ヤスジロウのdiary ♪

未だみぬ過去を探し求めたい

左門岳 ~久沢川から~

2021-06-11 | 山登り

21・6・11 Fri  

♪なんでだろう~、や「踊る大捜査線」が流行っていたそんな2003年の
6月29日以来の左門岳再訪になりました。その時は久沢川の支流を遡って
五現川山から銚子洞上流へと降り立ち、大平を経て左門岳に登って再び
越境して久沢川右支流から下山したのでした。

 

そして今回はsさんと一緒にその当時下山したルートを遡って銚子洞谷の
源流域を周回して左門岳に登ることにしました。迫谷へと通じる林道沿い
に車を止めて出発(7:50)。地形図に記載されている林道を辿ったり沢の
中を歩いたりしながら・1038を目指して遡り、堰堤(8:48)から先は読図
しながら着実に進みます。

 

 

 

・1038 へのラインが見えてきました。藪漕ぎもないまま小径のような
踏み跡を辿って鞍部(9:43)に到着。ここから沢ノ又へと下降。

 

 

 

 

降り立った先には、このような土砂崩れで沢が堰き止められた光景が広る
場所にでます。03年当時は出現して間もなかったので生々しい光景でした
が、今ではその堰も背水も抜けて落ち着いる様子です(9:55)。

 

 

 

沢ノ又の崩壊地点から下流側の大平出合へと下ってゆきます。

 

 

目の前に次々と現れる素敵な光景と、それを称える会話が
大平出合まで続きました

 

 

 

幅広の小滝で出合う大平を左門岳へと遡ります(10:30)。再訪とは
いうものの、その光景を見るのは初めての様な気持ちです

 

 

 

下部の小滝帯から平沢になった辺りでようやく朧げな記憶が蘇ってきま
した。地形図をみると分かるのですが、この大平には水線と尾根がせめ
ぎ合っているかのような地形があります(気になる方は実際に自分の眼
で確かめてね)。

 

 

 

さて、ウネウネとした平沢の景色と、そこに入り込む枝沢を見送りながら
慎重に大平を詰めてゆくと誰が残したやら、大きなお世話といった感の否
めない目印が目につくようになってきました。

読図をしながら山頂を目指して進んでゆくと、左門岳の三角点に飛び出し
ました(13:01)。偶にでもこうして上手く目的地へと着くことがあるとそ
の嬉しさを実感します。

 

 

 

山頂でsさんがカップ麺を、僕はお弁当を食べて終えて下山の支度を
済ませた頃(13:35)、二人組のハイカーが登ってきました。
平日の人気のないこのような山域でまさか人に合うとは思わなかった
だけに、すこし嬉しい気持ちになりました。

 

 

 

 

山頂から再び沢ノ又へと下り立って沢を下り、今朝の乗越地点へと向か
うと、ドロドロした堆積物の向こうに今朝の崩壊地点の光景がみえてき
ました(14:30)。水際を周りこんで県境乗越しへと登り返してゆきます。

 

 

 

 

帰路はなるべく林道跡を辿って下ってゆきました。途中には古いクレーン
車や小さなダンプトラックのような車両の残骸が草叢のなかに在りました。
かつてこれらの車両が県内屈指の山深いこの久沢川沿いを走り回っていた
のかと思うと往時の光景に思いを馳せずにはいられませんでした。

 

 

 

そして、かつての林道跡から今の林道に下りた立ったあとは
のんびり歩いて車へと戻りました(15:55)。

今回もsさんのおかげで僕の当時の思い出や久沢川沿いに
見る往年の風景に思いを馳せることができました。
ありがとうございました 


白山一周サイクリング 2021

2021-06-07 | ロード

21・6・6 Sun 

今年も白山一周サイクリングを実行しようと平生気しながら、一方で自分
の中からそんな気が何処からか抜けてゆくことに煩い過ごしていました。
そんななか、浅ちゃんが所属する山岳会HPの「ハクイチ」リベンジの記
事に感化されてようやく実行することができました。

