”うんちく”と偉そうなことを言っていますが、ちょっとした興味ある雑学を、とりとめもなく書いてみることにしました。
大阪環状線は、その名が示す通り、電車は都市の中心部をぐるぐると回って走っています。
東京の山手線も同様に都市の大動脈としての環状路線です。
が、この2路線とも驚くことに、「環状」でないのです。
大阪環状線の電車に乗れば1周して元の駅に戻ってきます。
なぜ、繋がっていないというのは、国土交通省の「鉄道要覧」によると・・・・・
その「鉄道要覧」によると、環状線は天王寺は起点で終点が新今宮となっています。
つまり、天王寺から京橋、大阪、西九条を経由して新今宮に至るルートが正式な環状線で、新今宮から天王寺は、環状線ではなく、関西本線なのです。
線路は繋がっていても、書類上は繋がっていないと言うことなのです。
上記青色が 西成鉄道
環状線は、一度に出来た訳ではなく、城東線、西成線があり、それに環状線を繋ぐ路線を建設して、環状線となりました。
最初に開通したのが、天王寺~玉造の城東線で明治28年(1895年)5月に開業しました。
それから、5ヶ月後に玉造~大阪間が完成しました。
その前の明治22年(1889年)には、天王寺~今宮を含む現在の関西本線が開業していました。
明治31年(1898年)には、私鉄の西成鉄道(大阪ー西九条ー桜島ー天保山)が開業し、それが1909年に国有鉄道に移管され、西成線という名称になりました。
戦後、大阪市内を一周する鉄道の構想が出て、昭和36年(1961年)に現在の大阪環状線が開業しました。
東京の山手線も同様で営業路線は田端~新宿~品川だけで、残りの田端~東京~品川の内、田端~東京間は、東北本線で、東京~品川は東海道本線となっています。
ここも一度に出来た訳ではなく、環状運転をしたのは、大正14年(1925年)のことでした。