教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

共立女子の帰国入試の特徴

2006-03-18 07:20:44 | 学校選択
◆「共立女子の帰国入試に思う」で「共立女子の帰国生は特に帰国子女クラスのような設定をしていないにもかかわらず、コンスタントに20名以上入学するので毎年気にしている。」と書いた。

◆今年はどうなのか尋ねてみたところ、19名が入学予定だということだ。やはり20名程度入学する。共立女子の帰国入試の問題は、国語と算数と600字の論文。しかも国語と算数は一般入試と同じ傾向だから、かつて2科目入試をやっていた当時と条件は変わらない。それどころか600字の論文試験が加わるのだから、かつての生徒以上に厳しい条件になる。

◆共立女子の帰国入試の制度を活用するのは、実は英語圏よりヨーロッパ圏が多い年もあるほど多様性があるという。フランス語やトルコ語ができてしまう生徒がいるということだ。

◆そして帰国入試で入学してきた生徒はいろいろな面で伸びているという。たしかに中学入試の段階で偏差値は不明であるから、スコア的にははっきりしないだろうが、あの入試問題を通過してくるのだから、相当資質がなければならない。思考力と創造力の資質両方があるということが前提になっているのであるから、ある意味一般入試グループよりも潜在的能力が高い生徒が選抜されている可能性がある。

◆英語圏にこだわらない、もっとはっきり言えば、英語にこだわらない共立女子の帰国入試の選抜のメリットは、偏差値で測定できない資質や能力を受け入れる可能性があるということだ。

◆毎年20人の帰国生。帰国入試が共立女子で始まってまだ4年目。2年後彼女たちはおそらく大学実績において思いも寄らぬ素晴らしい結果を出すことになるだろう。そしてそれが一般入試で入ってきた生徒にもシナジー効果を与えるだろう。小手先の受験勉強とは異なるある意味学問的勉強で、進路選択できる数少ない良質私学であることに変わりはないということなのである。

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