もし起きれたら明日はバイクで走りに行くよ、と妻に言づけた何度目かの
週末の夜中にふと目を覚まし、おもむろに意を決して自宅を出発(2:15)。

 

 

 

久しぶりのロングライドにあたり、想定していた走行時の心象(バイクが
重く感じるだとか、Avが低いようだとか
)と現実とのキャップに不満を覚えつつ
大野のコンビニ(4:00)でとりあえず(カップ麺+🍙)を補給。
こうして思い立ち実行に移したまでは良かったけれど、なんだか気持ちの
高まりに欠けたまま和泉村(5:20)から石徹白(6:20)へ

 

 

 

 

さて、白山一周サイクリングにあたり”以前に閃いた自分縛り”を今回も
実行してみることにしました。
この”自分縛り”の何がツラいかといえばコースからほんの少し外れたチ
ェックポントにわざわざ寄り道をしなきゃならないという気持的なツラ
さです。僕にとっては大層なことだ思うのですが、ささやかといわれれ
ばそうかもしれません。

先ずは一つ目のCP1・白山中居神社(6:32)へ。源流域の周回山行を思い
出します。
周辺の150本を超える巨木の森やブナ原生林等は県の天然記念
物だそう。

 

 

 

石徹白から桧峠を越えて白鳥に下り立ってひるがの高原へと向かいます。
嬉しいことに、この頃になってようやく自分の気持ちが前向きになって
きました。
ひるがの高原への道中には自分にとってそんな気分になる景色がちりば
められているかのよう。

 

 

 

 

お決まりとなった分水嶺公園(8:20)に寄り道をしてから閑散としたひる
がの高原北端にあるコンビニで二度目のカップ麺+🍙を補給 

 

 

 

ひるがの高原を後にして牧戸へと向かっゆく間に気持ちは更に前向きにな
りました。このまま高山市街側へと行ってしまいたい、そんな気持ちも少
なからず湧いてきましたが牧戸のT字路交差点へ。心を乱さず着実を心が
けて御母衣ダム方面へ荘川桜(9:10)のところが整備されて小奇麗にな
っていたので少し寄り道しました。

 

 

 

 

御母衣ダムを過ぎると変わり映えのない区間が続きます。野谷橋に着いて
ようやく仰ぐ稜線の景色に足を止め、荻町が近いことに嬉しさを感じまし
た。ここまでの退屈さに代わって。

 

 

 

ここ荻町も閑散としています。以前の賑わいを思うと目の前の光景は何
とも寂しいかぎりですが、閑さを暮らしの中に取り戻したい人にとって
はそれもまんざらでもなく映るでしょうか(僕の眼にはそう映ります)。


 

 

 

さて、曽ては賑やかだった荻町を後にして、もともと閑な鳩谷で休憩。
どこか心が落ち着くこの店構えを今年も見ることができてよかったです。
それはFUJICOLORのベンチのせいかもしれませんが。

 

 

 

 

飛越峡に入る手前の加須良川出合にて。

飛越合掌ラインが飛越峡に架かると県境を七ケ所跨ぐ橋の景色が次々と
現れてきて走っていても楽しいです。

飛越峡に架かる橋の色は地味ながら一つ一つ違うらしいね 

なんて思っている間に菅沼集落内(11:28)へと辿りつきました。

 

 

 

 

五箇山の通りを北に進んでゆくと通り沿いに二つ目のCP2・白山宮(11:42)
があります。秋のこきりこ祭りの時にだけ目にすることができる白山宮本殿
は富山県内最古の木造建築物、らしい。

 

 

 

さて、平橋の手前でR156と別れてR304へと進みます。山岳地帯を貫く梨谷
トンネルと五箇山トンネル(12:31)のおかげで砺波平野へと導いてくれる
のでとても助かります。
※庄川を更に下って井波から福光を目指すルートもお勧めです 

