11日の小沢新党「国民の生活が第一」の結成に続いて、17日には民主党の女性参院議員3名が離党し、国民新党を離党して無所属となっている亀井亜紀子とともに、新会派「みどりの風」を結成すると表明した。
また、既に民主党を離党していた木内孝胤ら衆院議員3人が19日、新会派「改革無所属の会」を結成した。18日に離党した中津川博郷も合流するという。以前に離党し河村たかしの「減税日本」に参加している佐藤夕子も加わるとも伝えられる。
なんだか、1993年の宮沢内閣不信任案可決から94年前半にかけて、自民党から続々と離党者が出たことを思い起こさせる。
新生党、新党さきがけ、改革の会、自由党、新党みらい、高志会……。
さきがけを除き、彼らのほとんどは小沢一郎が主導する大政党、新進党の結成に参加した。
今回の離党者たちも、既に結成している新党きづなや新党大地・真民主などとともに、小沢が主導する一大勢力を築き上げるのだろうか。
どうも、そうはなりそうにない。
一時的に議員の数は集められるかもしれないが、次の選挙では大多数が当選はおぼつかないのではないか。
世論調査でも小沢新党への期待は著しく低い。当然だと思う。
1日付けのYOMIURI ONLINEの記事は、小沢が次期衆院選について「オリーブの木みたいな形でやればいい」と周辺に語っており、新党大地・真民主や減税日本、大村秀章愛知県知事の「日本一愛知の会」との連携を図っていること、さらに石原新党や大阪維新の会との連携にも期待しているが、維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事は連携に否定的で、石原都知事も小沢新党には批判的でなおかつ当面の新党決定を否定したことを伝えている。
すると、あとは社民党や共産党との連携か。
池田信夫は3日付のブログの記事「心情倫理党と責任倫理党」で、6月14日の「消費大増税採決に反対する超党派国民集会」に小沢や鳩山由紀夫と社民党の福島瑞穂党首、共産党の志位和夫委員長、みんなの党の渡辺喜美代表が同席し、福島が「小沢新党との連携も視野に入れている」と語ったことを挙げて、
と興味深い指摘をしている。
小沢新党と社民党との合流についての指摘は池田に限らず、政治学者の雪斎こと櫻田淳も、9日付のブログの記事で、
と、社民党との合流を説いているし、産経新聞の阿比留瑠比記者も、12日付のMSN産経ニュースの記事で、
と、同様に合流を説いている。
かつて『日本改造計画』に魅せられ、小沢に新自由主義とか新保守主義といったレッテルが貼られていたことを知る者の1人としては、彼がこうした反対のための反対に興じる勢力と連携するという事態にはややさびしい思いがするが、しかし新進党解党後の小沢の軌跡を思うと、これも自業自得と言えるだろう。
そして、彼の社民党や旧社会党勢力との連携は、要するに相手の基本政策には手を触れないことを条件に協力を得るというスタイルだったのだから、櫻田が言うように彼が「「憲法第九条原理主義」を徹底して骨抜きにした上で」「ドイツ社会民主党を彷彿させる脱皮を遂げるのに尽力」することなどないだろう。そんなことは、社民党もその支持者も望んでいないだろう。
社民党はこのまま、恐竜のように滅び去るのがふさわしい。
それにしても、「オリーブの木みたいな形で」とは……。
「オリーブの木」とは、1990年代のイタリアでの左翼民主党(旧共産党)と人民党(旧キリスト教民主党)を中心としたゆるやかな中道左派連合だ。既成政党が崩壊し政界再編が進むイタリアで、新興勢力であるベルルスコーニらの右派連合から政権を奪取した。
しかし、地域政党はともかく、社民党や共産党は既成政党そのものである。小沢新党は新党ではあるがその内実は民主党小沢グループの一部に過ぎない。これでは、連合を組んだとしても国民にとって新味はない。
例えば、共産党がイタリアの左翼民主党のように民主集中制を放棄し社会民主主義を選択するとか、あるいは社民党が高福祉・高負担という本来の社会民主主義に基づいた政策に転換するとか、そうした劇的な変化があれば別だが、それを欠いた、単なる反対のための反対としての反原発、反消費税増税、反TPPといった主張に、さして支持は得られないだろう。
