12・12・29Wed ~ 30Thu
年末の山行はカゴちゃんと二泊三日の予定で塩見岳を目指しました。
天気が良かったのは鳥倉登山口までの林道歩きくらいで、以降は冷
たい風を伴いながら雪へと変わってゆきました。
翌朝起きるとテントの周囲は積雪で圧された状態になっているし視界
もないし天気予報を見てもやはり良いニュースは何もありません。塩
見岳へのアタックは早々に諦めて降雪で消えてしまった昨日のトレー
スを探りながら今回は潔く下山することにしました。
このようなザンネンな事になってはしまいましたが次回に向けて望み
を繋ぐことにしましょう。カゴちゃん、今回も長い時間車の運転あり
がとうございました
21・12・27 Mon
二年ぶりに末っ子のKちゃんが帰ってきたので、二年ぶりにチェスをしました。
こうしてチェスをしながら過ごすひと時が僕には心地よいです。
ゲームの間の端々に、小川洋子さんの小説を思い返したりなんかしてしまいな
がら
21・12・22 Wed
前回に訪れたときから五年が経ったのだから、久しぶりだと感じても不思議は
ないだろうと僕は思います。そんな何度目かの阿弥陀岳南稜へ今回はⅠ垣さん
と登ってみました。
前夜発で長野に入って仮眠をとり、早朝の舟山十字路(7:35)で支度を済ませ
て南稜へ。
林道から南稜に取り付いたら立場山(9:53)を越える辺りまでは樹林帯の尾根
を黙々と辿ってゆきます。立場山の先にある青ナギ(10:17)に着くと目の前に
は阿弥陀岳の山容が広がって、あらためて南稜に来たのだなと実感しました。
無名峰を越えてP1、P2を捲きながらP3を目指します。ここら辺りから
次第に冬山らしい景色が広がってきました。
青い空の下に映える冬の南稜の景色は素晴らしいです。樹林帯を抜けて
次第に岩稜へと変化してゆくテンポのよいルートです。
南稜のシンボル的なP3を捲いてルンゼに入ると前回来た時よりも積雪量は
多くスタンスをとりやすく感じたのでステップを刻みながら登って行くこ
とにしました。1ピッチ程登った辺りでちょうど目の前にボルト支点があ
ったので、念のためそこからロープを出すことにしました。
ここはⅠ垣さんのリードで左側の尾根上へ40m弱で抜けました。
簡単なように思えるピッチでのロープの使用等といったことの
積み重ねが、或いは安全へのピースになるのかなと僕なんかは
思うから。
P4の狭い岩棚状を通過するトラバースも出し惜しみをせずにロープを使
って通過。ここは中程の一歩が微妙です、とくに重荷の時は
核心部を抜けたあとは阿弥陀岳の山頂へと快適な岩稜を攀じ登るばか
り。視界を塞ぐ眼前の岩場から雪尾根になるとそこが阿弥陀岳の山頂
です(13:48)。やっと登頂できてよかったオーラが出てているような
姿を一枚
さて、ここから行者小屋へと下って翌日阿弥陀岳北稜を登り返すルー
トも考えましたが、今回はそう欲張らなくても十分な気持ちです。
Ⅰ垣さんがロープ捌いてザックに仕舞ってくれたところで下山に
かかります。今回は御小屋尾根上の分岐から中央稜を下降してみ
ることにしました。
中央稜を下るのは今回が初めての僕には見る景色や歩く
感触さえ新鮮に感じます。
ほう、へぇ、ふ~ん等々と思いながらトレースが付いた中央稜をドンドンと
下ってゆき2500m辺りの岩峰を巻きながら更にトレースを辿り着いた先でそ
のトレースは終わっていました。そこで明確なルート間違いに気が付き、そ
して気を取り直して確実な場所まで再び登り返してもとの稜線上に戻ったと
ころで休憩、、、
↑霧氷ごしに仰いだ空はどこまでも青く高い、、、ルートミスの一コマから、、、
その後、稜上を忠実に辿った直ぐ先の岩場を懸垂で下ると漸く無雪期ライン
上に付けられたトレースと合流できて安堵しました。ふぅ~、相棒がいてく
れて心強いです、ホント
テンバを樹林帯の中にとった頃には辺りはもう薄暗くなってしまいました。
とはいえ、ここまで下れば気楽に水作りから始められるので、ラジオを聴き
ながらボチボチと過ごしました。夕飯は高野豆腐と鶏餃子のシチュー味鍋で
す、今回も御馳走さまでした
21・12・23 Thu
21・12・14 Tue
12月も半ばの横谷支流から荒島岳へ登ろうと、N君とシンナイザコへ
行ってみました。勝原を出発(7:36)してシャクナゲ平で小休止をし
て小ワサビ谷から横谷へと下降。
モチガクラとヒメマチ稜との狭間に広がる青空を仰ぎ、二十年前も今もそ
んなに変わっていない感じがするこの雰囲気にひたり心の中で云いました、
「また来たよ」。
横谷(10:18)に降り立ってアイゼンを付けて暫く横谷本流を登ってゆきま
す。ところがN君が今回新調した彼のアイゼンと登山靴との相性が良くない
ことが判明。ザンネンな心境ではないかと察しますが、今日一日それで踏
んばって下さい、、、
ヨツシロザコの次に現れるのがツリガネザコです。特徴的な釣鐘岩壁を
持っているので分かり易いです。
ツリガネザコを見送って5分程でシンナイザコになります。ここ十数年程
の記憶を遡ったところで朧げな記憶が鮮やかになるはずもなく半信半疑
でこの出合滝を眺めました。二段滝で出合うサコはシンナイザコしかな
いのですが自分の記憶の曖昧さにガックリ…
支流にしては水量が多めのシンナイザコ出合にかかるF1/40mには全体的
に薄氷やツララに飾られて恐ろしいようなキレイなような雰囲気です。
F1/40mからF5までは右岸通しに捲きながら登ってゆきました。アイゼン
に難儀しながら登るN君の姿に、なんらフォローもでずにただ見守る僕は
何処か心苦しい、、、
サコに降り立って3m、8m、35m滝を左岸から捲いて右稜へ。後ろを
振り返るとヒメマチ稜の一部がよく見えます。
シンナイザコの上部二俣の右側に入ってF10/35mを左岸から捲きあがって
そのまま右稜上へ。濃密な藪漕ぎに喘ぎながら稜上を進んでいく途中には
小広いスラブがあってしばし藪からの解放感にひたることが出来ました。
振り返り大野盆地や小荒島を俯瞰できるのもモチガクラ側エリアならでは
でしょうか
標高が上がり積雪が増したせいでしょうか、これまでの濃密な藪漕ぎか
ら解放され軽く藪を搔き分けながら雪面を歩けるようになりました。藪
漕ぎさえ無くなれば前進を阻む要因のあるはずもなく快適です♪
山頂は間近だと感じるようになってきて、代わりに本日辿ってきたルート
を思い返す余裕がわいてきました。そして稜上のトレースに飛び出すと数
十m先に山頂の祠が見えました。
誰も居ない静かな荒島岳山頂(14:05)でカップ麺を食べてから下山
(15:56)しました。
今回もN君が付き合ってくれたおかげで十数年ぶりの横谷モチガクラ
側ルンゼを愉しむ、そんなサブカル系の内容にどっぷりとひたれた一
日になりました。来年もまた遊んでください