旧愚だくさんブログ

愚だくさんブログ過去記事蔵です。

ひゃっほう♪

2006年06月30日 | 仏教・仏像

東京国立博物館年間予定を見て、カメ大興奮!

「仏像~木にこめられた祈り~」
10月3日~12月3日平成館特別展示室
奈良から平安時代初期の檀像、一木彫、鉈彫像、江戸時代の円空・木喰の代表作を通して、日本彫刻の底流に流れる一木彫の伝統をクローズアップします。寺外初公開となる滋賀・渡岸寺観音堂の十一面観音菩薩立像をはじめ、一木彫の名品が一堂に。

・・・とあったよ!

滋賀県湖北から渡岸寺の十一面観音菩薩像がお見えになるなんて!
この御像は、井上靖が「星と祭」で、「大王冠を戴いてすっくりと立った長身の風姿もいいし、顔の表情もまたいい。観音像であるから気品のあるのは当然であるが、どこかに颯爽たるものがあって、凛として辺りを払っている感じである。」等等と、惜しみ無き賛辞を書き連ねているくらいに崇高な美しさに満ち満ちた御像なのだ。

ああ・・今度、お会い出来るとしたら何年ぶりの邂逅だろう。
ああ・・楽しみ。


初めての産卵

2006年06月28日 | 人間じゃない家族

060628_183302 クサガメ「こまち」が初めて産卵!

雄の「チビ太」(ウチに来た頃は本当に小さな小亀だったから「チビ太」と名付けたが、今じゃ堂々たる体格)との交尾を確認したのが先月中旬だったので、約1ヶ月後の産卵になる。まさに飼育書通り。
今朝、何時もの様に水替えをしようと水槽を覗いたら、シェルターの中に
↑写真の細長い卵を2つ発見。
いやぁ~、初めてなだけに驚いた。話には聞いていたけど、亀って本当に突然産むのだわ。
折角の卵をこまちが踏んでしまわぬ様に、そぉ~っと水槽から取り出して水を張った小鉢に移動した・・・・と、そうこうするウチに、こまちが両後ろ足を盛んに伸縮させて肛門部分に力を入れ始めたので、「おお!また産卵するのか?」と見守りながら、ついカメまで力んでしまった・・・その拍子にカメも「3人目」を産んでたりして!(爆)

それにしても、初めて見た亀の産卵シーン。
しかし、海亀の様に涙ポロポロは無かったし、しきりと下腹部に力を入れるものの見た感じでは、それ程苦しそうじゃなかった。

産卵を見届けて、3つ目の卵を小鉢に移してから直ぐさまホームセンターに駆け込んで園芸用ミズゴケを購入。
これは下子カメが「人工孵化の場合、水を含んだミズゴケの中で卵を成熟させるのが一番」と言っていたので・・。
その下子カメは、学校から帰って「朗報」を聞くなり狂喜乱舞!(登校前には産卵の兆しすら感じなかった)
しかし、大喜びしながらも「産卵後の雌亀はイライラしてるから、なるべく静かにしてやってね」などと亀博士振りを発揮したのが面白くて、「あ~、そうですか」などと茶化しながら大笑いしてしまった。

さてさて、この後は無事に孵化するのを待つばかり。
どうか、小さな小さな小亀達が元気に殻を割って出て来ます様に・・・。


カメ大興奮!

2006年06月27日 | キャラ満開

頼んでおいたブツがようやく手に入った。・・・と言うと、何やら怪しげ。
じゃなくて、ネット注文した「仏」がようやく手に入ったんだよ~。
その名も「BUDDHA」。
カバヤ食品発売の食玩「密教曼陀羅」(同業者「三日ボーズ」さまから頂戴しました)に始まる2度目の仏像フィギュア入手にカメ大興奮!何せ4月25日に注文を入れて待ちに待って、本日やっと配送されたくらいに人気で品薄のフィギュアだもんね~。

