意外と知られていないが、1891(明治24)年に創業された小岩井農場には、明治・大正・昭和の建物が現存しており、近代化産業遺産祭り!なのだ。
【天然冷蔵庫】
1905(明治38)年建設。
小山を掘って造られた貯蔵庫で、山をくり抜いた部屋には冷気が溜まる仕組みになっており、氷を入れておくと室温が5~6度に保たれた。
主に乳製品の冷蔵のために使われ、夏場は暑さでバターがとけるのを防ぐため、庫内で瓶詰め作業が行われた。
此処で保存されたバターは鉄道馬車で東京まで運ばれた。
↑天然冷蔵庫の全体。
何と言ってもこれが観たかった!
電気のない時代の冷蔵庫!
【四階(しかい)倉庫】
1916(大正5)年建設。
木造四階建、鉄板葺、下見板張り。
飼料用穀物を乾燥するための倉庫。
内部にはエレベーターが設置されており、四階から下の階に降ろしながらトウモロコシの分別・乾燥・収納まで行った。
↑現在は一階部分が物置きになっている様子で、新旧の馬用ソリが積み重なっていた。
それにしても、四階から下におろすにつれ分別するなんざ、まるで鉱山の選鉱所だよね!
↑四階倉庫となりにも、このような素晴らしい建物が残っていたけど、これは何だったのだろう。
丸い空気孔が素敵。
これ等の他にも、一号~四号牛舎、現存する日本最古のサイロ、宮沢賢治が「本部の気取った建物」とうたった本部事務所、小岩井農場私立小学校校舎などがあり、何れも観たいものだらけ!
特に、赤レンガ造りのサイロと板張りのサイロが観たい。
これはもう、今月半ばから11月3日まで毎日開催されるガイド付きツアーに参加するしかないな!