トラッシュボックス

日々の思いをたまに綴るブログ。

宮本顕治の訃報を聞いて

2007-07-19 21:44:02 | 日本共産党
 志賀義雄、袴田里見、伊藤律、椎野悦朗、野坂参三、村上弘、鈴木市蔵・・・・・・
 共産主義者というのは長命な人が多いものだと常々思っていたが、中でも宮本はとうとう最後まで生きながらえたのだなと、あらためて思った。
 もっとも晩年は恍惚の人だったと聞くが。

 私は反共主義者なので、彼の死を悼む気はしない。それに、98歳で老衰死なら大往生だろう。

 彼が主導権を握ってからの、共産党の議会主義や自主独立路線は、党勢の拡大と定着に大きく貢献したものと言えるだろう。
 逆に言えば、彼に排除されたソ連派や中国派が主導権を握っていれば、今日のようなかたちで共産党は存続しえなかったろう。
 もっとも、その方が反共主義者としては喜ぶべきことかもしれないが。

 1987年の大韓航空機事件について、即座に北朝鮮の仕業だと断定して批判したことが強く印象に残っている。
 近年北朝鮮への擦り寄りが見られる不破・志位指導部は、宮本の爪の垢でも煎じて飲んでほしいものだ。

 志位和夫が書記局長に起用され、事実上の後継者とされたのが1990年。この時宮本81歳、不破60歳、志位35歳。
 今、不破77歳、志位52歳。志位は年齢的にはまだまだやれるだろうが、志位の後を継ぐ者は現れるのだろうか。
 


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4 コメント

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Unknown (miracleさん)
2007-07-20 01:07:26
共産党も団塊の世代のすっ飛ばしに成功してるんですよね。この世代の連中って、指導的立場にいた人間が新日和見主義事件でパージされているからですね。

志位の次があるとするならば、我々の世代かなと思っています。
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敗北の政党 (まったけ)
2007-07-20 09:28:47
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。僕は宮本顕治の訃報を知って、一つの時代、20世紀が終わったような気がしました。僕も共産主義は嫌いだし、誤りだったと思います。しかし、獄中で佐野学や鍋山貞親等のように転向、一転して反共主義者となった人物よりも宮本顕治や志賀義雄、徳田球一、安東仁兵衛といった共産主義者としての信念を貫いた人びとのほうに敬意を評します。いい加減、共産党も変わる時期にあると思います。先ず名称変更。さらに、党首は珍しく柔軟な考えを持っている穀田恵二代議士のほうがいいと思っています。宮本顕治に話を戻すと政治家として歩まざるをえなかった文学青年だったと思います。宮本百合子を妻に持ち、「改造」懸賞論文で『敗北の文学』で小林秀雄を抑えて首席で受賞した人でしたから、不本意な人生だったと思って亡くなったかもと思いました。
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Re:Unknown (深沢明人)
2007-07-20 21:39:42
 共産党「も」ってのは、ほかにどのような組織を想定してのことでしょうか?
 ああ、そういえば自民党もそうでしたっけ?

>志位の次があるとするならば、我々の世代かなと思っています。

 そうですね。順序としてはそうなるのでしょうが、それまで共産党の組織がもつかどうか・・・・・・。

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Re:敗北の政党 (深沢明人)
2007-07-20 21:40:59
 信念を貫くことも大事ですが、人間、誤りに気付いたときはそれを正すことも大事ですから、私は転向者を一概に非難する気にはなれません。とはいえ転向後の佐野、鍋山の活動にさして見るべきものがないことも確かですが。
 イタリア共産党の主流派が左翼民主党に移行したころ、日本でも共産党の改革論議が一部でありました。そのころならまだしも、今となっては党改革してもどれほどの効果があるか、疑問です。しないようはした方がまだましかもしれませんが・・・・・・。社会党から社民党への移行は遅すぎたと私は思っていますが、それと同じような事態になるのではないでしょうか。
 穀田恵二という人物のことは、恥ずかしながら何も知りませんでした。注目しておきます。
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