旧愚だくさんブログ

愚だくさんブログ過去記事蔵です。

足尾の小ネタ

2009年03月30日 | カメ的世界遺産・足尾

昨日の記事で、↓コレを「便器三兄弟」と書いたけど、

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製錬所の↓この硫酸タンクを、

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マニアは愛情こめて「硫酸三兄弟」と呼ぶ。

硫酸三兄弟・・・誰が言い始めたのか知らないが、普通の人にとっちゃ果てしなく不可思議なワードだろうな。

ところで、昨日から「ある謎解き」に没頭しているカメ。
その謎解きとは、宇津乃火薬庫の5つの施設は、火薬保管庫、雷管倉庫、ダイナマイト保管庫、火薬梱包作業所に分かれていたと言うのだが、一体どれが何の施設だったのだろう?ってこと。

エントリー① 向かって左端のレンガの建物。

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エントリー② 左から2番目の御影石の建物。

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エントリー③ 左から3番目の、同じく御影石の建物。②と③は全く同じ造り。

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エントリー④ 左から4番目の御影石の建物。②③と同じ造りだが、床面積はずっと小さい。

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エントリー⑤ ①~④とはちょっと離れた場所にあるレンガ造りの建物。

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離れた場所の⑤は「雷管倉庫」だと判明しているので、これは置いといて。
カメが予測するに、オイルヒーターや温水供給用のパイプが残っている①が「火薬梱包作業所」で、同じ造りの②③が「火薬保管庫」、そして面積がコンパクトな分、壁の強度が増しそうな④が「ダイナマイト保管庫」ではないかと。

どうだろ?当たってるかな?

いや~、久々にアタマ使っちゃったな~。 ヾ(ーー )オイオイ・・


足尾オフ会第三章(本編)

2009年03月29日 | カメ的世界遺産・足尾

風が強いのが気になるものの、ピーカンお天気の足尾日和だった昨日。
これもひとえに、ワタクシの日頃の善行の報いでっしゃろなぁ。

集合場所の足尾歴史館に行くと、長井館長のお姿が!
何と、館長自ら歴史館の周辺のゴミ拾いをなさってた。
皆で挨拶をすると、「今日はシンポジウムにいらしてくれたんですか?」と館長。
この日は、偶然にも宇都宮大学による足尾の産業遺産シンポジウムが開かれる日だったのだ。
そして、館長から「家でお茶でもどうですか」とお誘いを受け、「ではお言葉に甘えて・・」と、一行は館長宅へ。

「家は、足尾歴史館や足尾駅博物館にボランティアで来てくれる人達の合宿所みたいなもんです」と館長が仰る通りに、家の中は個人宅とはちょっと違ったオープンな雰囲気が感じとられ、その感じ通りに、実に来客が多かった。
シンポジウムに参加される方、スタッフの方、また長井館長直伝で足尾ガイドの勉強をしているHさん(前回のオフ会でもお会いしました♪)と、ホント足尾に関わる沢山の人達が次々とやって来る。
そんな慌しい中でも、しっかりとお昼ごはんまでご馳走になってしまいながら足尾談を聞かせてもらいつつ、濃い足尾時間を過ごした。

そして、長井館長宅を辞して向かったのが陸奥宗光の別邸だった「豊潤洞(ほうじゅんどう)」。

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↑元は、明治20年に大磯に建てられた陸奥宗光の別邸。
昭和4年、宗光の次男の潤吉が古河市兵衛の養子になったことが縁で足尾に譲り受けた。
その後、鉱山で働く者達の合宿所となり、庭では園遊会や大運動会が開かれたそう。
使われなくなった後は、ろくな管理もしなかったらしく、屋敷は荒れ果て、今にも朽ち落ちようとしており、在りし日の写真とはまるで別物。
酷くなっているとは聞いていたけど、実際にこんなに酷いとは思わなかった。

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↑豊潤洞から廃校の神子内小学校に移動。
児童数が一番多い時でも100人に満たなかったくらいの小規模校らしく、校舎もグランドもプチサイズ。
門扉の音符がメッチャ可愛いね~。

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↑敷地内に建つ用務員宅から見える電灯の傘がレトロ。

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↑神子内小学校から足尾駅へ。
上2枚の写真を見ると、時代を間違えそうになる。

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↑足尾駅に置かれた足尾歴史館所有の濃硫酸タンク車両。
古河から秋田県に払い下げになったタンク車両が、役目を終えて再び足尾に戻って来た。
古河の“ヤマイチ”マークを付けたまま秋田を走っていたのだねぇ・・。

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↑足尾駅から向かった次なる地は、本日オフ会メインの有越鉄索塔!

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↑急勾配&道なき道を登って行くと・・・・・山の中に突如として姿を現した巨大なコンクリ・オブジェ。
これは、2本ある鉄索塔のうち、背の高い方の第二鉄索塔。

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↑うっわぁぁぁぁぁ~っ!何て高いんだぁ!

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↑この穴から中に入れるようになっており、中は空洞。
先ほど長井館長宅でお会いした人の話だと、昔は中に鉄の梯子が掛かっていて上まで登れたそう。

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↑第二鉄索塔地点から少しだけ下山すると、第一鉄索塔発見。
第二よりは随分と背が低いおチビさん。

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↑第一鉄索塔内部。

昨日の記事にも書いたけど、鉄索とは、昔の鉱山に良く見られる輸送用ロープウェーのことで、その鉄索を支える支柱が鉄索塔。
昭和14年に建てられたこの有越鉄索塔は、経済産業省が定めた「近代化産業遺産 認定遺産リスト」に載っているくらいに貴重な産業遺産なのだ。
見る人によっちゃ無骨なコンクリ塊でしかないだろうけどね。(笑)

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↑山肌には、このような鉄管が走り、所々に石垣が積まれている。

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↑こんな急斜面を転げ落ちるようにして下山すると・・・・・
↓あ~ら!出たのは選鉱所の真裏!奇遇だな~♪ 確信犯だろーが

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↑山を下りたら、この光景!もしかして呼んでた? 
折角なので失礼しま~す♪  ヾ(ーー )オイオイ・・

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↑選鉱所の最上部施設、ずっと見たかったんだよね~。
ではでは、入り口から失礼します・・っと。

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↑これは、山から掘り出されたばかりの鉱石(粗鉱)を乗せるベルトコンベア。

選鉱とは、坑内から掘り出された粗鉱から余分な物を取り除いて製錬所で処理可能な精鉱に仕上げることで、その行程を担うのが選鉱所。

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↑選鉱所内で稼動する機械の計器パネル。
ベルトコンベアやクラッシャー(鉱石粉砕機)などが全て此処で操作されていたらしい。

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↑ん?何これ?防護面?
ラピュタ帝国からロボットが落ちて来たかと思ったよ。

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↑下を見ると、こんなにたか~い!
そして、足元を支えるのはボロボロの床板・・・・コ、コワッ。
踏み抜いたら、勿論まっ逆さま・・・そして、落ちた先にはどんな機械があるのか分からない・・・・キョーフ。

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↑鉱石の搬出口。

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↑むき出しになった外便所。
便器三兄弟。

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↑イイ感じの曲線を描く輸送路。

以上、鉄索塔に魅了され、選鉱所のおまけまで付いた散策は此処で終了。
背後にそびえる山を見やりながら
「次は、もっと奥まで登ろう!」
と闘志を燃やす一行なのであった。
(栃さん、1192さん、お世話になりました。)

そして、長井館長に挨拶すべく、シンポジウムにちょこっと顔を出し、その後に解散。

いやぁ、今回も素晴らしき足尾探索だった。
それと今回は、長井館長を介して何人かの足尾フリーク(足尾オタク?)な人達との出会いがあり、不肖カメも微・微・微・微力ながら足尾歴史館の手伝いをすることに・・・。
2005年から足尾詣でを始めて5年目でこの深入りだ。
この勢いだと、足尾に転居して、この寺に通勤する日も近いんじゃなかろうか・・・そんな自分がコワイ。


足尾オフ会第三章

2009年03月28日 | カメ的世界遺産・足尾

本格的な春到来も待ち遠しいように本日決行(コリャけっこう♪・・つまんね)足尾オフ会第三章。

・・・で、先ずは気になって仕方がない製錬所の解体状況から。

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↑今日見た製錬所はこのような姿になっていた。
最上部の硫酸工場とその他工場は完全撤去で、重機数台で盛り土の工事がなされていた。
NPO法人足尾歴史館の長井館長の話では、此処に植樹する予定だそう。

その他、中段~下段の2つくらいの建物が解体撤去されており、製錬所が妙に小ざっぱりとしてしまって淋しい印象。

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↑これは、硫酸工場解体直前の昨年5月の写真。
比べてみると違いが分かるかな。
いや、分かるかなどころじゃないや・・・随分と壊されちゃってる。

ま、製錬所の件はひとまず置いといて。

↓今日の探索のメインはコレ!

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鉄索塔。
鉄索塔とは鉱山輸送用ロープウェイを支えるコンクリ支柱のことで、これを見るために急斜面を登った!登った!

・・・ってなワケで、詳しくは明日。

今回も楽しく有意義な足尾オフ会でした♪
栃さん、1192さん、大変お世話になりました。(テンジンさん、今回は残念でしたが次回は是非とも)


春に誘われたわけじゃない♪

2009年03月28日 | 音楽

何処かアンニュイな尾崎亜美の曲と、清純な美しさの南沙織が素敵にハマった画像。

メッチャ綺麗やな~、南沙織。
この笑顔に、心、洗われるぅ~。

南沙織は、確か篠山紀信の奥さんだと思うけど、篠山紀信って寺の息子なんだよね~。


本を超えたブックレビュー

2009年03月26日 | 本と雑誌

過去に読んだ記事の中で、忘れられずに今でも思い返しては口元がゆるんでしまうものがある。

今日は、そのコピペを・・・。

これは、米国Amazonのブックレビューの中で、1500人を超える人達が「参考になった」に投票を入れたくらいに凄い話題を呼んだレビュー。
書かれたレビューの本のタイトルは「The Secret」なのだけど、レビューを読んだ後は本のタイトルなんてどうでも良いと思うだろうね。

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「The Secret」 ☆☆☆☆☆

The Secret saved my life !
Dec.4.2007
Ari Brouillette

この「The Secret」という本がどんな風に僕の人生を変えたか説明させてください。

僕の個人的な、重大な危機を乗り越えることができた実体験です。

この本は、いかにして自分の希望やニーズを人生に呼び込むか、そして不要なものをいかにして人生から取り除くか、ということが科学的に書かれています。

この本と出会うまでは、物事に対して前向きな気持ちは一切持ち合わせてなく、むしろ自分の人生を脅かすほど無謀だったのです。

36歳のとき、気がつけば警備が中ランクの刑務所に3~5年の刑を受けて入っていました。

罪状は公共物破損と公共の場での泥酔で、その厳しすぎる刑は酔った勢いで郵便箱に排便したからですが、そのとき裁判官からは「まったく同じ罪状で3度目の起訴だ」ということを指摘されました。

明らかに僕はアルコールの問題を抱えており、郵便システムに対して敬意を払っていなかったことは確かと言えます。しかしもっと重要なことは、自分の人生に与える破壊的な影響を自ら招いている、というおぼろげな現実をまったく無視していたことです。

刑務所に入って4日目、初めて他の受刑者たちとの顔合わせが許可されました。

レクリエーション場で、マーカスという受刑者が近づいてきました。

彼は静かに僕に言いました。

ウィンストンというタバコ3箱とプルーノというワイン(刑務所ワイン)8オンスでもって、新入りの僕を彼が買ったと。さらにマーカスは、これから僕が彼に毎日レイプされるということをこと細かく伝え、僕にきれいな目をしていると言いました。

言うまでもなく、僕は自分の人生がそこまで深く落ちたということにショックを受けました。

それまでホモ恐怖症だったことはなかったのですが、自分が実はレイプ恐怖症であることをそのときに認識し、さらに自分の価値が末端価格にして15ドルほどでしかない事実にも落胆しました。

部屋に戻って静かに座り、自分の人生をどうやって改善させ、有害な外的要因からどうやって距離を置くか、その回答を求めていました。

今に思えばこの時こそが奇跡的な瞬間だったわけですが、、僕がマーカスから狙われている事を自分と同室だったジム・ノートンが知っていて、解決につながるかもしれないものがあると言いました。

