ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「おやすみなさい」と。

2020-08-19 06:17:28 | 日記
暑さが続いています。
最高気温が浜松で41.1度とか。
私の平熱は35.5位ですから、聞いただけで脱力感を覚えそうです。

青空の色に何となく深みが出てきたように思えるのは、私の秋への期待感の為せることでしょうか。
夕方の散歩の際に、草むらの脇を通りかかったとき、虫の音を耳にしたからかもしれません。
天が高くなって、コロナなど心配せずに、あちこちに出かけられ、街を行く多くの人の顔からマスクが外され、若者たちは大声で友人達と話し合いながら闊歩する・・・・・・。
そんな日が早く来ることを待っています。
祈っています。

街へ出かけて買い物をしたい所ですが、この暑さなので断念しました。
どうしても必要なモノだけ近くのお店で買うことにしました。
テレビを観ても、ご近所様の佇まいにしても、何となくコロナ疲れを感じることが多いのです。
私もそうですが、みんな疲れているのかもしれません。

連れ合いが出席しようとしていた大切な集会へ、私は不参加を願いました。
連れ合いは1週間後に、ある手術を受けるために入院することになっています。
私も、元気に過ごしてはいますが、肺に持病を持っています。
二人ともコロナ感染へのリスクとなるものは極力避けたいところ。
不参加を頼んだ私は、自分の言葉に傷ついて、どこかにやさしさを求めてぼんやりしていました。

そんな中で、心に沁みとおってきた一つの詩の紹介です。
2015年に永眠なされた長田 弘さんの詩です。
3・11福島第一原発事故の後に書かれたセレナードのための詩で、湯浅譲二さんが作曲し、福島市音楽堂で初演されたものです。

    『おやすみなさい』

     おやすみなさい森の木々
     おやすみなさい青い闇
     おやすみなさいたましいたち
     おやすみなさい沼の水
     おやすみなさいアカガエル
     おやすみなさい向日葵の花
     おやすみなさい欅の木
     おやすみなさいキャベツ畑
     おやすみなさい遠くつづく山竝(やまなみ)
     おやすみなさいフクロウが啼いている
     おやすみなさい悲しみを知る人
     おやすみなさい子どもたち
     おやすみなさい猫と犬
     おやすみなさい羊を数えて
     おやすみなさい希望を数えて
     おやすみなさい桃畑
     おやすみなさいカシオペア
     おやすみなさい天つ風
     おやすみなさい私たちは一人ではない
     おやすみなさい朝(あした)まで
             (長田弘『幼年の色、人生の色』みみず書房刊より)

『おやすみなさい』って、やさしくて 安らかな言葉です。
                     〈ゴマメのばーば〉





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする