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みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

プラン・ジャパンの一般プロジェクト(2013年版)― 12月は寄付の月

2013-12-23 | 少しでも社会貢献
今年もこの時期になりました。
途上国の子供たちも良い新年を迎えられますように。

…8年前から書いているメッセージです。


このウェブログを見て「自分も寄付してみようかな」と考えた方、
12月中に寄付することをお薦めします。(領収書を忘れずに)

2月から3月に確定申告で寄付金控除を申告すると、
3月中旬か4月中旬に還付金(寄付額-5,000)が戻ってきます。

投資家としてはなるべく寄付から還付までの時間を短縮しなければなりません。
(良い運用をしていれば、時間が収益をもたらすから)
そこで、12月が ”寄付の時期 ”となるわけです。


注 : クレジットカードでの寄付は、証明書発行が1年遅れる場合があります。

寄付金控除の仕組みは最近より複雑になっているので
下のページを参考にして頂くのが良いかと思います。

寄付金控除(プラン・ジャパン)
http://www.plan-japan.org/deduction/

    ◇     ◇     ◇     ◇

昨年と同様、プラン・ジャパン(旧名フォスタープラン)で行っている
「一般プロジェクト」の内容(※)を今年もご紹介します。

 ※ 特定の支援プロジェクトに寄付するもの。
   寄付者がどのような活動に寄付するか選択できるのが特徴。

今年はプロジェクトを絞り込んでいて、中南米の選択肢がなくなったようです。
   ↓    ↓
http://www.plan-japan.org/join/priority/

下にもプロジェクト内容を転載しておきますが、
詳細な地図や写真もあるプランのサイトを直接見ることをお薦めします。

[1]ベトナム/少数民族地域における教育改善プロジェクト

[2]ガーナ/乳幼児の栄養改善プロジェクト

[3]ミャンマー/安全な水を確保するプロジェクト

[4]モザンビーク/母子の命を守る保健改善プロジェクト

今年の注目は漸く変化し始めたミャンマーでのプロジェクト。
マンダレーですらこの状態であれば、他の地域はより深刻であろうと推測される。

この他に女性支援者向けのプロジェクトもあります。

また、レイテ島を襲った台風被害の復興支援の寄付も受付中です。
フェーズごとに支援内容が明示されているのが好印象。

フィリピン台風30号(ハイエン)緊急復興支援
http://www.plan-japan.org/join/appeal/phil.html


プランジャパンは、支援プロジェクトの説明が詳細で
貧困を改善しようとする熱意を感じる。
他にもある同種NGOよりも情報公開・発信に力を入れているのも好評価。


アマゾンの寄付プログラムの付いたストラップでもミャンマー発見しました。

▽ 明るい色合わせ

世界の国旗ストラップ(ミャンマー)【全部集めて208カ国!!世界一周気分が味わえる!?】【途上国こども支援】【1個お買い上げにつき10円を国際NGOプラン・ジャパンに寄付】【ナショナルフラッグ/National Flag】


▽ だがデザインでは何と言ってもブータン国旗

世界の国旗ストラップ(ブータン)【全部集めて208カ国!!世界一周気分が味わえる!?】【途上国こども支援】【1個お買い上げにつき10円を国際NGOプラン・ジャパンに寄付】【ナショナルフラッグ/National Flag】


スコットランドやミクロネシアの国旗ストラップもあるようです。
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「ボロボロの靴を履きランドセルすら持つことができず」- タイガーマスクの生い立ちが毎日新聞報道で判明

2013-01-12 | 少しでも社会貢献
毎日新聞があの2年前の「タイガーマスク」の正体を報じている。
世間は早くも震災と原発事故で2年前のことを忘れかかっているので
是非とも一度は該当記事をお読み頂きたい。

この日本ではいまだに貧困と子供に冷淡な社会環境が
放置されている事実がよく理解できることであろう。
恵まれた家庭環境に生まれておきながら「人間は努力次第で何とでもなる」と
嘯いている馬鹿者の耳にはそれでも真実が聞こえないのであるが。

……かつて一世を風靡したタイガーマスク現象はすっかり衰退し、
東日本大震災の甚大なインパクトもあったためか
どうやら一時的な流行で終わってしまったようだ。

タイガーマスクの名を冠した基金もできたと聞いているが
一向にプレゼンスを誇示できていないようだ。
恐らくは手弁当での地道な活動にとどまっているのだろう。

「世間に大いなる誤解があるようなので指摘しておきますが、
 タイガーマスク現象はボリュームが圧倒的に不足しています。
 金額的には年間10万円を超える子供手当の方が遥かにましです。
 小学生でも分かる計算すらせずに
 僅かな金額を過大評価する傾向が強いのはおかしい」