そして彼がくれたのが、「The Secret」(ザ・シークレット)という本だったのです。

普段の僕なら、そんな重大な危機のときに、精神向上のための本に興味など示さないのですが、他に選択肢もなかったので、その本を読み始めました。

最初の何章かは、「人を惹きつける法則」についての本質みたいなことが書いてありました。

人間には人生をよくする根源的な万有の力があるという内容です。それら最初の何章かの理論は、特に僕の気持ちを落ち着かせるものではありませんでした。

それどころか瞑想した経験もなく、刑務所内の騒音のため、今自分が必要な前向きな気持ちを持つことは困難でした。

それは「人間関係の秘密」という、第6章に来たときでした。

そのときに、この本でどうやってマーカスのネガティブな意図を遠ざけることが出来るか、ということに気づいたのです。

第6章から本に彫りこまれた空洞部分があり、そこには刑務所用の刃物があったのです。

特別なそのナイフは歯ブラシの取っ手が何度も溶かされたり、削られたりして、刃のように尖っていました。

翌日、僕は運動場でその本を持ち歩いていました。マーカスが近づいてきたときにその本を開き、彼の首を刺しました。

次の8週間は独房で、前向きな気持ちを持つ練習をする十分な時間がありました。

そして1日16時間という暗闇は、実際にその前向きな見方を僕に持たせました。

他の人が僕と同じように、この本によって人生が劇変するかはわかりませんが、僕はこの本に出会えてとても感謝しているし、心からこの本をお薦めします。
<以上、レビュー文>

《このレビューに殺到した(欧米人の)コメントの中から》

・俺はすぐ自分の歯ブラシを溶かして、やすりで鋭くしておいた。最近はどうなるかわからんからな…。

・郵便箱にってところで才能のほとばしりを感じた。

・すばらしい。

・このレビュー内容なら、本はアマゾンの人気ランキング行きだな。

・郵便箱に排便…それも3回も…に1票。さらに彼の格言「明らかに僕はアルコールの問題を抱えており、郵便システムに対して敬意を払っていなかったことは確かと言えます」にも1票。

・2ヶ月前に酔っ払って郵便箱を破壊してしまったんだが、これを読んでもう二度としないと決めた。

・郵便箱に排便て才能がいるだろう。

・きっとこの本の著者も笑ってるだろうな。

・コイツはヒーローだ。

・今日読んだもののなかで一番おもしろかった。

・「ホモ恐怖症ではないが、レイプ恐怖症である」これを俺の石碑に彫って欲しい。

・郵便箱に排便って、背がかなり高いのか。

・久しぶりに激しく笑わせてもらった。

・本を注文したよ。今までで一番最高なレビューだった。

・「自分の価値が末端価格にして15ドルほどでしかない事実にも落胆しました」に1票。

・これはデンタルケアがいかに重要かってことを教えてくれる。特に刑務所では。

・今まで読んだレビューの中でも最も参考となった。

・アルコールの問題を抱えてて、郵便箱に排便して禁固刑をくらった人間にしては驚くほど文才がある。きっと書く技能のいる職業に就けるだろう。

・こいつの他のレビューもおもしろい。読んでみてくれ。

・僕もレイプは怖い。

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本と関係のないところで盛り上がっているのが凄い!
それなのに、このレビューが参考になったと言う意見が殺到しているのも凄い!

これって、欧米人特有のユーモア・センスなのかな~。(レビューを書いた本人は大真面目だと思うけど)
・・・でもね、日本人のアタナでも、このレビューを忘れられなくなるよ、きっと。

↓参考までに、角川書店から出ている翻訳本を。

ザ・シークレットザ・シークレット
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2007-10-30


「密教への道」最終講座

2009年03月22日 | 仏教・仏像

6回に渡る「密教への道」の第6回目。
とうとう最後の講座の聴講となった。

インドで誕生した仏教から密教が生まれる過程→密教とは何か→空海の密教観→両界曼荼羅に付いて・・・と続いた最後は、「空海密教の完成」に付いて。

弘法大師空海の際立ったところは、信仰を社会の中で形として表したことだと思う。
御仏の救いの具現化と言おうか。

・決壊ばかりしていた満濃池(四国)を修築し、灌漑用池として安定した水を供給させた。
・学問所である綜藝種智院(しゅげいしゅちいん)を創設して教育環境を整備した。この綜藝種智院は後に寺子屋に発展する。
・国の恩を重要視した空海は、鎮護国家の修法「御七日御修法」を行い、それは現在に至っている。
・その他、日本最古の字典を編み、三筆の一人で文藝に優れ、薬学の知識も豊富だった。