 

 

 

 


山岳区間を抜けた後は城端市街(12:53)から福光市街を通り抜けてR304
から金沢市街を目指します。このR304はR369や県27に比べると道程がや
や長く感じられますが、走りやすいので気持ちを楽に過ごせる区間です。

 

 

 

 

金沢市街は広坂を通って桜橋から泉が丘通りを南進して窪で山環と合流。
そのまま県45を南下して鶴来駅前を通って三つ目のCP3・白山比咩神社に
到着(15:40)。

ここまで来ればあとは勝山の平泉寺を残すのみですが、その道程を思う
だけでも気持ちが萎えてしまいそう。さりとて走らないことには家に戻
ることもできません。そんな時は、そうですね、コンビニでアイスでも
食べて気持ちを切り換えてみましょう

 

 

 

登り坂のような起伏を左岸に右岸にと避けながら適当に手取川沿いの道路
を進みます。途中にあると思っていた吉野のコンビニが消えていたことに
軽くショックを受けたものの、白峰までの距離は補給無しでも行けそうな
ので焦らずに進みました。

 

 

 

 

 

瀬戸野に到着(16:48)大笠山~笈ケ岳縦走後に寄った清華園でのひと
と時がつい昨日のようです。
そんなことを思い出しながら、ダム湖へ上
がるまでの苦しさを踏まえ急ぎたい気持ちを抑えて体への負担を軽くす
ることに傾注しながら進んでゆきます。

 

 

 

 

手取川沿いのトンネル区間での車の通りが少なく幸いでした。トンネル内
で追い越されるのは苦手なたちですから谷峠への上りに備えて白峰(17:38)
の”志んさ”で栃餅と水分を補給して、最後の難所となった谷峠(18:09)へ。
あとは谷集落(18:25)を経由して勝山市街へと下って行きます。


 

 

 

薄暗がりな中宮平泉寺参道(18:54)を辿って最後に残ったCP4・白山神社
(17:00)へ。これでようやく自分の中で悶々としていた課題を終えるこ
とができました。あとは安堵感にひたりながら大野市街を経由して帰宅し
ました(21:00)。

Dst 358㎞

「思い立ったが吉日」がホントなのか如何かは行動した結果にもよるだ
ろう。そんなたわいもないことを独り思い過ごす一日だったかも


屏風山 2021 ~デサアラクラ沢~

2021-06-01 | 山登り

21・5・31 Mon 

今回は久しぶりsさんを誘って、笹生川ダムの奥にある中ノ水沢から
屏風山へと登る山行に付き合ってもらいました。笹生川本谷と坂見谷
との出合い近くにある駐車スペースで支度を済ませて入渓(6:40)。
前回の沢登りのときの反省を活かして今回はネオプレンの靴下を履い
てきたので沢水の冷たさも気になりません

 

 

最初のダムを捲き上がり、しばらく沢の中を進んだところにある左岸の
捲き道へ。そこから沢床を離れ"奥越の水平道"のような捲き道を辿って
西ノ水谷出合(8:20)まで小一時間ほど手前の地点へとワープ
ここから再び沢床を遡って西ノ水沢出合をパスして東ノ水沢出合(8:53)
へ。

 

 

 

 

中ノ水沢を遡ってゆくと右岸の赤いナメ床の枝沢を見送った次が1993年
9月に登って以来27年ぶりの再訪となるデサアラクラ沢です(9:35)。
またこうして来れたことがとても嬉しく、そして懐かしいです 

 

 

 

 

最初に来たときは山岳会の先輩達とでしたが、今回はsさんの力を借り
ることで立ち塞がる難関を突破することができました。

 

 

 

この沢ルートは比較的易しい小滝の連瀑帯となって山頂近くへと延びて
います。とはいえ油断は禁物です

 

 

 