「タイガーマスクも来年の今頃には忘れられかけるだろう。
 すっかり萎んでしまった「派遣村」ブームのように」

と断じた当ウェブログの予想は悲しいことに的中してしまった。
また、著しく改善の困難な根本的問題も指摘した。

「日本国内には平均年収200万程度の母子家庭は100万世帯以上、
 少なくとも児童養護施設の数十倍の子供が支援を必要としている筈です。
 彼ら彼女らには何も贈られていません。
 なぜこのような歪みを放置して喜んでいられるのでしょうか」

2年経っても全く改善がなく、寧ろ二世だらけの政党が政権を握り、
経済政策と偽称して自分たちの仲間内の相続税を値切ろうと策動している始末。

 ↓ 参考

「タイガーマスク現象」効果は限定的、子供手当にすら及ばない - 支援が必要な子供は数十倍はいる
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/c46e7b80ac87a39a2f3cfff0d8b2c532

▽ 日本は高齢層にばかり盛大にバラ撒き、子供や片親家庭を見殺しにしている





『大貧困社会』(駒村康平)


▽ 先進国で最も社会的弱者に対し冷たい世論の実態

『脱貧困の経済学-日本はまだ変えられる』(飯田泰之共著,自由国民社)


タイガーマスク:彼が伊達直人…運動のきっかけ、明かす(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20121227k0000e040219000c.html
”10年12月、群馬県内の児童相談所に新品のランドセルが贈られ、「タイガーマスク」運動のきっかけとなったのは、同県在住の30代の男性だった。同県高崎市の児童養護施設「フランシスコの町」の施設長、村田文男さん(76)がこの男性と親交があり昨年、「最初の伊達直人だった」と打ち明けられたという。村田さんは「本当にありがたいことだ」と話している。【庄司哲也】
  ◇30代男性、群馬の児童養護施設長と親交
 村田さんによると、男性は九州出身で、両親の生死さえ分からない複雑な家庭環境で育った。ボロボロの靴を履きランドセルすら持つことができず、風呂敷で小学校に通い、通信制の高校を卒業した。現在は東京に本社があるサービス業の会社に勤務し2年前、児童相談所のある前橋市に転勤。昨年から「フランシスコの町」で稲刈りなど行事の手伝いをするようになった。
 男性は昨年、クリスマスプレゼントを持参して同じ児童相談所を訪れた。その際の職員とのやり取りから、福祉関係者の間では「最初の伊達直人」だと認識されるようになった。男性は村田さんに対し、「子供たちに、自分のような経験をさせたくない」とプレゼントを続ける理由を説明したという。
 「全ての子供達に、楽しいクリスマスが訪れることを祈って 全ての子供達に、サンタクロースが現れることを願って 全ての子供達にメリークリスマス 伊達直人」
 男性は今年も25日朝、サンタクロースがデザインされたクリスマスカードとともに、10万円相当の商品券を児童相談所に届けた。2年前の最初のカードと同じ筆跡だった。児童相談所には、さらに、「伊達直人」を名乗る他の人たちからもランドセルやサッカーボールが届けられた。
 プレゼントは、児童相談所を通じて「フランシスコの町」など県内の児童養護施設に配られる。村田さんによると、男性は児童相談所に届ける理由について「2年前に善意の輪が広がったことを思い起こしてほしい」と話しているという。〔以下略〕”

毎日新聞らしい丁寧な記事で好感が持てる。
記事末尾には「タイガーマスク現象」の簡潔な解説がある。

タイガーマスク氏はさほど多くもないであろう所得の中から寄付しており、
本当に頭が下がるのではあるがボリュームは限られている。
どうしても政府もしくは非営利組織の力が必要だ。

先進国比で「露骨に」寄付金の少ない日本においても
子供たちを助ける支援はあることにはある。
しかし残念なことに選択肢が貧弱なのである。

▽ あしなが運動は悪くないが、ドグマティックで活動範囲が狭い。寄付金控除もいまだに適用されない

『あしなが運動と玉井義臣―歴史社会学的考察』(副田義也,岩波書店)


▽ 非常に良い活動ではあるが……

『フードバンクという挑戦 貧困と飽食のあいだで』(大原悦子,岩波書店)


フードバンクもあるが教育分野には資金が回らない。
あしなが育英会はもとよりごく一部の子供しか支援の対象としていない。
我々の社会は新たな形での次世代支援を必要としている。
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プラン・ジャパンの一般プロジェクト(2012年版)― 12月は寄付の月

2012-12-25 | 少しでも社会貢献
今年もこの時期になりました。
途上国の子供たちも良い新年を迎えられますように。

…7年前から書いているメッセージです。


このウェブログを見て「自分も寄付してみようかな」と考えた方、
12月中に寄付することをお薦めします。(領収書を忘れずに)

