民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

日本民俗学会年会参加

2016-10-04 13:30:54 | 民俗学

土日に千葉商科大学で年会があり、仲間と参加してきました。詳しい報告は後日別の場所に書きますが、期待して参加したわけではないので、懇親会で久しぶりに会う皆さんと酒を飲みに行ったようなものでした。

行政との積極的な関係をどう構築するかは大事なことですし、これからの民俗学の生きる道だとは思いますが、学問としての面白さがありません。2日目の研究発表は数は多いのですが、私の聞いた範囲では事例報告ばかりで、そうですかとはいえても、だからどうなんですかと聞きたくなります。考察がないのです。事例報告ばかりでしたが、奄美出身の霊能者の高校時代の経験談は面白いものでした。話者本人のHPもありましたから、これから読むのが楽しみです。

総会では、学会誌の『日本民俗学』への論文投稿が少なく編集に苦慮しているとの報告がありました。こんなにも年会での発表者は数多いのに、そこから生み出される論文が少ないとはどういうことでしょうか。学会での談話会や年会での発表が、発表者本人にとってもつまらないものだという現れではないでしょうか。面白いと思って発表したら、書かずにはいられないはずです。少なくとも、私ならそうです。研究業績の項目にあげるためだけの研究発表なら、こんなつまらないものはありません。あと、わずか1冊800円で民俗の会会報も、信濃民俗特集号も販売したのに、ほんのわずかしか売れないというのはどういうことでしょう。若者の研究分野や関心は針の穴ほど狭く、力もないとしたら嘆かわしいことです。


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