本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

タバコ禁止

2016-06-24 09:34:23 | Weblog
 タバコを止めてそろそろ2年になる。よく止められたねと言われるが、歩いていると息が上がるというか絶え絶えになるというか、とにかく呼吸困難になったのだ。
 こんなに差し迫った状態だから禁煙はいとも簡単にできた。

 江戸時代、たびたびタバコ禁止令が出たそうだ。なにも健康にわるいからとのお上のお達しではない。理由は次のようなことだったそうだ。
 ・ 無用な無駄遣いになる
 ・ 火事のもとになる
 ・ 良田をつぶすことになる
 
 良田をつぶすということは勝手に稲田をタバコ畑に切り替えることだろう。だけどそれを黙認していたのか。もし、ごまかしで見過ごされていたとしても、米の収穫高に影響がでそうなものだ。

 残りの二つは今の世でも通じる。殊にタバコは税収に目を付けられ、高いけむり代になる。むろん、火災の火種にもなる。

 タバコ禁止令は効き目がないからたびたび出されたか。そういえば、映画やTVドラマでは長火鉢の前や茶店の縁台などでキセルをくゆらすシーンがやたら登場する。

 もっと確実な証拠は『守貞謾稿』に「羅宇屋」が出ているのだ。このラウ屋のラウとはラオスが語源になるが、この商売はキセルの直しを業とする。もちろん新品キセルもきざみタバコも売っていたようだ。禁止令は有名無実だったわけだ。