また、既に民主党を離党していた木内孝胤ら衆院議員3人が19日、新会派「改革無所属の会」を結成した。18日に離党した中津川博郷も合流するという。以前に離党し河村たかしの「減税日本」に参加している佐藤夕子も加わるとも伝えられる。
なんだか、1993年の宮沢内閣不信任案可決から94年前半にかけて、自民党から続々と離党者が出たことを思い起こさせる。
新生党、新党さきがけ、改革の会、自由党、新党みらい、高志会……。
さきがけを除き、彼らのほとんどは小沢一郎が主導する大政党、新進党の結成に参加した。
今回の離党者たちも、既に結成している新党きづなや新党大地・真民主などとともに、小沢が主導する一大勢力を築き上げるのだろうか。
どうも、そうはなりそうにない。
一時的に議員の数は集められるかもしれないが、次の選挙では大多数が当選はおぼつかないのではないか。
世論調査でも小沢新党への期待は著しく低い。当然だと思う。
1日付けのYOMIURI ONLINEの記事は、小沢が次期衆院選について「オリーブの木みたいな形でやればいい」と周辺に語っており、新党大地・真民主や減税日本、大村秀章愛知県知事の「日本一愛知の会」との連携を図っていること、さらに石原新党や大阪維新の会との連携にも期待しているが、維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事は連携に否定的で、石原都知事も小沢新党には批判的でなおかつ当面の新党決定を否定したことを伝えている。
すると、あとは社民党や共産党との連携か。
池田信夫は3日付のブログの記事「心情倫理党と責任倫理党」で、6月14日の「消費大増税採決に反対する超党派国民集会」に小沢や鳩山由紀夫と社民党の福島瑞穂党首、共産党の志位和夫委員長、みんなの党の渡辺喜美代表が同席し、福島が「小沢新党との連携も視野に入れている」と語ったことを挙げて、
これはわかりやすい対立だ。一方には小沢氏からみんなの党に至る心情倫理の政治家が結集し、他方には民主・自民の大連立で責任倫理の党ができれば、意味のある選択肢ができる。
〔中略〕
永遠に責任を問われない社民党などが心情倫理を主張することは合理的である。小沢氏は自分が永遠に権力の座にはつけないことを知って、その目的にふさわしい戦術を選んだのだろう。
〔中略〕
ぜひ最後の剛腕を発揮して「心情倫理党」を結成してほしい。そうなれば、近来まれに見るおもしろい選挙になるだろう。
と興味深い指摘をしている。
小沢新党と社民党との合流についての指摘は池田に限らず、政治学者の雪斎こと櫻田淳も、9日付のブログの記事で、
小澤一郎氏の新党の行方は、どうなるのか。折角、「反増税・脱原発」を掲げているのだから、是非、社民党と合流して「新社会民主党」結成をやってもらいたい。「国民の声が第一」などという会派名や党名は、みっともないことこの上ない。社民党との合流には、鳩山内閣下での縁もあるのだから、大した障害もない。由緒ある三宅坂の社民党本部の建物も使える。小澤氏には、「誰と寝ようと…」と口走った忘れ難き実績もある。福島みずほ女史に象徴される「憲法第九条原理主義」を徹底して骨抜きにした上で、「新社会民主党」がドイツ社会民主党を彷彿させる脱皮を遂げるのに尽力してくれれば、彼に対する評価も、「九回裏の逆転満塁ホームラン」になる。しばらくしたら、「新」を外して、「社会民主党」に戻せばよろしい。できなければ、彼も、完全な「ジ・エンド」である。これは、昔日には紀尾井町の小澤・新生党本部に度々、出入りしていた雪斎の「最後の忠言」ということにしておこう。くわばら、くわばら。
と、社民党との合流を説いているし、産経新聞の阿比留瑠比記者も、12日付のMSN産経ニュースの記事で、
「これから協力をお願いするかもしれない。よろしくお願いします」
小沢氏は4日の離党表明後、社民党の又市征治副党首を訪ねてこう要請した。社民党幹部も「消費税、原発再稼働、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、沖縄…と考え方は一緒だな」と連携に意欲的だ。
思えば15年9月の自由党と民主党の合併後、小沢氏が最初に接近したのが党内の旧社会党系議員のボス、横路孝弘衆院議長だった。
