定期購読している「東京国立博物館ニュース」(A4判16ページ)を見ていたら、京都、奈良、九州の博物館の特別展覧会の案内が載っていた。
京都国立博物館「大絵巻展<国宝「源氏物語絵巻」「鳥獣戯画」など一挙公開」、奈良国立博物館「大勧進 重源<東大寺の鎌倉復興と新たな美の創出>」・・・だって。
良いな、良いな~。
奈良博「大勧進 重源」の重源上人は、宋風美術の創出のキーマンで快慶のパトロン的存在でもあった。その生涯の殆どを平家の南都焼き討ちで焼失した東大寺の復興に捧げた重源は、苦難に苦難を重ねつつ再興の為に幾つもの大事業を成した。その時に造られた建造物は大陸伝来の大胆な手法が用いられ(代表的なのが東大寺仁王門)、仏像はそれまでよりも更に絵画的になり精緻を極める。
ひょっとして、奈良博館内は慶派の仏像で埋まっているやも知れぬなぁ。
良いな、良いな~。
そして京博の絵巻物展・・・源氏物語絵巻から鳥獣戯画までまとめて見られるとは何たる贅沢!もしかして信貴山絵巻まで出ていたら如何しよう。
良いな、良いな~。
・・・ところで、源氏物語絵巻と言うと、この平成の御世では不細工の部類に入る下膨れ・引き目鍵鼻の平安美人を思い浮かべる人が多いと思う。しかし、絵巻物を直で見ると意外や意外・・・キュッとしまった顔立ちに、切れ長の美しい目、しっかりとした眉、白い肌・・と、現代美人そのまんま。
絵巻物をスクリーン分解しドットの集合体で表す印刷物、若しくは横に走査線が走るTV画像を介して見るから、実物よりも膨張気味に見えてしまうのだと思う。
実際の絵巻物を見れば「平安美人も平成美人も同じなんだぁ」と・・・。
何れにせよ、贅沢なラインナップの特別展。
良いな、良いな~。
4月8日は花まつり。
当観音寺では、これといった催しはしないけれど、本堂正面に(←)この様な花御堂を出して、寺にいらした方々に甘茶を灌いで、お釈迦さまの誕生を祝って頂いている。
そして、4月8日は住職の妹である義叔母の命日で、前日7日はカメ達母子がそれはそれは可愛がっていた小亀「なすの」が死んで1年になる日。・・・なので、お釈迦さまに甘茶を灌いで合掌し、それから義叔母の墓参、なすのの所に回った。
←これはなすののお墓。
この様に下子カメは、一年中季節の花を絶やす事が無い。
・・・今日、この春初めてのツバメを見た。
まだ渡って来て間もないらしく、見るからに闇雲に飛び回っていたり、ペアリングの為オスがメスを追って飛んでいた。
それを見た下子カメが「物凄く広い海を渡ってくるんだから大変だよねぇ」としみじみと言うので、「渡って来るのと同じくらいに、今の日本で巣を作って子育てするのは大変だと思うよ。新建材の壁は昔の壁よりもツルツルしていて作りづらいし、人の心が狭くなっているから糞が汚いと言っては折角作りかけた巣を壊される事も多いし。」と言ったら、「もし家に作ったら、オイラがちゃんと守る!」と下子カメは決意表明してた。(笑)
もう少し経つと、あちらこちらの家の軒下で子ツバメが顔を覗かせるだろうな。
新しい命。
去ってしまった命。
下子カメがなすのを思って泣かなくなるのは、あとどれくらい先だろう・・・。
通りすがりにあった地蔵堂に立ち寄ってみたら、こんなに可愛らしく風情ある如意輪観音の石仏にお会い出来た。
お堂の近くには立派な枝ぶりの枝垂桜が立っており、ほぼ満開の花を風に揺らせていた。周りの木々がふかせた小さな新芽を通る風を受けるのも心地良く、素敵な御参りが出来た偶然に心が和み頬も緩んだ。
深く合掌してから小さな堂内を覗いてみると、中は真っ暗で何も見えなかった。しかし、格子戸の上に「地蔵堂」と書かれた札が掲げられているのを見て、きっとこの如意輪様と同じ様に鄙びた笑みを湛えた地蔵様がおはすのだろうなぁ・・・と思いつつ、お堂を後にした。
・・・この如意輪様に、子供が小さな手で摘んだタンポポなんかが供えられていたら・・・もし、そんな光景に出くわしたら・・・あまりにも美しすぎて、カメは悶絶するであろう。
