教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

「キッザニア大学」、従業員向けの教育プログラム整備

2007-06-26 10:42:55 | 文化・芸術
日経ビジネス 2007年6月25日号によると、「昨年10月に東京・豊洲に開業した子供向け社会体験型テーマパーク「キッザニア東京」が来年夏、関西に2カ所目の施設を開くことが日経ビジネスの取材で明らかになった。」そうだ。

★大成功らしい。知人の子供たちもエキサイティングして長蛇の列に並んで待っているという。キッザニアで楽しむ自分たちの子供たちのことで、花が咲くとは大成功なのだろう。

★ディズニーランドにしても、最近のUSJにしても、このキッザニアにしても、体験参加型で、夢の都市であることに間違いはない。マズローの5段階欲求説を見事にパロディーにしたエンターテイメント。

①衣食住を服育・食育・住育として生理的欲求に対応している。
②テーマパークとしてセキュリティは万全。安心・安全欲求に対応している。
③テーマパークに属しているステータス感は所属欲求に対応している。
④なんといってもインストラクターや従業員はいつもスマイル。セルフエスティームの高揚感はすごいものがある。愛される欲求にも対応している。
⑤ああ、そうだ。キッザニアとTDL/TDR・USJとの大きな違いは、キッザニアの方が自己実現を職業体験としてパーク内で実感できることだろう。

★キッザニアは、まさに「マズローの城」だ。したがって、

<日本での成功は、アジアでのキッザニアブームにも火をつけている。メキシコの本社はインドネシアの地元資本とフランチャイズ契約を締結し、来年までにジャカルタに進出する。アラブ首長国連邦や韓国で地元資本とのフランチャイズ契約交渉も大詰めを迎えている。「さらに中国からも相当数の申し込みが来ており、これから交渉が進むだろう」と住谷CEOは見ている>広がる。

★人間性心理学を経済に応用したというわけか。また、

<こうした状況から、メキシコ側では「キッザニア大学」と名づけた従業員向けの教育プログラムの整備に手をつけた。・・・研修プロジェクトを「大学」と名づけて、教育とエンターテインメントの両方を追う同社のコンセプトをアジア諸国にも浸透させていく考えだ>

★マーケット拡大に大学の発想を使うというのは、さすがはメキシコ。カトリック国だ。キッザニア発想は、カトリックの国でなければでなかった。というのも職業階層構造を重んじるのは、プロテスタントよりもカトリックだろう。神の御意志に従うのは後者。

★プロテスタントは起業家精神を優先する。もちろんそれも神の計画というわけだろうが。カトリックの世界戦略恐るべし。こうして欧米とアジアの二極化はさらに進む。しかしこれが経済的には良いことなのだ。格差は開けど、皆生きていくことはできる。サイードが生きていたら何と言っただろう。マザー・テレサが生きていたらなんと言っただろう。

≪Vocation is simply a call to belong totally to Christ, with the conviction that nothing can separate me from His love.≫

◆関連記事①→職業体験型テーマパーク「キッザニア東京」10月5日オープン

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