24・3・14 Thu
今回は未だ歩いたことがなかった白山北方稜線から笈ケ岳を目指してみま
した。メンバーは前回と同じK市さん、Ⅰ垣さんと三人です。
馬狩に車を止めて白山縦走路の稜線を目指して鶴平新道(7:00)から入山
したのはいいけれど、数日前の降雪で登山口へ通じる道路端からワカンで
のスタートです。ここでこの分だと先が思いやられます。
鶴平新道の尾根を登ってゆくと中程で山ボードパーティと山スキーのトレ
ースを辿ることが出来た分だけ助かりました。
馬狩荘司山(11:20)を越えて三方岩岳を目標にして稜線を北へと進んで
ゆきます。稜線で曝され続けていた強めの風とラッセルとで疲労困憊な
ので、瓢箪山への登りを前に幕営(14:30)することにしました。
テントに入って水を作りながら夕飯の支度をしていると僕の担当だった
コッフェル(大)を持ってくるのを忘れたことに気が付いてションボリ…
二人の協力により三人分の鍋料理をコッフェル(小)とケトルに分けて
調理することでこの問題を乗り切りました。明日は長い行程になるので早
めに就寝(19:00)。
24・3・15 Fri
四時半に起床して朝食を済ませて出発(6:00)。今朝も昨日に劣らずの風
が止むことなく吹きまくってますが、気温は低くなく陽射しがある点で救
われています。
瓢箪山を登って国見山山頂下を通って仙人窟岳との鞍部へ。仙人窟岳へ
の登りは横風を受けながら雪庇斜面をラッセルで登ってゆきます。
雪庇を伴う細い尾根を終えて広い雪尾根になると景色を楽しむ余裕がで
てきました。仙人窟山(10:10)はどこが頂上でも如何でもいいような雪
原状です。眼前に見えるシリタカ山から笈ケ岳の景色が近づいたことに
少しホッとしました。
仙人窟山から下ってギャップを越えて登りきるとシリタカ山とのジャン
クションです(11:50)。
後はいつものルートを辿るだけなので自然と気持ちは楽になって先へと
歩いてゆきますがそれも束の間、今度は飛雪の粒子を伴う横風の勢いに
気圧されながらの前進です。
西から吹き上げてくる強風が飛雪粒子を伴って積雪の斜面全体を流れゆ
く光景はなかなか壮観ですな。
最後にしまった雪を踏みしめながら快適に登り詰めて笈ケ岳到着。前回は
アイゼンが欲しいと思った箇所があったのに、今回はアイゼンの必要を感
じないままワカンでの登頂になりました(12:40)。
ようやく辿り着いた笈ケ岳山頂ではありますが、風が強いので早々に下
山することにします。疲労を抑えるためにトレースを忠実に辿ってゆき
ますが風でトレースが消えている部分は同じ足跡を踏んでるのに不思議
とガボリました。
帰路はシリタカ・ジャンクションから小ギャップを越えて仙人窟山への
登り返し(14:26)が一つめの体力的な核心になりました。
二つ目の体力的な核心は国見山(16:24)への登り返しです。大きなギャッ
プの登り返しの中に小さな登り返しがあって、これには気持ちまで疲れま
した。瓢箪山山頂のダラダラを越えてしまえば後はテントも近い。
こうしようやくテント(17:05)に戻ってこれたときは本当に安堵し、そ
して疲れを感じました。二年前に行った塩見岳のときくらいに。
風の無いテントの中に入って気が抜けた後はダラダラとCoffeeを飲み、お
ツマミを食べながら過ごして、ゆっくりと体を回復させてゆきました。
夕飯を食べた後も紅茶やCoffeeを飲みながら過ごして就寝(21:00)。
24・3・16 Sat
五時に起床して朝食を食べた後は、K市さんのカメラ撮影も兼ねてノンビリ
と過ごしてから出発(7:20)。三方岩岳基部をトラバースして三方岩岳登山
ルートへ。
三角点ピークへ登り返した後は快適な雪尾根をひたすら下って馬狩(11:06)
へと下山。白川郷の銭湯で汗を流して食堂でカツ定食を食べた後、帰宅しま
した。
今回は、前回の笈ケ岳では得られなかった青空と眺望を得ることができまし
た。長い距離のラッセルと風の試練は三人だったから乗り越えられたように
思います。皆さん、ありがとうございました。