手元にある大正7年版の『書翰文講話』に面白い内容がある。題して「美術的認め方一覧」という。要るに古来の流儀の手紙の書き方である。
その1 散らし書き 行は乱れて規則性はない。和歌の散らし様に真似たもの。
その2 藤花様 頭部分は揃えるが、行の終わり揃えない。これが藤花の咲き乱れと似ている。
その3 立石様 藤花様とは逆に、頭部分は不同で行の終わりは揃える。「山水の立石の如し」とある。
その4 小筋書き 二行ずつ間隔を空けて書くもの。
その5 雁行様 行の頭の部分がだんだん下がる書き方。「雁のつらなり飛ぶ形の如し」とある。
まことにいろいろな書き方があるものだ。
新聞に載っていた女流書家の作品を、上記の書き方と参照してみた。
行の多い作品では流儀にドンピシャリなものはない。書の作品は書翰文ではないにしても「美術的認め方」である。流儀に従ってほしいと思ったことでした。
その1 散らし書き 行は乱れて規則性はない。和歌の散らし様に真似たもの。
その2 藤花様 頭部分は揃えるが、行の終わり揃えない。これが藤花の咲き乱れと似ている。
その3 立石様 藤花様とは逆に、頭部分は不同で行の終わりは揃える。「山水の立石の如し」とある。
その4 小筋書き 二行ずつ間隔を空けて書くもの。
その5 雁行様 行の頭の部分がだんだん下がる書き方。「雁のつらなり飛ぶ形の如し」とある。
まことにいろいろな書き方があるものだ。
新聞に載っていた女流書家の作品を、上記の書き方と参照してみた。
行の多い作品では流儀にドンピシャリなものはない。書の作品は書翰文ではないにしても「美術的認め方」である。流儀に従ってほしいと思ったことでした。