トラッシュボックス

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小沢一郎の民主党代表辞意表明の報を聞いて

2007-11-04 19:10:56 | 現代日本政治
 へー、また何で? というのが第一印象。
 どうも、大連立受け入れをめぐって党内が混乱したことを理由に挙げているようだが、要は、自らも大連立に意欲的だったのに、それが党内で支持されなかったことへの抵抗じゃないのかなあ。
 新進党時代にも、この人はこういうことをやっていたような記憶がある。どこまで本気なのか。辞意を匂わすことにより再び求心力をつけようとしているのではないだろうか。何しろ今小沢が辞めると、次は誰なのか。また鳩山か菅か。それで次の衆院選に勝てるのか。
 民主党を参院選で大勝させたのは、敵失に助けられた面があったにしろ、小沢の力もまた大きいのではないのか。それをむざむざ辞めさせては、まるで小沢が民主党に使い捨てられたように見える。
 まあ、私は小沢は好かないので、辞めようがどうしようがかまわないが。

 大連立は大政翼賛会的だと左右から批判の声が上がっているようだが、私は、大連立も選択肢として十分検討に値すると思う。
 衆院の解散権は福田内閣にある。参院選での大敗のダメージからまだ脱し切れていない自民党は、そうおいそれと衆院を解散するわけにはいくまい。しかし、参院の民主党優位の状況を覆すことは早くとも3年後の選挙までは不可能だ。となれば、国政の停滞を防ぐため、自民、民主ともに大連立を志向する者が出て当然だろう。
 大政翼賛会的だと言うが、大政翼賛会は、各政党を解消して一国一党を目指す運動により成立したものであり、大連立とは全く意味合いが異なる。大連立の結果、自民党と民主党が合同するというのなら危険視するのもわからないではないが、両党の構成やこれまでのいきさつから言って、そうはなるまい。
 選挙協力ができないから大連立は不可能だという説もあるが、選挙は選挙、政治は政治として、次の衆院選までの期間限定で連立を組むことは可能だろう。
 ドイツの大連立は選挙制度が比例代表制を主としているから可能なので、わが国のように小選挙区制を主としている場合は困難だという論もどこかで見たが、ドイツは小選挙区比例代表併用制を採っており、わが国の小選挙区比例代表並立制とは異なるものの、小選挙区で候補者が競合することに変わりはない。
 現メルケル政権は、2005年の連邦議会総選挙の結果を受けて成立したもので、最初から大連立を組むことを前提に選挙に臨んだのではない。おそらく、次の選挙でCDU/CSUかSPDのどちらかが単独過半数を獲得すれば、大連立などあっさり解消するだろう。
 連立とはそういうものであり、選挙協力ができないから連立が不可能などと述べるのは、どうかしているんじゃないか。

 と思っていたら、麻生前幹事長もそう述べているという(ウェブ魚拓)。
 うーん……私の理解が浅いのかなあ。

 


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