060627_193701 早速、並べてみたよ。
中央の不動明王が何処の尊像を模したのか分からないのだけれど、バックの四天王は紛れもなく東大寺戒壇院の四天王像。しかし、日本で一番有名な四天王像の中の、そのまた一番有名な広目天像が似てないっ!
でもま、塑像の質感が良く出ており、持国・増長天の出来栄えが宜しい事から、気分はすっかり東大寺。

060627_193702 そしてこれは、天燈鬼・竜燈鬼に玄武と白虎。
この2体の鬼は良く出来ている!・・・なので、気分はすっかり興福寺。

「密教曼陀羅」フィギュアと共にこんなに揃ったら、東寺講堂の羯磨曼荼羅の何百分の一かの密厳浄土世界が具現出来るかも。フッフッフ・・


良かった!奈良学文化講座

2006年06月17日 | 仏教・仏像

行って来ました「奈良学文化講座第89回講演」。
昨日ブログした様に「蘇我馬子の原像と飛鳥の渡来人」なる演目。それを二部構成仕立てにし、第一部を学習院大学、日本大学、立教大学の非常勤講師を勤める傍ら著作物も多い遠山美都男氏(NHK学園仏教美術講師の吉田先生の大先輩・・多分)による「蘇我馬子の人物像を探る」で、第二部が立命館大学名誉教授山尾幸久氏による「推古時代の東アジアと移住民」だった。

先ず、遠山氏の講演は、推古大王(天皇)を擁立し、その陰で陰謀と策略を巡らせつつ政治を操ったとの印象が強い蘇我馬子に対して「実は良い人だった」なる新説を披露。
権謀術数に長けた政治家だからこそ馬子や藤原不比等に魅力を感じるカメにとって、「そんなのは認めたくないね」って感じでペケ。通しで聴いても押しの弱い説としか思えなかったし。
大体、歴史の新説なんてぇのは、よっぽど信憑性が無い限り受け付けない。芸能人のスキャンダルレベルの「え~っ!」ってな驚きを歴史に求めようとする動きが間々見られるけど、歴史に興味本位の意外性は必要無し。

しかし、次なる山尾氏の講演は良かった。
「飛鳥時代、蘇我馬子や聖徳太子は仏法によって国を治めようとした」なる事は学校で習うし、仏教美術講座でも教えられた事だけど、カメはその「仏法によって国を治める」の言葉だけを記憶に留めるだけで、その深い意味を考えて来なかった。しかし、この講演で、当時の中国仏教の特色が「集団としての共同性・平等性を重んじる」精神と実践を重視した、まさに人民を束ねるのに打って付けの思想であって、新羅・百済・倭国がほぼ同時期(6c~6c後半に掛けて)に中国伝来の仏教によって国家形成を成し得ていた事が分かった。東アジアにおける国家形成と仏法興隆とは不可分の関係にあったのだ。
そして、一番に「わお!」と驚いたのが、日本で初めての出家者が、渡来人の司馬達等の末裔で、有名な止利仏師の兄弟である「島」と言う名の11歳の少女であった事。出家して「善信尼」となった島は百済に渡って戒法を持って帰り10人の尼僧に対して日本で初めての授戒式を行い、島(善信尼)の仏教活動を支えたのは蘇我馬子であった事。日本仏教の黎明を告げたのは尼僧であり、何やらそこに日本古来のシャーマニズムとの深い関係がありそうだ・・の件まで聴いた時点で「なるほど!」と膝を打ちたい気持ちに駆られた。
その他、日本の文字を発明したのは渡来人で、日本語は主に中国の漢訳仏典から作られた経緯の説明なども興味深く、あっと言う間の90分だった。

060617_121301 060617_121101

・・・で、これは本日の会場となった九段下会館外観。日本武道館には数え切れないくらい足を運んだ(剣道じゃありませぬ。外タレのコンサートざんす!)けれど、その近くにこんなに素敵な建造物があったとは、今の今まで気がつかなかった・・。
ちょっとだけ古い建物の中で、かなり古くの時代の断片に触れられて、幸せだった~。


