『サンデー毎日』3月4日号が、
「小泉前首相「皇室は最後の抵抗勢力」発言の重大波紋」
という記事を載せていると、komichi(子路)氏のブログの「「皇室は最後の抵抗勢力」:小泉前首相が重大発言!」という記事を読んで知った。
旧竹田宮家の竹田恒泰が今年2月に行った講演で、昨年1月頃、当時首相だった小泉が自民党幹部と会合を持った際、
「今国会で(女系・女性天皇を容認する)皇室典範改正案を必ず上程する。上程は構造改革の一環だ」
「皇室は最後の抵抗勢力だ」
などと述べたと、明らかにしたという。
竹田恒泰は、一昨年から昨年にかけて、皇室典範改正論議が活発になっていたころ、男系継承を支持する立場から、改正論を批判していた人物だ。著書『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)は私も読んだ。
「皇室は最後の抵抗勢力」
この発言はスクープなのか?
私の記憶違いかもしれないが、昨年か一昨年か、どこかのマイナーな雑誌で、読んだことがあるような気がする。今調べたが、わからなかったけど。思い違いだろうか。
小泉の皇室典範改正への熱意や、改正論議の中で報じられた小泉の皇室観から考えて、当時そうした発言があってもおかしくないとは思う。
で、komichi氏は次のように述べている。
《さて……私としては、この件でもうひとつ気になることがある。
それは……「小泉・安倍擁護の言説を繰り返し、その批判者に対して様々な形で攻撃を加えている人たちは、今度の問題をどのように捕らえているのか?」である。
「皇室敵視、あるいは否定」ともとれる、小泉前首相の今回の言動について、どう考えるのだろうか?
多くの右翼や保守派の皆さんみたいに、小泉前首相を批判するのか?
それとも、それでも小泉前首相を擁護するのか?
あるいは、この話題が下火になるまでスルーを決め込むのか?(苦笑)
どうするのか、見物だな。
そう……幣サイトでもたびたび取り上げている『反日ブログ監視所』サンとそのお仲間の皆さんは、今回の問題についてどう思っているのだろう?
えっ、知らなかったって?
では、今知っただろうが。どうせ幣サイトを見ているのはわかっているんだ。こっちだって、そちらの記事や書き込み等をチェックしている。
まさかとは思うが、この問題についてスルーするんじゃないだろうな? 》
どうも、この小泉の発言が、「『反日ブログ監視所』サンとそのお仲間の皆さん」にとって、言論上の重大問題であると思いこんでいるらしい。
おそらくは、「監視所」の篠原静流さんが、柳沢発言と、それに関連して浮上した菅・小沢の発言についての、柳沢批判者のダブルスタンダードを指摘したことへの意趣返しのつもりなのだろう。
私は、「監視所」は頻繁にチェックしているが、めったにコメントしないし、静流さんとは見解が異なる部分も多々あるので、「お仲間」に入るのかどうか自信がない。おそらくkomichi氏も私のことなど念頭にないだろう。
しかし、以前いわれひこさんから「反日ブログ監視所関連の人」との認定を受けたこともあるし、また私のブログのいくつかの記事に「監視所」からリンクを貼っていただいているので、一応、komichi氏の言うところの「お仲間」であると考えて、話を続ける。
以前から静流さんが、また今回黒羊さんが述べているように、「監視所」の管理人やコメンテーターの方々は、それぞれ様々な主義主張の持ち主なので、この報道についても、様々な見解があるだろう。
で、見解に差があるからといって、それが「監視所」やそのコメンテーターにとってさほど問題になるとも思えない。あそこは、そういう議論を闘わせる場所ではないからだ。
komichi氏は
「小泉・安倍擁護の言説を繰り返し、その批判者に対して様々な形で攻撃を加えている人たちは」
