前回、出来上がった作品の中で、一番期待していた器の話です。
形も満足できる物だっただけに、窯から出た途端がっかりしました。
丸で囲んだ器です
下絵付けの弁柄も全く反映されないし、釉薬の織部も濃すぎた上に
厚塗りしすぎ。 弁柄は・・・鉄によって茶色に発色します
およその出来栄えを、予想できないところが未熟さゆえんの悲しさです。
がっかりした私に先生のアドヴァイス
「一晩酢水に付けると、織部の油膜が落ち、綺麗に色が出てきますよ」
本当です、驚きました。全く別物に変わりました。
緑の濃淡と、底にはブルーが発色しているではありませんか。
思わず「捨てないで良かった」と胸をなでおろしたのです。
これなら、冷奴が良く似合いそう・・・専用の器でもいいかな。
筍の煮物用に作り始めたのですが、
とっくにその季節も終わり間に合わなかったので・・・・
来年のその時期までは豆腐専用で頑張ってもらいましょう。
こんなに変わるんですね!驚きです。
私の好きな緑色です
素敵な色に仕上がっています。でも・・
なぜですか?焼きあがった物を酢につけると変化すると言うのが理解できません。
焼きあがってすぐだから?釉薬が特殊だから?織部はもともとそういうものなんでしょうか?なんだか不思議です。
う~ん難しいですね。奥行きがあります。
マイペースでマイ食器を増やしたいです。
テレーサ様
織部の食器は私も大好き。
特に和食が引き立ちます
陶芸は化学といわれます。
高熱で釉薬が化学変化を起こし、毎回発色が同じではありません。
織部釉は銅を含み、酸化焼成で油膜が表面に生じ、その油分を酸で溶かすわけです。
先生が将来有望な陶芸作家なので、知識も、センスも豊かです