田口ランディ「富士山」読了。
彼女はメルマガから飛び出した作家だけれど、ベースのメルマガ配信を止め作家活動も停滞していたかと思っていたら、こんなに素敵な小説を書いてたんだぁ。文庫本にならないと手に取らぬカメなので暫くの間、気が付かなかった。
「カルト宗教」「自殺」「ゴミ」「中絶(命)」の、4つのテーマに付いて綴られた短編作で、そのどれもが渾身の作。大人が読んでも楽しいけれど、主題そのものからして上子カメ世代に読ませたい1冊だと思った。
その後には、みうらじゅん・いとうせいこう(よくもまぁ、平仮名ペンネームが揃ったものだ)の「見仏記4(親孝行編)」読了。
相変わらず楽しい!
この4巻目は、奈良の佐保路、若狭地方、琵琶湖湖東などの「有名だけれどマニアック」な寺を巡っており、そのどれもが、過去にカメを感動・感涙に打ち震えさせた寺々。仏像鑑賞の基礎知識は元より応用編まで押さえながら個性とユーモアに溢れまくった視点で仏像に付いて語りまくる2人の遣り取りは、仏マニアにとって刺激的。
此処最近、「ちょっとだけ古いもの」(廃墟ざんす。ハハハ)に心奪われていたカメだけれど、この本を契機に再び国宝級に古いものに戻って探求しようと、早くも晩秋の「仏浴の旅」の計画を練ったりして。
・・・そして、今は帚木蓬生「国銅」を読んでいる。これは、東大寺の大仏造立物語。
今日は、何だか知らないけれど複数の人達と電話で結構な時間、話した日だった。
ちょっと聞きたい事があったので学生時の先輩に電話をすると、用件が済んだ後に懐かしい昔話に花が咲いて、そのひと時、学生の頃に戻った様な感覚に・・。
ちょっと伝えたい事があったので実母に電話をしたら、やはり用件の後に従兄弟が駐在先のタイから一時帰国する話に花が咲いた。
その従兄弟と言うのは父方の従兄弟で、F通社に勤務、国外支社の社員教育とシステム開発を担当している。彼の奥さんってのが、元F通社会長秘書であった才媛で、まさにナイス・カップル。
従兄弟の彼も、大学時代にはメジャーファッション誌「non-no」のコンテストに応募、次々と審査を通過し、最終的にはあの阿部寛とグランプリを争った程の容姿で、コンテストの付き添いに行った彼の妹も芸能プロダクションから声が掛かった程の美形。
カメの父方には、美形で華のある人達が多い。
カメ父親も、最晩年に植物状態になって病院に寝たきりになっても尚、「この人は相当な美男子だったでしょうねぇ・・」と看護婦さんが嘆息する程の顔立ちだった。
ま、カメに関して言えば「娘は父親に似る」って定説は嘘。大嘘。途方も無い嘘。巨大な嘘。世界最大級の嘘。天文学的数字の嘘。
・・・ま、それは良いとして、幾つかの長電話の中で面白かったのが、「一口50万円で純金投資しませんか」のテレアポさん。
その電話が掛かって来た時が、昼食後の休憩タイムだったのでテキトーに相槌打って遣り過ごしていたら、話が徐々に逸れて行って、最後にゃその人の「子育ての悩み相談」に乗ってた・・・・・って、どーよ。
ノルマがあるのだろうに、30分以上は話し込んでたと思う・・・それも営業関係無しのお悩み相談。
予期せぬ人との関わりが重なり、予期せぬ人達の消息も聞けて面白い日になった。