トラッシュボックス

日々の思いをたまに綴るブログ。

どこまで続く言葉狩り

2007-02-07 00:09:00 | 現代日本政治
 もう許してあげたら?
 と思いますが。
 柳沢厚労相、今度は《「結婚・子供2人、健全」発言に疑問の声》だそうだ。(魚拓
 しかしこの発言は、この記事魚拓)にもあるように、

《国立社会保障・人口問題研究所が05年に実施した調査によれば、9割が「いずれ結婚するつもり」と答え、希望する子どもの数は「2子以上」が85%にのぼるが、実際にはそこまで達していないことを踏まえた発言。》

だという。
 だとすれば、そうした希望があるのに現状ではそれを実現できていない、実現すべくがんばりますと述べているだけで、何ら問題発言とは思えないのだが。
 それを、「健全」の語を取り上げて、そこまで言うかという気がする。
 いや、言いたいことはわかる。子供を何人産もうが産むまいが、個人の自由だというのだろう。
 だが、そうした自由を尊重する思想が、結局少子化をもたらしたのではないか。
 これら「識者」が少子化賛成というのなら話は別だが、どうもそうではないらしい。
 ならば、2子以上を望む若者が多いという調査結果を厚労相が肯定的にとらえて何が問題なのか、私には理解しがたい。
 与党である公明党の浜四津代表代行までが、

《女性はほとんど怒っていると思う》

と述べているという。本当だろうか。女性は(男性でもだが)それほど政治家の発言に一喜一憂するものだろうか。

 今日の朝日夕刊では上記の両記事は併記されている(後者が前、前者が後)のだが、ネットでは分離されているので、ますます誤解を招いているように思う。

 それにしても、昔から政治家の失言・放言はいろいろと問題になってきたものだが、これほどレベルの低い失言騒動も珍しいだろう。
 これは結局、野党やマスコミがいかに安倍政権を攻めあぐねているかということの現れだろう。