悶絶だぜよ。(爆)
昨日はホワイトデー・・・だったんだわな。
何だか最近は、3月14日イコール「東大寺二月堂お水取りファイナル」の意識しかない。・・・こうして徐々に枯れて行くのだろうか。(泣)
で、そんなカメがどうしてホワイトデーを意識したかと申せば、昼休み時にデパ地下に行ったら普段よりも男性の割合が高くて「何で?」と不思議に感じたら、そこに居る男性の殆どが有名菓子店の小袋を沢山ぶら下げているのだ・・それで「あ!ホワイトデーの買い物か」と合点が行った。
デパートを出てランチしてる時ですら、その店のテイクアウト・スイーツを求めて次々と男性が来店した。中には両手に下げきれぬ程買い求めて行く人も居て「此処の焼き菓子は高いので有名なのに、あんなに買ったらきっと軽く2万は越えてるだろうなぁ。ホワイトデーも冠婚葬祭並みの出費だよなぁ」と、余計な御世話ながらも同情した。
ランチを終えて「いざ!密教の哲学講座へ!」と向かう途中でも、ホワイトデー・ギフトらしき袋を提げて道行く会社員を何人も見掛け、中には気の利いたアレンジメント・フラワーが入ったビニールバックを両手に抱える人も居た。
いやぁ・・・こういう光景を目にするのは初めてなだけに、ちょっとしたカルチャーショックを受けたカメ。
最初は「世の男性も軟弱になったもんだ!」なんて思ったけれど、女性への贈り物を抱えて歩きながらも誰も楽しそうな、ウキウキとした雰囲気でないのに気が付いて「男性も気配り第一の御時世か。何だか可哀想だ」と思えて来た。
きっと、部下だか同僚の女子社員からたかだか千円するかしないかの義理チョコを貰ってしまったが為に、上司だから男性同僚だからと、その倍返しを余儀なくされているのだと思う。もしこれが、義理チョコと同額のお返しだったとしたらケチだ何だって言われるんだろうなぁ・・・口さがないお局OLなんぞは「物の道理が分からぬ」と言うかもしれない。かく言うカメなら「風流を解さぬ石頭」なんて、この時とばかりにこき下ろしちゃうね、きっと。(笑)
ちょっと軽口が過ぎればセクハラだと責められ、その割には服のセンスが悪いの臭いのと聞こえよがしに言われ、その挙句このホワイトデー出費じゃ、男性陣も浮かばれまいに。・・・と、昨日はホンの少し同情したね。
ところで、昨日ランチしている最中、カメの後ろの席に案内されたご婦人三人のまぁまぁ姦しかった事!海外旅行や京都グルメの話が戦地の銃弾の如く飛び交ってた。
それでもって、オーダーを取りに来た店の人に「(略)ワタクシ達のお食後のお飲み物はおコーヒーでお願いね!」って言ったよ!それ聞いて思わず「プッ!」なカメは、すかさず「これは(ブログの)ネタになる!」と、嬉しさに小躍りした。
女を三つ書いて「かしましい」なんだよね・・・って、まんまじゃん!
ところで、此処からが本題。(オイオイ・・)一年間に渡って受講した「密教の哲学」講座は昨日を以って終了。
この講座のその後の継続はあるのか否か・・現段階ではちょっと分からない。
全くのゼロ知識から始まったカメは、最終回を終了した今漸く取っ掛かりが掴めた・・そんな感じであるので、此処で終えてしまうのは何とも惜しい・・と言うか自分に対して歯がゆい気持ちすら抱く。
密教と言うのは、他仏教とは異なり「修行によって煩悩を断ち切り悟りを得る」ではなく、「既に在る御仏の世界と一体化する」ものなのだ。つまり、自ら御仏の世界に飛び込んで行く修法こそが密教の行。
「煩悩を断ち切り」の様な否定的要素が一切入らぬのが密教で、それだけにダイナミックで宇宙的ですらある。それでいながら曼陀羅に見られる様な緻密さを整然性も兼ね備えている。・・・全く上手く説明出来ないので、この文章から密教の素晴らしさを感じて貰えないであろうのが口惜しいのだけど、カメは密教が面白くて、密教に対して興味が尽きない。
「密教の哲学」を、どうか継続して欲しい!