と言うが、私の知る限り、静流さんが「小泉・安倍擁護の言説を繰り返し」た記憶はない。
小泉・安倍の批判者を批判したことはある(komichi氏にとっては、批判イコール攻撃なのか)。それは、小泉・安倍を批判したこと自体ではなく、そこに見られるおかしな主張について批判したのだろう。その違いが、komichi氏にはわからない。
komichi氏はおそらく、静流さんやその「お仲間」は、熱烈な小泉・安倍支持者ばかりで、なおかつ天皇絶対主義者で、侵略戦争大賛成で、米国の世界支配を支持しているとでも思いこんでいるのだろう。そして、自分や他の反政府系ブロガーの言論が彼らにとって脅威であるから(以前「反日四天王」とか言ってたなあ)、「監視所」で監視され、「攻撃」を受けているのだと考えているのだろう。
私の見るところ、そうではない。あそこは、「反日」との縛りがあるものの、基本的には、奇矯な言論をあげつらって笑いものにするところだ(と思う)。だから、一般に「反日」的と解される言動であっても、それなりに筋の通った論は、ネタにはならない。
たぶん、komichi氏には一生わからないだろうが。
komichi氏は、「監視所」が、
「皇孫殿下御誕生 に対する反日ブログの感想集(1)~(4) 」
を設けていることを取り上げ、
《皇孫殿下ご誕生に対して、批判的なことを言ったブロガーたちを、ボロクソに叩いているようだが、皇室に対して批判的なことを言ったり、ケチをつけようとする人たちも「反日」ということになるらしい。
となると、「皇室は抵抗勢力」と発言した小泉前首相も「反日」ということになるのではないだろうか?》
《言うまでもなく『皇孫殿下御誕生 に対する反日ブログの感想集(1)~(4)』で取り上げられたブロガー諸氏の言説よりも、小泉前首相の言動の方が、いろんな意味でよほど重大だ。》
と述べている。
この「感想集」は、私も以前読んだが、何というか、人としての品性を疑いたくなるようなものばかりだったように記憶している。
皇室に対する「批判」や「ケチ」が全て「監視所」で批判されているわけではない。要はその質が問われているのだが、そんなこともkomichi氏にはわからないだろう。エライ人への批判は何でもOK、自分への批判は一切許さないという感覚では。
小泉発言よりここで挙げられているブロガーの発言の方が、批判に値すると私は思う。
この『サンデー毎日』の記事自体は読んでいないが、komichi氏が引用している箇所を読んだ限りでの私の感想だが、先に述べたように、小泉ならこのような発言はするだろうなと思う。
そして、私は先の小泉による皇室典範改正に賛成、つまり女系天皇に賛成だし、本質的には天皇制廃止論者なので、何ら問題発言だとは思わない。
悠仁親王誕生で改正論議が凍結されたのは残念だと思っている。
天皇制廃止を唱えるのは、簡単に言って今の世の中(大衆民主制)に天皇制は合わないと考えるからだが、国民はそれを認めないだろう。
女系天皇を支持する理由は、たしか以前書いた。
komichi氏は「追記」として
《あっと、そうだ。
私自身の皇室に対する考え方も、簡単にでも説明しておかないと、フェアではないな。》
と述べつつも、
《「皇室」という特別な権威を持った存在は、時の為政者や悪意ある者たちに都合良く利用されると、恐ろしいことになる。それゆえに、憲法などの法律によって、その権限や政治的利用等は厳しく制限されなければならない。
ただ、kaetzchenさんとか、明確に「反天皇(制)」を表明している人たちみたいに、「天皇制は潰すべき」とまでは、私は考えない。
前言とは矛盾するかもしれないが、「日本の文化や国の根本を為すもののひとつとして天皇制を位置づける」という考え方も、それはそれでありだとも思う。》
と述べるのみ。
「それはそれであり」って何?