「古河掛水倶楽部」が登録有形文化財に

2006年06月16日 | カメ的世界遺産・足尾

下子カメのクラスの連絡網が回って来て次の人に回したら、伊藤英明激似のイケメンお兄ちゃんが電話に出て、思わず声が裏返ってしまったよ!
「お、おかぁーさんいらっしゃいますかぁー?」って、2箇所の「かぁー」が2オクターブくらい上がってんの。
いやぁ~!突然のハプニングに年甲斐も無く舞い上がってしまった。エヘヘ・・(馬鹿だね~)

いやいや、それではなくて今日ブログしたかったのは足尾の「古河掛水倶楽部」が登録有形文化財になったと言う事。
「登録有形文化財って具体的にどんなものかは分からないけど、限りなく遺構に近い足尾廃墟群にとって一つの朗報かも」と嬉しく思いつつ、登録有形文化財について調べてみると、平成8年の文化財保護法一部改施行にて定められたもので、「近年の国土開発、都市計画の進展、生活様式の変化等により、社会的評価を受ける間もなく消滅の危機に晒されている多種多様かつ大量の近代の建造物を後世に継承して行く為に緩やかな保護措置を講じる制度」だそうで、「重要文化財指定制度を補うもの」だと言えば分かりやすいかもしれない。
国宝や重文の扱いとは異なるので、温存修復の費用の援助までは望めないかもしれないけれど、これで壊される心配が無くなったのは確か。
これを契機に、銅山関連施設跡が近代歴史の遺物としてどれだけ重要なのかが再認識されて、何れは足尾製錬所が一般公開されるのを望ム!
渡良瀬川を挟んで遠目に見るだけでも胸躍るくらいにカッコイイ巨大廃プラントを、是非是非、合法的に見てみたいものだ。
お願いだから、カメに法を犯させないで欲しい!(オイオイ)


作家の力量は短編作品で分かります

2006年06月10日 | 本と雑誌

今日、届いた本。
おーなり由子「てのひら童話1」「てのひら童話2」
新潮社取材班「黒のトリビア」
渡辺淳一「エ・アロール」
梅原猛「最澄と空海」
いとうせいこう、みうらじゅん「見仏記3(海外編)」
村上龍「空港にて」
戸梶圭太「溺れる魚」
川上弘美「溺レル」
唯川恵「100万回の言い訳」
小池真理子「夜の寝覚め」
藤堂志津子「かそけき音の」
町田康「きれぎれ」
実業之日本社「タイ語+英語」
・・・と、相変わらずタイトル間に統一性が無いわな。

早速、村上龍「空港にて」を読んでみた。
つ、つまんね~!
これは、村上龍にしては珍しい短編集で表題作「空港にて」の書評が良かったのでちょっとは期待して購入したのだけど、「なんだ!」と言うか「やはり!」と言うか、兎に角つまらない。この人って、どうしてこう言葉を氾濫させなきゃ気が済まないのだろうね・・。こりゃ言葉の羅列。単語が、みんな一人歩きしちゃってる・・言葉同士手を携えて(?)情景や登場人物の心情を奏でて行こう、と協力的じゃない不協和音の山。

貧乏ヒマなし人間故に昼日中からノンビリ読書とも行かず、しかし活字に飢えるのは嫌だし・・と考えに考えた挙句「誰にも邪魔されず、余計な物音がせず、集中して本が読める場所=風呂場」と思い至って、入浴中に読書する習慣を持ったカメ。
それだけに、風呂場に持ち込んだ本が面白いか否かはカメの生死に関わる大問題。(爆)
夢中になれない内容だと、本は忽ち睡眠導入剤と化してしまい浴槽で溺れ死ぬ危険性アリ。
カメは村上龍に殺されるところだったよ。・・・って、そこまで言うかって。
あ、それともこの歳になってまで読む作家ではないって事か。