今日は地元神社の大祭の日。神社の行事は氏子総代さん等の関係者の他に地域の自治会長、班長などが手伝う慣わしになっており、今年はウチが持ち回り班長なのでカメが手伝いに出た。
早朝から昼過ぎまで掛かる出仕は正直言って気が重かったけど、それと同じくらいに普段は関わる事のない神道系行事に触れられる期待もあった。・・・結果、期待を上回るワクワク感・興味津々・発見の連続!「密教曼陀羅フィギュア」「鳥獣人物戯画園バス」に続く大興奮!鼻血ものだった。
大体、何時も身近に感じている神社なのに名前が「日枝神社」であると言う事以外は何も知らなかったのだ。知らな過ぎたとも言うべきか。御祀りする神様が山王大権現だと言う事も、御神体が「杵」だと言う事も、今日初めて知った。仏教関係を調べる資料には事欠かない家なれど、事神道系に関しちゃ何の手立ても無いのでとりあえず広辞苑にて調べてみたら、山王とは、滋賀県の日吉神社に最澄が比叡山の守護神として勧請した神に付けた神号なのだそうで、仏教との縁が深い神様なのだ。それなので全国で山王権現を御祀りする神社は日吉若しくは日枝神社の神社名になるらしい。
そして、御神体に関しては、神社付近エリアは古代から人が住んでいたらしく土器、矢じり、住居跡などが発見されたそうで、その様な出土品の中の「杵」を御神体として御祀りするに至ったらしい。この杵は2本出たそうで、当寺の近所のお宅ではもう1本の杵を大切に受け継いでいるそうな。
何よりも目を瞠ったのは、本殿外側を装飾している彫刻の見事さ!普段は鞘堂に覆われて見る事が出来ない本殿なので、まさかこの様な精緻な彫刻が施されているものだとは思いも寄らなかった。日光東照宮陽明門さながらの彫りの見事さで、鹿沼市が誇る彫刻屋台と同様に左甚五郎の愛弟子による仕事かと思われる。柱、梁、欄干などのあらゆる部分に彫刻が成され、素木のままは廊下の床くらい。兎に角凝りに凝った造りの本殿であるのにはビックリ驚愕。いやぁ・・この威容を普段から見る事が出来るのならば、此処に暮らす人達の郷土の誇りや郷土愛が一段とアップするだろうになぁ。ちょっと惜しい。
左写真は、祭典の準備で拝殿の掃除をしているところ。この奥が上述の見事な本殿へと繋がっている。この拝殿に掲げられた古い絵馬の一枚が相当価値のあるものらしい。
氏子総代さんの指示に従って大祭準備作業をこなして行くのも目新しく、この先は出来ない経験(一軒の家にこの当番が回るのは何十年に一度らしい)なので楽しくやらせて貰った。三方に供物を載せる仕事をしながら、全部で十一ある三方の供物の説明をして貰うと、何とこの大祭の為に獲られた雀二羽が供物の中に入っておりこれは山王権現様が手にとって頭からガブリと噛り付くのだそうな。そして、供物は神様から見て頭(鳥、魚の頭、野菜の頭)を左にするのだそうで、その他にも榊の刺し方や供物の捧げ方などに一つ一つ仕来りがあるのだ。・・ま、これは寺も同じだけど。
現在は家が立ち並び、道路が通って判りにくくなっているものの、日枝神社と観音寺とは真っ直ぐ向かい合った位置に在る。神社の祭典に興奮した今だから取って付けた様に言うわけではないけれど、カメは明治まで続いた神仏習合の考え方と言うのは日本人独特の宗教観が作り上げたこの国に似合った考え方だと好ましく思っている。・・・そんな思いからしても、今日の神社出仕は良い経験になった。
夕べ鎌倉の夢を見た。夕ご飯を食べながら上子カメが「小学校の修学旅行の鎌倉で道に迷った」話をしてたのを聞いたからだと思う。何と、江ノ電と同じ速度で歩いて彼方此方の寺院拝観をしてるのだ、この自分が。浄光明寺の境内が印象的だったなぁ・・夢とは思えぬくらいに。こりゃ、夢の形を取った願望だな。
3年前、梅の蕾が二つ三つほころんだばかりの早春に訪れた鎌倉が印象的だったせいか、今頃の季節になると鎌倉が恋しくなる。あの時は、冷たい雨に祟られながら「水月観音」目指して東慶寺まで徒歩で行き、漸くたどり着いて、いざ鎌倉ならぬいざ拝観と思ったら「水月観音拝観は事前に申し込みが必要」と聞いてガッカリ・・目の前で濡れそぼる紅梅が妙に哀しく見えたものだ。
