21・2・6 Sat
浅ちゃん、Ⅰ垣さん、僕の三名で旭岳東稜にチャレンジしてきました。
「いつか、行ってみたいなぁ」とか思いながらも八ヶ岳東面のルートに
は今までずるずる行く機会も気持ちもなかったけれど、今回はメンバー
の意欲に牽かれてようやくそれがかないました。
金沢で3時に集合して小渕沢ICへ。そこから登り口になる”美しの森駐車
場に車を置いて出発(8:42)。
川俣川沿いの長い林道を詰めて幾つもの堰堤を越えて出合小屋へ。
少しでも先に進んでおこうということで東稜の取付尾根の末端まで
進み、そこを今回のテント場にしました(12:20)
一日目の今日は時間的に余裕があるので、旭岳東稜の取付や下降ル
ートになるツルネ東稜の偵察に出かます。ツルネとの出合から旭岳
東稜へとうっすらとトレース跡があったので新たに稜上までトレー
スを付けなおして明日の行動に備えておきました。その先もうすい
トレース跡は残っているだろう、ということでテント場に戻ります。
テント場に戻ってその傍らで陽射しを浴びながらのんびりと過ごし
ます。その後、テントに入ってお湯を沸かしながらラジオをきき、
コーヒーをのんだり夕飯までの時間を待ちました。
夕飯は、Ⅰ垣さんが用意してくれた肉団子鍋のあとに炊き込みご飯
を入れてリゾット風にして美味しくいただきました(4:30)。
明日は2時半起床なので夕飯を終えたら早めに就寝するつもりでした
が、コンロで暖をとって過ごしていたら(19:30)になってしまった
21・2・7 Sun
二時半に起床してコーヒーをのみながら朝食のラーメンを作ります。
今日の天候は風強く午後からは荒れるようなのでお昼前には核心部
を抜けて稜線に立ちたいところですが、さてどうなるかな、、、⁉
そんなことを話しながら、朝食を終えて登攀装備を整えて東稜へと
出発(4:10)。
昨日のトレースを辿って着々と進んでゆきます。懸念していた風は
それほどではなく一安心です、今のところ
モルゲンロートに感動しながら高度を稼いでゆきます。先にあった
うすいトレース跡は痩せ尾根を越えた樹林帯までで、それ以降は自
力ラッセルで前進。
積雪表面は締まっていますが中はサラサラ状態で急登の樹林帯に入
ると足場が崩れて思うように進めずに疲労ばかりが溜まります
ヒィヒィハァハァしながらラッセルしている僕たちの横目には
怖ろしくキレイな雪壁が目をひく権現岳への景色が迫ります。
おおぉ~、ようやく旭岳東稜五段ノ宮取付に到着です(7:58)。雑誌
とかで見たことはありましたが、いま目の前にあるその岩稜の景色は
それと同じように五段になっているんですねぇ、まぁ当たり前ですが、、、
岩場の取り付きで登攀の支度をしていると、後続パーティがやってきました。
皆が見守る中、Ⅰ垣さんがトップでロープを牽いてゆきます、、、
1P目の岩場の中ほど辺りで数メートル滑落するも体制を立て直して終了点へ。
後続パーティが順番待ちをしているという精神的な圧力を感じつつロープを着
実に延ばしてゆきました。決して早いとは云えない僕たちの登攀スピードですが。
1P終了点で後続の三人からエールをもらったⅠ垣さんは
「あの人ら、いいひとやなぁ」と、感激していました
階段に云う蹴上げ部分は岩と草付き、踏み面は雪稜という感じで交互に
現れてきます。ときには”蹴り込み”のような雪庇で塞がっているので、
それを崩し落として踏み面に乗り込んだりしながらロープを延ばして
ゆきます。
五段ノ宮も半ばを過ぎると雪稜雪壁の登攀が殆どの内容になります♪
ただ、お天気の方はいよいよ怪しくなってきました、、、
最後にロープを延ばして旭岳山頂に到着(12:30)、と同時に西面から
の強風に煽られます。そうして間もなく、後続のパーティも到着。
多くの待ち時間を割かせてしまった彼らへ恐縮な気持ちを伝えると笑顔で
僕たちへの健闘を称えて返してくれました、ほんとに素敵な人たちです。
※ 後で浅ちゃんから話を聞いて知ったのですが「東京YCC」の人たちでした。
この強風下で稜線に留まっているのはキケンなので早々にツルネ東稜に
向けて下山します。ここの区間にもトレースは無く、先行しているYCC
パーティのトレースに与ります。
ツルネ東稜(13:30)の下降点から振りかえると旭岳は強風が吹きすさ
ぶガスの中、ギリギリではありますが、何とか安全圏内に入れて安堵し
ました。あとは目印テープに導かれながら慎重にルートを確認しながら
テント場へと下りました。
テントを撤収後、昨日の道を辿って美しの森駐車場へと下山(17:37)。
その後、諏訪SAでお風呂に入って夕飯を食べて金沢に戻りました(0:00)
山行が終わってみればこんだけ疲れるのも久しぶりのことで僕自身の脚
やら肩やらは筋肉痛やら攣ったりして、まるでノトイチ後のような感じ
でした。
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