多摩川雑学事典 by元林徹(文と写真)

名前の通り多摩川の話題ブログ。それとなぜか保守の立場から政治・社会も取り上げますのでこちらもどうぞ!

「芸術」をやたらとありがたがる時代があった…

2018-11-27 | Weblog
最近よくなったことに「芸術」をあまりありがたがらなくなったのがあります。
特に自分の若い頃は芸術崇拝の最盛期で、芸術家と言えば何か特別なことをやる進んだ人で、若き芸術家の悩みとかに本気で付き合っていた(人もいました)。

その一方でポップアートやナンセンスソングが出てきて、芸術はそんなにありがたいかという流れも。
ムンクの『叫び』や「ゲージツカ」をお笑いネタにするようにもなってきました。
変な言い方だが最先端の象徴だった「前衛芸術」の語も時代遅れに…。

話は難しくなりますが、芸術をありがたがっていたのは大正の頃からの新カント派哲学の影響では?
科学や道徳律はそれぞれ独自の価値を持ち自立性をもっているように芸術も独自の価値があるというような思潮です。


戦後まで続いた真善美追求や個人の自主独自性尊重の道徳観にもこの流れは受け継がれています。

しかしそんな理屈がついているから芸術はありがたいのではなく、そこに絵や音楽があるならそれだけのものでそれ以上でも以下でもない。
浮世絵のような日本の伝統絵画や芸能ではこのことがよく分かり、そちらの方が「芸術」に対する自然な接し方。

わけの分からない絵や小難しそうな音楽、そして「芸術家」をやたらありがたがらなくなったのは日本も成熟してきたからでは?

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米英に従わなければ「人権」抑圧?

2018-11-27 | Weblog
米英筋のアムネスティが中共のウイグル弾圧を糾弾していること、先日書きました。
アムネスティだけでなく米英筋の国際人権組織、他にもあり、世界での人権抑圧を糾弾、まことに結構です。

しかしその判断の基準は米英でしかも米英に間違いはないかのごとき姿勢、信用できません。
その典型がミャンマーのロヒンギャ問題。

米英、ミャンマー軍事政権に対する民主化のシンボルとしてスーチーをもち上げていました。
しかしスーチーが政権に加わりロヒンギャでもこれまでのミャンマーの姿勢を踏襲すると態度を一変。
ミャンマーに弾圧されるロヒンギャ難民がかわいそうだなどと騒ぎスーチーを攻撃し始めました。

この問題、確かにミャンマー側にもオットットの所はあるようです。
しかし米英、人類共通の理念の人権などでなく米英の都合に合わせ自分たちに従順か否かでしかミャンマーを見ていないのは明白。

こういうのを欧米によるアジアの植民地支配といいます。
特にミャンマーでは大東亜戦争で当時のビルマが日本と組んで当時の支配者の英国に逆らったから今度は絶対服従させてやると意固地になっているともとりたくなる。

なおミャンマーで悪辣なのは主に英で、フィリピンでは米ですがこちらは別の機会に。

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