「それはそれであり」ってのは、人の考えを指して言う言葉だろ。
komichi氏自身の考えとしては、どうなのか。天皇制は廃止すべきなのか、現在の象徴天皇制を維持するのか、あるいは天皇の権限を強化するのか。
象徴天皇制を維持するといっても、このままでは皇統の維持が困難なことは明らかだ。ならば女系天皇を認めるのか、旧宮家を復活させてでも男系を維持するのか、それともこのままで行くのか。
あるいははっきりした考えがないのか。保留したいのか。どうでもいいのか。
「フェアではないな。」と言いつつ、何やら得体の知れない語句をだらだら並べただけでお茶を濁そうとするのは、見苦しい。
「小泉前首相「皇室は最後の抵抗勢力」発言の重大波紋」
という記事を載せていると、komichi(子路)氏のブログの「「皇室は最後の抵抗勢力」:小泉前首相が重大発言!」という記事を読んで知った。
旧竹田宮家の竹田恒泰が今年2月に行った講演で、昨年1月頃、当時首相だった小泉が自民党幹部と会合を持った際、
「今国会で(女系・女性天皇を容認する)皇室典範改正案を必ず上程する。上程は構造改革の一環だ」
「皇室は最後の抵抗勢力だ」
などと述べたと、明らかにしたという。
竹田恒泰は、一昨年から昨年にかけて、皇室典範改正論議が活発になっていたころ、男系継承を支持する立場から、改正論を批判していた人物だ。著書『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)は私も読んだ。
「皇室は最後の抵抗勢力」
この発言はスクープなのか?
私の記憶違いかもしれないが、昨年か一昨年か、どこかのマイナーな雑誌で、読んだことがあるような気がする。今調べたが、わからなかったけど。思い違いだろうか。
小泉の皇室典範改正への熱意や、改正論議の中で報じられた小泉の皇室観から考えて、当時そうした発言があってもおかしくないとは思う。
で、komichi氏は次のように述べている。
《さて……私としては、この件でもうひとつ気になることがある。
それは……「小泉・安倍擁護の言説を繰り返し、その批判者に対して様々な形で攻撃を加えている人たちは、今度の問題をどのように捕らえているのか?」である。
「皇室敵視、あるいは否定」ともとれる、小泉前首相の今回の言動について、どう考えるのだろうか?
多くの右翼や保守派の皆さんみたいに、小泉前首相を批判するのか?
それとも、それでも小泉前首相を擁護するのか?
あるいは、この話題が下火になるまでスルーを決め込むのか?(苦笑)
どうするのか、見物だな。
そう……幣サイトでもたびたび取り上げている『反日ブログ監視所』サンとそのお仲間の皆さんは、今回の問題についてどう思っているのだろう?
えっ、知らなかったって?
では、今知っただろうが。どうせ幣サイトを見ているのはわかっているんだ。こっちだって、そちらの記事や書き込み等をチェックしている。
まさかとは思うが、この問題についてスルーするんじゃないだろうな? 》
どうも、この小泉の発言が、「『反日ブログ監視所』サンとそのお仲間の皆さん」にとって、言論上の重大問題であると思いこんでいるらしい。
おそらくは、「監視所」の篠原静流さんが、柳沢発言と、それに関連して浮上した菅・小沢の発言についての、柳沢批判者のダブルスタンダードを指摘したことへの意趣返しのつもりなのだろう。
私は、「監視所」は頻繁にチェックしているが、めったにコメントしないし、静流さんとは見解が異なる部分も多々あるので、「お仲間」に入るのかどうか自信がない。おそらくkomichi氏も私のことなど念頭にないだろう。
しかし、以前いわれひこさんから「反日ブログ監視所関連の人」との認定を受けたこともあるし、また私のブログのいくつかの記事に「監視所」からリンクを貼っていただいているので、一応、komichi氏の言うところの「お仲間」であると考えて、話を続ける。
以前から静流さんが、また今回黒羊さんが述べているように、「監視所」の管理人やコメンテーターの方々は、それぞれ様々な主義主張の持ち主なので、この報道についても、様々な見解があるだろう。
で、見解に差があるからといって、それが「監視所」やそのコメンテーターにとってさほど問題になるとも思えない。あそこは、そういう議論を闘わせる場所ではないからだ。
komichi氏は
「小泉・安倍擁護の言説を繰り返し、その批判者に対して様々な形で攻撃を加えている人たちは」