心地良い緊張感を保ちつつ枝沢の出合を確認しながら薄れつ延び上がっ
ている沢筋を辿って山頂近くを目指します。そこにあるのはシャクナゲ
を交えた粘りのある藪漕ぎなものですから藪目を読みながら藪漕ぎムー
ブを駆使してこの苦しい区間を喘ぎつつ進んでゆきます



 

小径が現われてくると屏風山(12:36)の山頂です。この山頂に立てたこと
の満足感は色褪せることなく今も変わることはありません。
(↑写真は色褪せてます)。
少しでも心に焼き付けておこうと白山や能郷白山等の山々を見渡しながら
お昼にしました♪

 

 

 

山頂を満喫した後は小径を利用して下山します。この屏風山には岐阜県
側から登山道があるので、その小径を利用して標高差400mを県境鞍部へ
と下った地点から下降ルートになる東ノ水沢へと降り立ちます。
(↑登山道から振り返りみる屏風山)

 

 

 

懐かしい雰囲気の東ノ水谷を下ってゆきます。ここは特に困難な箇所も
ないので気楽に歩くことができます。そんな状況の中、今夜の泊り場を
何処にしようかと選びながら進んでゆくとナベクラ沢手前に良い感じの
河原がありました。

泊り場を決めた後は、まずは薪を拾い集めます。その後、sさんは釣りに、
僕は焚火を熾してここで泊るための仕度をすることにしました。

 

 

 

釣った魚は刺身にして、刻みギョウジャニンニクを添えて。

 


sさんが持参したブタバラはじっくりと熾き火で炙り焼き。僕はギョウジャ
ニンニク混ぜ五目炒飯などです。今夜の夕飯はこんな感じ

食後は焚火をしつつ横になって星空を眺めていた迄は覚えていますが、気が
付くと寝落ちていました…あらためてタープ下の寝袋に入って就寝(21:20)

 

 

                         

 

 

21・6・1 Tue 

辺りが明るくなってきて眠りから覚めました。うぅぅ、河原で寝るとな
んだか背中がイタイなぁとか、明け方は寒かったけどよく眠れたぞ等と
思いつつ時計をみると、まだ朝の5時前なのでした 
早速、真っ白な灰の中で燻ぶっている熾に薪をくべて火を熾します。

 

 

 

今朝の朝食は昨夜のブタバラの残りとギョウジャニンニク入りのラーメン
です。今日の行程はこのあと中ノ水谷出合までゆき、あとは昨日のルート
を戻るだけなので時間には余裕があります。なので食後にcoffeeをのみな
がらのんびりとした朝を過ごせています。陽が射しこんできた頃に片づけ
を済ませて出発(8:00)。

 

 

 


西ノ水谷出合を越えた途中で、sさんが撮ってくれました。画像は現在の
自分👆と27年前の写真👇です。こうして比べてみるとその違いは一目瞭然
…、ざいごクサイおんさんに仕上がっているのがよく分かります… 

 

 

                     


👆 27 years laterの写真にみるガリビエールやトロールも、今となっては
それさえもが懐かしい、当時は普通に使っている人を見かけたものですが💦

 

 

 

西ノ水谷出合から小一時間ほどで捲き道の入口に到着(9:00)。あとは
「落ちたら死にそうで怖いところ」だけが似ている"奥越の水平道"のよ
うな捲き道を昨日とは逆向きに辿ってゆきます。 

 

 

 

緊張から解放された後に広がる堰堤上流の長閑な河原の景色が僕は大好き
です。時代は代わってもこの景色は当時と変わっていないなと思えるしそ
れが僕には嬉しいです
(仮に変わっていても僕の解析能力での識別は不可能ですが)。

 

 

 

 

最後は笹生川と支流との出合から車道へ通じる小径を登り返して車に
到着です(10:49)。sさん今回もお付き合いありがとうございました。
愚痴っぽい僕ですが、また一緒に遊んでもらえると嬉しいです

「マディソン郡の橋」やバイザー越しに見えるアランプロストの
眼差しに憧れた、そんな1993年。