気まぐれ日記

カメラを持って、花を主とした写真を撮っています

国宝 燕子花図屏風

2010年05月23日 | その他

青山の根津美術館がリニューアルオープンされた記念特別展の一環として、4月24日から今日5月23日まで、尾形光琳筆になる「国宝 燕子花(かきつばた)図屏風」が公開されていました。しばらく前から気にはなっていたのですが、とうとう公開最終日の今日になるまで出かけ損ねていました。朝からの雨天という天候もあり、思い切って出かけてきました。

根津美術館に着いたのは、もう開館時間10時を少し過ぎた頃でした。鍵付きの傘立てが何台か置いてありましたが、ほぼ満杯の状態でした。でも根津美術館ではありませんが、「フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展」を見た時の方がもっと混雑していました。開館直後という時間と、雨天と言うことが関係していたのかもしれません。燕子花図屏風を含め、展示品の前は一列で流れていましたので、それほど苦労なく見ることはできました。

入館したときに、今回の展示用リーフレットを置いてあるのに気がつきましたが、はじめに受け取るともって歩くことになるため、終わってからと思ったのが間違いの元でした。考えてみれば今日が最終日、余らせてもゴミにしかなりません。係の方に尋ねても、もう残りはありません、といわれてしまいました。あきらめざるを得ないと一応引き下がったのですが、よほど残念な様子に見かねて探していただいたか、レジの女性が声をかけてくれまして、これはたぶん最後の一枚です、といって手渡してくださいました。それが次の絵です。

一応展示品を拝見した後は、5,000坪あると言われる庭園も一通り見せていただきました。秋の紅葉の時期に、今一度出かけてみたい、と思わせられました。たしか NEZUCAFÉ だったと思いますが、軽食も提供される喫茶室でコーヒーをいただきました。コーヒーを半分くらい飲んだところで、カップにはカキツバタが描かれているのに気がつきました。こんなところにも気を遣っているのだと感心いたしました。

園内の茶室すべてでは、この雨天にもかかわらず、お茶会が催されていました。着物姿で、裾をつまんで持ち上げて歩いておられる女性の方を何人も拝見いたしました。こんな風情のある光景に巡り合わせることがほとんどなくなったこの時代は、寂しいと言っても言い過ぎではないような気がします。これからも、できれば何度でも拝見したいように思います。残ってほしい日本の光景ではないでしょうか。

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