・・・鎌倉ではないけれど、来月28日から東京国立博物館にて「天台宗開宗1200年記念 最澄と天台の国宝」特別展が催される。出展品の中でカメが一番楽しみにしているのが伝・最澄作とされる薬師如来像で、それは何と上野寛永寺根本中堂の秘仏御本尊。・・・鎌倉よりも近い東京に、この様な素晴らしき御仏がおはしたとは!奈良・京都・滋賀も良いけど、近隣寺院の御仏達をもっと知りたい、もっと拝観したい。
カメが「密教の哲学」を受講する新橋の真福寺本堂には、平安期の薬師如来像が御本尊として御祀りされており、長身で厳しいお顔立ちをした優品。・・・機会があれば是非拝観して下さいな。
今日の午前中、法隆寺西室(国宝)の木製格子を6本も切断して中に侵入し、文殊菩薩像を盗み出した輩が居るそうな。その文殊像は古い時代の御像を昭和期に模刻されたものだそうだけど、模像だろうが何だろうが御仏に手を掛けるなんてトンデモナイ奴!・・・そうしたら、その事件の約3時間後に今度は同県の橘寺本堂に安置された薬師如来像をボストンバックに入れて持ち帰ろうとしている男が職員に取り押さえられて、通報で駆けつけた橿原署員が現行犯逮捕したそうな(お手柄!パチパチ~)。逮捕されたネイルサロン経営の43歳男性は、法隆寺西室事件と同一犯ではないかと追及されてるらしい。
NHK仏教美術専任講師の先生が仰るには、泥棒に魅入られて(そんなのに魅入られたくないぞ!)しまう寺というのはあるもので、痛ましい事にそういう寺は、指定文化財が盗まれると言う辛酸を幾度も嘗めさせられてるそうな。・・・多分、法隆寺はそんな事は無いと思うのだけど、兵庫県の鶴林寺などは相当やられてるよね。
盗まれた仏像は二度三度と「転がされ」出所不明にされた上で、とある好事家の手に渡って独り占めされちゃうのだろうなぁ。・・・金銭に換えられぬまさに掛け替えの無いものが、金銭授受の犠牲になって行く姿は想像するだけで心が軋む。盗まれた御仏は勿論の事、動物や性が売り買いされる姿も知って辛いものがある。
此処のところ暖かい日が続いたせいか、今日の寒さは一段と身に堪えた。下子カメの剣道朝稽古の付き添いで道場の隅で正座して待ってる時の辛かったこと!庭には5センチ以上はありそうな霜柱が立ち、こんなに立派な霜柱はこの冬初めて見た気がする。
しかし、厳しい冬の寒さあってこそ春を迎える歓びがあると思って我慢するか。・・・今日は立春。暦の上では春。「春」の言葉で連想するのが、先ずは「桜」そして「お水取り」だなぁ。東大寺二月堂お水取りの大松明は迫力ものでワクワクするけど(実際に見た事は無い)、それ以上に「十一面悔過」とも呼ばれるお水取り修法の御本尊である十一面観世音菩薩立像への憧憬の気持ちが大きい。
長野善光寺の御本尊「阿弥陀如来及両脇侍立像」(一枚の大きな光背の中に阿弥陀如来と脇侍である観音菩薩と勢至菩薩がおはす善光寺式三尊と呼ばれる様式の原型)と共に絶対的な秘仏とされる、この二月堂御本尊・十一面観世音菩薩は、歴代の管主さまですら実際に拝した事は無いのだと、昨年の奈良路の際に堂守のジイサマから聞いた。・・・専門家の間では「絶対的な秘仏と言われる御仏は、本当のところは無いのじゃないか」との見方が濃厚らしい。
二月堂奥の、そのまた奥の御厨子に安置される御本尊・・・それが「安置されていた」のか「安置されている」のかは判らぬまでも、二月堂をぐるり巡る廊下を走る大松明の炎や僧侶の読経の向こう側に、その御姿を感じ得るのだ・・・スラリとした容姿、やや吊りあがり気味の厳しい眼差し、観音相特有の長い御手、冠の様に頭上に載った十の顔、そして秘仏である為にそう剥げる事無く綺麗に残る極彩色。
何て言うのか、こと奈良に関しては非常に感が冴えると言うか、観念的になりがちで、例えば暮れ行く奈良の街中を歩きながら、現代人が眠りに付く時間が迫る程に昔日の天平人の影が少しずつ濃くなって行く様な気がして非常な胸騒ぎを覚えるし、何故だか知らないけれど「元興寺」を目指して歩いて、直ぐ近くまでたどり着いた頃からやはり胸騒ぎを覚え、拝観料を払って境内に歩み進んだ時にはもう全身鳥肌もので毛が逆立ち、訳も無く涙が溢れ、心は頑是無い子供の頃に戻った様な甘やかなノスタルジアで満たされる。・・・どうして元興寺か。どうして天平か。そして、どうして奈良か。判らないけど、カメは勝手に奈良に惹かれ、魅かれて、引っ張られてる。
