言葉では伝わらない気持ち

前半を１－１で終えたところでＴＶのスイッチを切った。鬼門の豊田スタジアムで悪くはない試合展開である。後半の勝ち越しを信じて麻布十番へ向かう。土曜日だというのにスーツを着込んでネクタイを締めて。そう、今日は会社の同僚の結婚式に招待されていたのだ。

自分は結婚できないくせに、他人の結婚式にはよく出席する。その度に、結婚というものについて考える。結婚なんて誰でもいつかはするものだと思っていた。でも最近ようやくわかってきた。結婚できない人もいるのだということに。だから、自分にできないことができる人に対しては、もう無条件で尊敬してしまう。自分よりずっと年下なのに立派な大人だなあと。

私も友人の結婚式では、余興の台本を書いたり、２次会の幹事をやったりしているので、そういうことをするのにどれだけの労力がかかるのかはよくわかる。会社の同僚たちが新郎新婦のために一生懸命やっている姿を見ると、この会社もなかなか捨てたものではないように思えてきた。なんだ結構いい会社じゃないか。そして、そういう場所に自分も居られることがとてもうれしかった。本当に、招待してくれてありがとうね。

そういうみんなの気持ちを一番感じていたのは、もちろん新郎であったことは間違いない。彼は最後の挨拶で言葉を詰まらせた。それは、言葉では伝わらない気持ちがみんなに伝わった瞬間だった。とてもよい結婚式だった。

改めまして、ご結婚おめでとうございます。