みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

燃料電池リースで電力事業開始、既にソフトバンク本社の14%の電力を賄う - 電力利権は風前の灯火

2014-06-19 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
ソフトバンクが燃料電池を活かしたエネルギー事業に乗り出す。
これは電力利権勢力にとっては最強最大の「黒船」であり、
無駄を垂れ流す電力大手の大型発電所より遥かに効率的でしかも熱利用もできる。

しかも安全コストが上がる一方の「カネ食い虫」原子力とは逆に、
燃料電池は今後のコスト低下が確実視されている。

日本の燃料輸入を低減させ、投資を増やして省エネでの成長を実現するには
ガスタービンのコージェネとともに燃料電池が重要な柱である。

これまで燃料電池の最大の欠点はイニシャルコストだった。
ソフトバンクが参入することによってイノベーションが促され、
燃料電池のコスト低下が進む可能性が高い。

特に、ホンダのエコウィルのような高効率のコージェネが導入できない
集合住宅においては、燃料電池のコスト低下は重要な意味を持つ。
太陽光発電の併用によって自家発電を飛躍的に増やし、
いまいましい電力大手に支払う料金を大幅に引き下げることができる。

注意点としては、官庁と癒着した自民党が
エネルギー効率を高めるための燃料電池ではなく、
FCV(燃料電池車)への補助金を増やそうとしていることだ。
エネルギー問題のリテラシーが低く、電力利権と癒着した自民党に真の改革はできない。
日本が省エネで成長するには、政権からの自民党の排除が不可欠である。

▽ 欧州ではコージェネ法でコージェネの電力を固定価格で買い取るため、エネルギー効率が高まった

『エネルギーを選びなおす』(小澤祥司,岩波書店)


電力利権の手先は、「化石燃料に依存し過ぎ」だと情報操作を行っているが、
騙されてはならない。我が国は大型発電所で膨大なエネルギーを無駄に捨てているのだ。

「日本が莫大な燃料を輸入せざるを得ない真の理由は、
 老朽化した石油火力発電など非効率的な火力発電を稼働させて
 膨大なエネルギーロスを生み出しているからである」

「今、日本各地で省エネのイノベーションが続々と生まれているのは
 利権まみれの原子力発電所が停止しているからであり、
 原発ゼロが日本経済の成長に資するのは明白だ。
 経済成長のため、原子力利権は滅ばなければならない」

「問題は初期投資だ。
 家庭用のエネファームではまだイニシャルコストが高く、
 採算が取れるようになるためには補助金が必要である」

「現状では川崎重工やホンダの従来型ガスコージェネシステムの方がコスト対効果に優れる。
 三浦工業が新型を開発中であるが、燃料電池はまだイノベーションが不充分だ」

「低次元なアベノミクスで大して増えない国内投資も、
 省エネ分野であれば大いに期待できる。
 例えばドイツのようなコージェネ法が導入されれば爆発的な投資増が起きるであろう」

ソフトバンクの事業拡大意欲だけでは足りない。

 ↓ 日本ではまだまだ省エネの余地が大きく、潜在的需要はまだまだある

燃料電池マンションで光熱費が3割減少、地中熱利用なら半減 - 電気を買わず熱を使うのが「省エネ」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b666d77cd56d2360122651dcf435eda9

 ↓ 燃料電池の普及の鍵はコスト低下

発電コスト半減の燃料電池が登場、エネファームに強敵出現か - 三浦工業が「固体酸化物型」を新開発
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/53a757b1c6f1ddad61e9640115177167

▽ 特に、ガス・コージェネレーションによって莫大な省エネ効果が確実に期待できる

『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』(広瀬隆,集英社)


ソフトバンクが燃料電池発電、企業・官公庁へ売り込み(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0ES1WW20140617
”ソフトバンクと発電事業を手掛けるグループ企業のブルームエナジージャパンは17日、東京・港区にあるソフトバンク本社ビルで燃料電池発電システムが稼働したと発表した。今後はこのシステムを企業や官公庁にも売り込んでいく。
 稼働したのは「ブルームエナジーサーバー」で、都市ガスやバイオガスを燃料に使用。大規模災害による停電時にも発電できるのが特徴だ。本社ビルに導入した発電機の出力規模は200キロワットで、本社の電力需要の約14%を賄うことができる。
〔中略〕
 会見した孫正義社長は「このクリーンエネルギーを今後10年間、1キロワット時当たり25円で提供する」と表明、今後は企業や官公庁向けに売り込んでいく方針を明らかにした。
 孫社長は「システムを買う必要はない。システムにかかるコストや変動するガス料金のリスクはわれわれが吸収して25円で提供することをコミットする」と強調した。 (志田義寧)”

燃料電池は、当ウェブログでも紹介した三浦工業の開発したものと同じSOFCであるようだ。
ただメーカーは分からない。米企業での導入事例が多いので米国製かもしれない。


細菌の「酵素」で燃料電池 白金の637倍、九州大開発(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014060401002135.html
”九州大の小江誠司教授(生物無機化学)の研究グループが、細菌の酵素を触媒に使った燃料電池を開発、燃料の水素から電子を取り出す能力が、一般的に使われる白金(プラチナ)触媒の637倍に達した。電池の構造上、全ての電子が発電に使われないが、発電力は白金の1.8倍。白金を超える発電力の実現は世界初という。
〔中略〕
 白金は1グラム約5千円と高価だが、酵素は半額以下のため高性能・低価格の燃料電池が可能となる。実用化できれば「究極のエコカー」とされる燃料電池車普及の切り札になりそうだ。”

燃料電池に関しては高価な白金触媒を代替できる素材の開発が進んでいる。
あとはコストと耐久性の両面において何が勝ち残ってくるか、ということだけだ。

九州大学では他にも次々と研究成果が発表されており、
すぐにではないにしても燃料電池の価格低下が期待できる。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「奇跡の村」下條の出生率回... | TOP | ミクシィは転落すると相当に... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える