本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

擬音・擬態語からかい

2006-07-22 17:27:20 | Weblog
 ある雑誌の対談で、某大学の女性教授が言う。「「とっくり」も、お酒を「とくとく」と注ぐ「とく」をもとに、「っ」を入れて「り」をつけてできた名詞。擬音・擬態語は、言語の起源にものすごく係わっているじゃないかと思いますね。」
 本当かいな。「っ」と「り」がつく説明がないから納得できませんわ。確かに「もさもさ」が「もっさり」、「さくさく」が「さっくり」、「もこもこ」が「もっこり」と転化するから擬音・擬態語(これ、品詞では副詞)が「っ」と「り」を伴って別の副詞になる。しかし、名詞になるのかしらん。

「徳利」はもともと「とくり」、それが促音便化、つまり促音「っ」が入ったものではないかと思う。書き言葉は話し言葉になると促音便化がよく起こる。「やはり→やっぱり」、「とても→とっても」のように。「とっくり」も話し言葉化の類いだろう。

「徳利(とくり)」は土(と)を繰りこねて作ったものだから「土繰り」即ち「とくり」となったという牽強付会か、あるいは韓国・朝鮮語(取りあえず韓国語とする)で瓶を「トク」というから、それに古代の助動詞「り(動作・作用が完了し、その結果が存続している意)」がついたという一知半解かの自説のほうが目くらましになったりして。
 
 ところで、この教授日本語には「擬音・擬態語は欧米語や中国語の三倍から五倍もあるんです。」と自慢しているけど、なぜか韓国語は無視している。擬音・擬態語の権威のようだから知らないはずはないと思う。受け売りだから反論があるかもしれないが、日本語では2千5百語に対し、韓国語は8千語という。
 雨の降る様子を例にすると、「ザーザー、シトシト、ポタポタ」は日本語だが、韓国語は「チュルチュル、チョルチョル、スルスル、プスルプスル、ポソルポソル、チュクチュク、チョクチョク、トクトク」だ。
 今年の梅雨には参った。昨夜の雨はチュルチュル、今日は晴れ間も出たけどポソルポソルでした。

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