2
先日、下記記事を投稿したが、本稿は、それの続編である。
地球環境と気候変動 その1 (2021/12/10)
つい先日は、アメリカ中部のケンタッキー州などの4州で、巨大な竜巻が発生し、死者が
100人を超える状況だ。 これも気候変動の一環なのか、メカニズムの解明が進められ
ている。
〇SDGs No.13 気候変動
SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された、17の持続可能な開発目標の
ことで、2016年から2030年の間に、達成すべき目標が挙げられている。
その中で、No.13に、
と、掲げられている。この目標のターゲットとして、以下の5項目が挙げられている。
(ネットのサイトSDGs|目標13 気候変動に具体的な対策を|危険ラインは2℃.html 参照)
日本も含めて、世界的に、気候変動が原因とされる、災害が頻発しており、具体的な行動が
求められている。
一方、SDGsには、気候変動にも関連する目標として、以下の、No.7 が掲げられている。
クリーンなエネルギーとは、温室効果ガスを出さない、再生可能エネルギーの事である。
〇IPCC
気候変動に関して、国連活動と表裏一体に進められているのが、気候変動政府間パネル*である。
*Intergovernmental Panel of Climate Change
この組織は、国連環境計画**と、世界気象機関***が、1988年に、共同で設立した、政
府間機構である。
** UNEP:UN Environmental Plan
*** WMO:World Meteorological Organization
世界中から、政府関係者だけでなく、科学者などの多数の専門家が集結した組織で、3つの作業グループと総会で構成されている。
今年の8月の総会で採択された評価報告書では、最近の異常気象は、人為による温室効果ガスの排出が原因と、言い切っているのが注目され、マスコミで報道された(下記のサイト)。
(地球温暖化の原因は人間の活動と初めて断定 国連IPCCが報告書 _ 環境 _ NHKニュース.html)
〇ノーベル物理学賞
先日、気候変動に関して、ノーベル物理学賞が授与され、顕彰されたニュースが流れた。
地球温暖化に関して、2氏が受賞していて、日本生まれの、真鍋叔郎氏が含まれている。
受賞理由は、「現代の気候研究の基礎」となったされ、下図左が公表されている。右図は、NHKサイトから引用。
受賞理由として、先の図にあるように、以下の3つを挙げている。
地球の気候の物理的モデリング 気候変動の定量化 地球温暖化の確実な予測
特に重要な、大気海洋結合モデルの提案で、ネットで見つけた、東塚準教授の見解を引用したい。
下図は、現在の「大気海洋結合モデル」である。(気象庁|大気海洋結合モデル.html 参照)
真鍋氏の研究成果は、前項で述べたIPCCの活動や、地球規模の長期気象予測などで、有効に活用されているようだ。
真鍋叔郎氏の略歴は、以下である。
1950年 愛媛県 旧新宮村(現在の四国中央市)生まれ
1975年 東大 理学部 博士課程卒
1976年 米国の気象研究所に招聘
1964~75にかけ、温暖化モデル等の研究論文発表
2021年 ノーベル物理学賞 受賞 現 プリンストン大上席研究員