その空海が、唐より密教を持ち帰り、日本にて完成させたのが「秘密曼荼羅十住心論(ひみつまんだらじゅうじゅうしんろん)」で、
逆に言えば、この「十住心論」により、インド→唐→日本にと渡って来た密教は完成を見た。
ちなみに、現在までもインドで起きた密教が息づいているのは、日本とチベットだけ。

「十住心論」は、その名が示す通りに、本能だけに生きる凡夫が悟りの境地に至るまでを十の段階に分けてまとめられたもの。
十個それぞれの段階を「住心」と呼ぶ。

①異生羝羊心(いしょうていようしん)
異生とは凡夫のこと。
食と性欲の盛んな羊の如く、本能に支配されている状態。
②愚童持斎心(ぐどうじさいしん)
本来、人が持っているはずの仏性が少しだけ開いた状態。
自分を戒め、倫理道徳の道を行こうとする心境。
③嬰童無畏心(ようどうむいしん)
宗教的感情(祈りの心)が芽生えた状態。

①~③の此処までが、仏教以前のステージ

④唯蘊無我心(ゆいうんむがしん)
自分を深く追求した末に、自我は実在しないことを知った状態。
我は無なり。
⑤抜業因種心(ばつごういんじゅしん)
人が持つ苦しみの原因を悟り、独力で迷いの世界を取り除くことが出来る心境。
しかしながら、それは個人としての悟りで、他人を救うまでには至っていない。

④~⑤は、小乗のステージ

⑥他縁大乗心(たえんだいじょうしん)
自分と共に他人も救う心が生じる。
慈愛の心。
⑦覚心不生心(かくしんふしょうしん)
あらゆる現象の実在を否定することにより迷妄が断ち切られ、心が静まって安楽になった状態。
⑧如実一道心(にょじついちどうしん)
⑦で否定した現象の実在を肯定し、現象は分け隔てなく清浄であるとし、それこそが大日如来の表れとする。
⑨極無自性心(ごくむじしょうしん)
究極の境地に至りつつも、自分を戒め、更なる上を求める。

⑥~⑨は、大乗の顕教のステージ。

そうして、最後の十番目で密教のステージへと到達する。
①~⑨までで、理論としての密教が完成し、⑩で密教の実践となる。実践なくしての密教はあり得ない。

⑩秘密荘厳心(ひみつしょうごんしん)
無限に展開する心の世界。
真言密教は真理の扉を開く、開かれた中の宝はたちまち現れて、あらゆる価値が実現される。

以上、①の住心から始まって、究極の⑩へと至るわけだが、此処で注意したいのは、空海は低いステージの①や②を蔑ろにせず、⑩の秘密荘厳心、即ち密教の実践段階に至るには①も②も⑤も⑨も・・・と、全てのステージが必要不可欠なプロセスであると説いていることだ。
序列こそは付けるものの、貶めることはない。
秘密荘厳心のステージだけが密教なのではなく、全てのステージの過程が密教であるとする空海の思想こそ、広大無辺の境地だと思う。

そして、講話は密教から仏教に戻る。

今まさに涅槃に入ろうしている釈迦に、弟子入りを願った人物が居た。
名前はスヴァドラ。
釈迦はスヴァドラの願いを聞き入れ、そしてこう言った、
「私は良き道を求めて51年間生きて来た」

良き道とは、煩悩に囚われぬ心。
自分に降りかかった災厄の原因を外に求めようとした時、人の心に貪・怒・愚の三つの煩悩が頭をもたげる。しかし
「起きていることは全て正しい」
と正視し肯定することが、災厄の原因を自身の内部に追求する心を起こさせ、貪・怒・愚の三煩悩には至らずに居られる。

不幸な境遇の解決は、自分自身の心にある。
自分の外部に何かを求め続ける限り、人は幸せになれない。

「自分に何かが降りかかった時、自分の心に目を向けられるか」
これが、講話の最後の教えだった。

・・・と、まぁ自分なりにまとめてみたものの、「十住心論」の件を文章にするのは難しいっ!
特に、大乗のステージ以降が難しく、此処には仏教の柱とも言うべき「唯識」「中観」の思想が入り、それがチョ~難解!文章化なんて無理無理。
何せ「無我」に「空」だもんな~。

・・・てなワケで、此処から容量を超えて使ってしまったアタマのリセットタイム。

インドと言えば、この人!

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レインボーマンだぁ~!