人に前世があるとすりゃ、ひょっとしてカメの前世は藤原不比等のお手付け端女だったりして!う~む、この空想はナイスかも。
一昨日のブログで書いた「密教曼陀羅」フィギュアで今日も遊んでしまったカメ。(でも、ほんの少しの間だよ!)遊びながら発売元のカバヤに興味が湧いたのでネット検索してみたら、何と密教曼陀羅以外に「世界の神話第2集~仏教神話編~」シリーズの存在を発見!またまた狂喜してしまった。金剛力士阿形・吽形と四天王、五大明王の計11体、プラス「シークレット」と称した謎の仏像である不動明王(五大明王中の不動明王と少し違った色と形)を加えて全12体の構成になっており、ざっと写真を見た限りでは密教曼陀羅シリーズと同じく完成度が高い。それも、フィギュア化に適した容貌の明王や天部のラインナップのせいか凄い人気らしく、色々な通販玩具店を見ても、ほぼ完売状態。中には、密教曼陀羅ワンセットが2,980円(これだって販売価格を随分と上回ってる)で、仏教神話編ワンセットには9,800円なる値を付けているサイトもあった。
カバヤ以外で、この手の玩具菓子があるかどうか検索したら、メジャーな処でUHA味覚糖の「コレクト倶楽部 古代文明編」があり、タリバン政権によって破壊された(泣)バーミヤンの巨大石仏が在りし日の姿のまま、それこそ崩れた頭部や銃痕までをも細かに写し取ったフィギュアとなっている。その他にも「世界遺産」をフィギュア化したシリーズや、同じく古代エジプトの遺産をフィギュア化したものもあった。
う~ん・・・深い!
それにしても、カメとは無縁と思ってたフィギュアの世界と意外な接点があったものだ!・・・・この年になってフィギュアにハマったりして。
う~ん・・・怖い!
小学校PTA会報の編集会議を終えて帰宅すると、同業者の友人からこぉ~んなモノが届いてた!
その名も「密教曼陀羅」!カバヤ食品株式会社(小さい時からお世話になってるなぁ)で出しており、名称はチョコレート菓子(玩具菓子)となっている。オマケが主体で、お菓子は申し訳程度に入ってると言う、特にカバヤが良くやるパターン。このお菓子が以前より「日仏会」サイト掲示板で恰好の話題になっていたのは分かっていたけれど・・・これだったのか!
箱から取り出すと、一つの袋に仏像フィギュアとその解説を主としたカードがパックされている。箱を読むと「全10種+?」と書かれてる。これを10種類以上網羅するには相当数を買わなきゃならないかもなぁ。因みに友人は、ヤフオクで落札したそうな。
袋から取り出して並べてみたよ♪如来、明王、天部の配置を考えて並べたりする作業がとっても楽しかったりして。
大日如来、愛染明王、孔雀明王、阿修羅、韋駄天の御仏が、形を同じくしてノーマル彩色版と豪華彩色版の2種になっており、これで「全10種」となる(上の写真の向かって右が豪華彩色版、左がノーマル彩色版)・・・それでは「全10種+?」の「?」の御仏は何だろうと思いきや、何と千手観音で、11体の御仏の中で一番の出来栄えに仕上がっている。・・・しかし、そうやって勿体ぶるからには、せめて如意輪観音くらいの意外性と言うか目新しさが欲しかったな。それも、かの有名な大阪・観心寺の如意輪観音像を模したものだったら最高!そんな御仏フィギュアを仏マニアが拝んだ日には、嬉しさと興奮のあまり畳を鷲掴みにして泣き狂うであろう。
ホラホラ、後姿もこんなに精緻!手抜きはありませぬ。・・・「密教曼陀羅」と銘打った中に孔雀明王を入れて来るくらいのマニアック振りなので、当然、後姿の造形追求にも余念無し。
10体の中で一番出来が良かったノーマル彩色の千手観音。こうして一体だけを独立させると、思わず手を合わせてしまいそうになるくらいの神々しさ。
・・・ってなワケで、久々大興奮!心底楽しんでしまった。それにしても、このチョコレート、対象年齢は一体幾つよ?モノがカバヤだけに近所の駄菓子屋やスーパーで売ってるわけ?今まで一度もお目に掛からなかったと思うけど。