小沢氏は横路氏との間で「自衛隊の海外派遣に歯止めをかける」「憲法9条に基づく専守防衛に徹する」などとうたう合意文書に署名し、旧社会党グループを足掛かりに党内基盤を固めていった。
「話していると小沢さんの方が『左』に思える」
やはり旧社会党出身の輿石東幹事長も周囲にこう漏らす。小沢氏は民主党を離れたことで「虎の子」の連合票を失ったが、一定の解決策はある。ヒントは自由党党首時代、産経新聞のインタビューでこう語っていたことだ。
「社民党票は創価学会の票より固い。しかも、自民党と同じで地方ほど強い」
ならばいっそ、新党の先細りを避けるためにも、政治理念や思想信条が近い社民党と合流した方が分かりやすい。
と、同様に合流を説いている。
かつて『日本改造計画』に魅せられ、小沢に新自由主義とか新保守主義といったレッテルが貼られていたことを知る者の1人としては、彼がこうした反対のための反対に興じる勢力と連携するという事態にはややさびしい思いがするが、しかし新進党解党後の小沢の軌跡を思うと、これも自業自得と言えるだろう。
そして、彼の社民党や旧社会党勢力との連携は、要するに相手の基本政策には手を触れないことを条件に協力を得るというスタイルだったのだから、櫻田が言うように彼が「「憲法第九条原理主義」を徹底して骨抜きにした上で」「ドイツ社会民主党を彷彿させる脱皮を遂げるのに尽力」することなどないだろう。そんなことは、社民党もその支持者も望んでいないだろう。
社民党はこのまま、恐竜のように滅び去るのがふさわしい。
それにしても、「オリーブの木みたいな形で」とは……。
「オリーブの木」とは、1990年代のイタリアでの左翼民主党(旧共産党)と人民党(旧キリスト教民主党)を中心としたゆるやかな中道左派連合だ。既成政党が崩壊し政界再編が進むイタリアで、新興勢力であるベルルスコーニらの右派連合から政権を奪取した。
しかし、地域政党はともかく、社民党や共産党は既成政党そのものである。小沢新党は新党ではあるがその内実は民主党小沢グループの一部に過ぎない。これでは、連合を組んだとしても国民にとって新味はない。
例えば、共産党がイタリアの左翼民主党のように民主集中制を放棄し社会民主主義を選択するとか、あるいは社民党が高福祉・高負担という本来の社会民主主義に基づいた政策に転換するとか、そうした劇的な変化があれば別だが、それを欠いた、単なる反対のための反対としての反原発、反消費税増税、反TPPといった主張に、さして支持は得られないだろう。
後2日。是非投票を。
もちろん、マスコミの調査方式にも欠点はあります。しかしそれを補正しようとする努力もなされています。
(例 ↓の「◆集計方法にも工夫」の項参照)
http://www.asahi.com/special/08003/rdd.html
人気投票が全く無意味だとは言いませんが、「マスコミ調査より信用出来ないはずがない」などとは到底言えませんね。
ツイッターの調査での支持率の異常な高さは、アンケート作成者が小沢支持者でそのために当初回答が支持者中心だったことが分りました。私見ですがそこに加えて、一気に支持率が上がったのを見た他党支持者が頑張って答えようとしなかったのでしょう。マスコミ調査が信頼出来るかという点ですが、調査した後数字を加工することが可能なので、信頼できません。その点では、ネットでリアルタイムに表示されるものは加工ができません。大手マスコミにも、ネットのリアルタイムアンケートをしてほしいものです。そも電話調査は質問文からしてこのアンケートのようにシンプルではなく、小沢ということを全面に出す質問文になってることが多いと感じます。そこでは予めマスコミ報道でネガティブなイメージをインプットされた回答者が誘導される仕組みがあると思います。回答者がなぜその選択肢を選んだかの理由を聞く世論調査も見たことが無いですし。ツイッターのアンケートは、数よりも回答者のコメントが興味深かったです。マスコミ調査で増税には反対が圧倒的に多いのに、小沢新党は支持しないのがこれまた圧倒的に多いのは、質問文にバイアスがかかっているからでは?増税推進勢力の読売・日経系列のマスコミ調査で特に新党支持率が低いのは何故でしょうか?私はマスコミの世論調査だけでもなく、ネットアンケートだけでもなく、双方を見て見えてくる大事なものがあると思っております。