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『エコノミスト』8月15日合併号 - 中国バブルは30年前の日本より悪い、史上最悪の急激な高齢化

2023-08-12 | 『週刊エコノミスト』より
エコノミストの株式特集はほぼ想定内、
マネックス役員が珍しく日本株が割高だと認めたのは今迄にない成長である。
先週書いた通り、今回の特集で最も確度が高いのはゴールド2100ドルだけでは。。
「また逆指標になりそう、エコノミストの楽観すぎる特集」と先週書いたが、
その懸念は全く払拭されなかった。
8社もがドル150円を予想ということは、逆指標ではないのだろうか。
(市況分析においては今週のダイヤモンド誌の田中泰輔氏の方が的確であろう)

猶、EVにおいて中国勢がASEAN市場に攻勢をかけているというのは重要。
このままでは日本勢の金城湯池であったASEANで大敗しかねない。
当地の政策支援をよくよく分析して対抗しないと市場を失うこととなろう。


エントリーのサブタイトルは市岡繁男氏の連載より。
「日本の韻を踏む中国バブル崩壊」と題したもので
慧眼な氏が19年に寄稿した内容をより詳細にしたものだ。
氏によれば中国の民間債務比率の推移は日本と酷似、
200%超となったのが日本よりおよそ26年遅れとなっているから、
今年2023年から、日本の1997年以降の経済悪化と同じ轍を踏むだろう。

しかも中国の方が日本より高齢化が速いから塗炭の苦しみとなろう。

『週刊エコノミスト』2023年 8/15・22合併号


エコノミストは翁氏の寄稿も良かった。
84頁「日本、低所得層の負担率重く」と題し
OECD諸国と比較して日本の低所得層の、
特に社会保険料負担が重く家族給付が少ないことを論じたものだ。

但し執筆者が「非正規にも育児給付を」と唱えるのは正しくない。
OECD諸国の子無し世帯は平均して日本の子無し世帯より負担が重い。
OECD諸国の育児支援は高負担によって支えられているのであり、
日本は高齢者向け給付が負担に比して多過ぎるから育児支援に回らない
日本は豊かで資産のある高齢者への無駄な給付を削減し育児支援に充当すべきだ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

東洋経済はまあ想定内の内容。
相続税評価額シミュレーションは悪くなさそうだが、
税制を悪用してきたタワマン節税が塞がれたのは所詮は自業自得であろうに。

『週刊東洋経済』2023年8/12・19合併特大号 (相続・登記・空き家 2024年問題)


東洋経済の寄稿では宇南山氏の「「給付制限」はもう古い」が悪い意味で注目。
現金給付に矛盾があることを認めながら大した結論もなく歯切れが悪く、
どうして山口慎太郎氏のように現物給付と比較しないのか全く理解できない。
更に言えば今週のエコノミスト誌の翁氏の寄稿よりも遥かに劣っており
執筆者は自論と比較して猛省して欲しいものである。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンド誌を取り上げる予定。かなり良い内容だった。

▽ 「四つの厳選IT資格」だけでなく「海外の高収入&ホワイトな資格」も興味深かった

『週刊ダイヤモンド』2023年8/12・19合併特大号 (資格&副業&学び直し)


佐藤優氏の連載だけは所謂「他山の石」の意味で興味深いものだったが。。
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