と言うが、私の知る限り、静流さんが「小泉・安倍擁護の言説を繰り返し」た記憶はない。
小泉・安倍の批判者を批判したことはある(komichi氏にとっては、批判イコール攻撃なのか)。それは、小泉・安倍を批判したこと自体ではなく、そこに見られるおかしな主張について批判したのだろう。その違いが、komichi氏にはわからない。
komichi氏はおそらく、静流さんやその「お仲間」は、熱烈な小泉・安倍支持者ばかりで、なおかつ天皇絶対主義者で、侵略戦争大賛成で、米国の世界支配を支持しているとでも思いこんでいるのだろう。そして、自分や他の反政府系ブロガーの言論が彼らにとって脅威であるから(以前「反日四天王」とか言ってたなあ)、「監視所」で監視され、「攻撃」を受けているのだと考えているのだろう。
私の見るところ、そうではない。あそこは、「反日」との縛りがあるものの、基本的には、奇矯な言論をあげつらって笑いものにするところだ(と思う)。だから、一般に「反日」的と解される言動であっても、それなりに筋の通った論は、ネタにはならない。
たぶん、komichi氏には一生わからないだろうが。
komichi氏は、「監視所」が、
「皇孫殿下御誕生 に対する反日ブログの感想集(1)~(4) 」
を設けていることを取り上げ、
《皇孫殿下ご誕生に対して、批判的なことを言ったブロガーたちを、ボロクソに叩いているようだが、皇室に対して批判的なことを言ったり、ケチをつけようとする人たちも「反日」ということになるらしい。
となると、「皇室は抵抗勢力」と発言した小泉前首相も「反日」ということになるのではないだろうか?》
《言うまでもなく『皇孫殿下御誕生 に対する反日ブログの感想集(1)~(4)』で取り上げられたブロガー諸氏の言説よりも、小泉前首相の言動の方が、いろんな意味でよほど重大だ。》
と述べている。
この「感想集」は、私も以前読んだが、何というか、人としての品性を疑いたくなるようなものばかりだったように記憶している。
皇室に対する「批判」や「ケチ」が全て「監視所」で批判されているわけではない。要はその質が問われているのだが、そんなこともkomichi氏にはわからないだろう。エライ人への批判は何でもOK、自分への批判は一切許さないという感覚では。
小泉発言よりここで挙げられているブロガーの発言の方が、批判に値すると私は思う。
この『サンデー毎日』の記事自体は読んでいないが、komichi氏が引用している箇所を読んだ限りでの私の感想だが、先に述べたように、小泉ならこのような発言はするだろうなと思う。
そして、私は先の小泉による皇室典範改正に賛成、つまり女系天皇に賛成だし、本質的には天皇制廃止論者なので、何ら問題発言だとは思わない。
悠仁親王誕生で改正論議が凍結されたのは残念だと思っている。
天皇制廃止を唱えるのは、簡単に言って今の世の中(大衆民主制)に天皇制は合わないと考えるからだが、国民はそれを認めないだろう。
女系天皇を支持する理由は、たしか以前書いた。
komichi氏は「追記」として
《あっと、そうだ。
私自身の皇室に対する考え方も、簡単にでも説明しておかないと、フェアではないな。》
と述べつつも、
《「皇室」という特別な権威を持った存在は、時の為政者や悪意ある者たちに都合良く利用されると、恐ろしいことになる。それゆえに、憲法などの法律によって、その権限や政治的利用等は厳しく制限されなければならない。
ただ、kaetzchenさんとか、明確に「反天皇(制)」を表明している人たちみたいに、「天皇制は潰すべき」とまでは、私は考えない。
前言とは矛盾するかもしれないが、「日本の文化や国の根本を為すもののひとつとして天皇制を位置づける」という考え方も、それはそれでありだとも思う。》
と述べるのみ。
「それはそれであり」って何?
「それはそれであり」ってのは、人の考えを指して言う言葉だろ。
komichi氏自身の考えとしては、どうなのか。天皇制は廃止すべきなのか、現在の象徴天皇制を維持するのか、あるいは天皇の権限を強化するのか。
象徴天皇制を維持するといっても、このままでは皇統の維持が困難なことは明らかだ。ならば女系天皇を認めるのか、旧宮家を復活させてでも男系を維持するのか、それともこのままで行くのか。
あるいははっきりした考えがないのか。保留したいのか。どうでもいいのか。
「フェアではないな。」と言いつつ、何やら得体の知れない語句をだらだら並べただけでお茶を濁そうとするのは、見苦しい。