♪インドの山奥で、修行をして♪
七つの化身を持つ秘法を身に付けた、サイババ顔負けのヒーロー!


容疑者xの献身

2009年03月15日 | 本と雑誌

東野圭吾「容疑者xの献身」読了・・・やっと。

・・・で、感想、

警察の捜査能力をなめとんのかいっ?!ゴルア~!

あんなトリックは通用しない。
つーか、あり得ない。
陳腐。
直ぐに別件逮捕だろ。

ただ、ガリレオ先生の人物描写は面白い。


我々はたった300人に支配されているのか?!(笑)

2009年03月13日 | 本と雑誌

ETC車、高速料金1000円!ヤッタ!

でも、土日限定だなんて、寺は土日が忙しいんだよぉ~っ!
喜んではみたものの恩恵なさそう。

高速料金を起点にネットサーフィン始めたら、ドイツのアウトバーンに行って、アウトバーン建設を提唱したヒトラーに行き着いた。

その当時、遅れに遅れていたドイツの交通網整備のためのアウトバーンの建設、そして一部の富裕層した持てなかった自動車を国民全員が所有できるようにと“国民車の開発”を進めたこと・・・の記事を読んで驚いた。

そこには狂人と呼ばれるヒトラーの姿はなく、ポルシェ博士と国民車を研究するハイレベルなエンジニアとしてのヒトラーが居り、挿入された写真は本田宗一郎のような目をして開発に取り組むヒトラーの姿ばかり。
へ~っ、こんなヒトラー初めて見たよ~。

そして再びサーフィン開始、「ヒトラーとユダヤ人の確執」「ホロコーストはなかった」「ヒトラーは本当に狂人であったのか」など等の記事に行き着いた。

歴史の捏造(?)と来れば、最終地点はどうしたって此処になる、「9.11同時多発テロの真相」関連に行って、それから寝た。
トーゼン、今日は寝不足。

・・で、昨日届いた本。

300人委員会―「世界人間牧場計画」の準備はととのった!! 300人委員会―「世界人間牧場計画」の準備はととのった!!
価格:¥ 2,415(税込)
発売日:1999-04

アフェリはアマゾンだけど、何時もの如くセブン&ワイで購入。
パラ~ッとめくってみたけど、そんな驚くほどの内容じゃないね。ちょいと肩透かし。

・・・にしても、最近(益々)アタマがおかしくなってるなぁ、自分。


レインドロップス

2009年03月11日 | 音楽

偶然、この画像に行き着いた。

「ママとあそぼうピンポンパン」の二代目(かな?)おねえさん・石毛恭子が歌う「レインドロップス」。
原曲は「雨にぬれても」。

あ~、好きだったな、この曲!
弟に付き合って見ていたピンポンパンだったけど、この曲だけは格別だった。

この頃、自分は絵を習いたくて仕方がなくて・・・・・・家から遠くない所に絵画教室が出来て・・・・・・絵画教室と言っても、画家崩れみたいなオッサンが、小遣い稼ぎにチョコチョコっとやっていただけのお粗末なもので・・・・・・それでも、自分は行きたくて行きたくて・・・・・・しかし、親にとっての習い事は“珠算”か“ピアノ”で、残念ながら“絵”と言うカテゴリーはなくて・・・・・・「ピアノなら良いけど、絵なんて習ってどうするの?!」に打ち砕かれて・・・・・・スケッチブックを抱えてその教室に通う子達が羨ましくて仕方なくて・・・・・・「同じ親なのに、どうしてあの子達の親は通わせてくれるのだろう?」と、恨みではなく素直に不思議で・・・・・・中々諦めきれずに、従兄弟から貰った使い古しスケッチブックを大切に持ち歩いては、チョコマカと絵を描いていたけど満たされなくて・・・・・・。

・・・と、そんなやるせない気持ちを優しく包んでくれたのがこの曲だった。

そして、この曲を聴いてから“雨音”を意識するようになり、その美しさを知った。
朝、寝床の中で聴く雨音は実に色々な想像をかき立ててくれたっけ。

そんな・・そんな・・思い出ある曲。

あの頃以来の何十年振りに聴いても、やっぱり良い。
何度も再生した。
グスグスッと涙ぐんでしまった。

コメント欄を読むと、自分と同じような“昔に帰った大人達”が沢山居るね♪