2月から3月に確定申告で寄付金控除を申告すると、
3月中旬か4月中旬に還付金(寄付額-5,000)が戻ってきます。

投資家としてはなるべく寄付から還付までの時間を短縮しなければなりません。
(良い運用をしていれば、時間が収益をもたらすから)
そこで、12月が ”寄付の時期 ”となるわけです。


注 : クレジットカードでの寄付は、証明書発行が1年遅れる場合があります。

    ◇     ◇     ◇     ◇

昨年と同様、プラン・ジャパン(旧名フォスタープラン)で行っている
「一般プロジェクト」の内容(※)をこの機会にご紹介します。

 ※ 特定の支援プロジェクト(最近選択肢が増えている)に寄付するもの。
   寄付者がどのような活動に寄付するか選択できるのが特徴。

今年は教育・母子保険・水と衛生・食糧と栄養改善、といったように
プロジェクトを4つの分野に分けているので選択し易くなっています。
   ↓    ↓
http://www.plan-japan.org/join/priority/

下にもプロジェクト内容を転載しておきますが、
詳細な地図や写真もあるプランのサイトを直接見ることをお薦めします。

[1]インドネシアでの小学校建設

[2]ブルキナファソ(西アフリカ)での中学校建設

[3]ホンジュラス(中米)での老朽小学校の修繕

[4]フィリピンでの保健所整備・母子健康支援

[5]ザンビア(中央アフリカ)での出産環境改善・母子健康支援

[6]カンボジアでの安全な水供給

[7]エルサルバドル(中米)での上水・下水整備

[8]ニジェール(西アフリカ)での食糧支援

…近隣国であるアジアのどこかのプロジェクトに寄付する予定。

プロジェクトの内容を見てみたが
カンボジアでの支援先が首都プノンペンのすぐ近郊なので驚いた。
また、ニジェールでは「穀物銀行の支援」という耳慣れないプロジェクトだった。
穀物銀行の有効性を知りたいところ。


プランジャパンは、支援プロジェクトの説明が詳細で
貧困を改善しようとする熱意を感じる。
他にもある同種NGOよりも情報公開・発信に力を入れているのも好評価。

アマゾンではプラン・ジャパンを通じて寄付プログラムの付いた
このようなストラップも販売していました。

▽ 一人当たり寄付額では大国のフィンランド

世界の国旗ストラップ(フィンランド)【全部集めて208カ国!!世界一周気分が味わえる!?】【途上国こども支援】【1個お買い上げにつき10円を国際NGOプラン・ジャパンに寄付】【ナショナルフラッグ/National Flag】


▽ プラン最大の国籍別スポンサーはドイツ人

世界の国旗ストラップ(ドイツ)【全部集めて208カ国!!世界一周気分が味わえる!?】【途上国こども支援】【1個お買い上げにつき10円を国際NGOプラン・ジャパンに寄付】【ナショナルフラッグ/National Flag】


▽ 赤十字と間違える人もいるデンマーク

世界の国旗ストラップ(デンマーク)【全部集めて208カ国!!世界一周気分が味わえる!?】【途上国こども支援】【1個お買い上げにつき10円を国際NGOプラン・ジャパンに寄付】【ナショナルフラッグ/National Flag】


▽ 抜群に格好良いブータン国旗

世界の国旗ストラップ(ブータン)【全部集めて208カ国!!世界一周気分が味わえる!?】【途上国こども支援】【1個お買い上げにつき10円を国際NGOプラン・ジャパンに寄付】【ナショナルフラッグ/National Flag】

勿論、日の丸もあります。
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トルコ東部の震災を受け、大使館に義援金と手紙が殺到 - 5歳の子供もトルコを応援

2011-11-02 | 少しでも社会貢献
親日国トルコでの震災発生を受けて、
日本国内で続々と義援金が集まっているそうです。

元々両国関係が歴史的経緯もあり良好であるのに加え、
東日本大震災での海外からの支援の記憶も新しく、
返礼の意味も込めての震災支援となっています。

気になるのは経団連の義援金が東芝の10分の1の額となっていることで、
絵に描いたような面目丸潰れではないでしょうか。

トルコは歴史的経緯や民族的近似性もあり
(彼らは日本を兄弟の国と思っているらしい)
感情的な中韓と違って日本への好感度が高い。

市場としてもかなり有望で人口動態も若い。
欧州と中東、中央アジアを結ぶ要の位置にあり
生産拠点としての地の利もある。

将来的にEU加盟の可能性があるだけでなく
労働者の勤勉さにも定評がある。
もっと関係を深めて良い国だと思う。

▽ ドイツ語を学ぶ労働者が多い

『衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生』


▽ このような本もあったんですね。

『トルコ 世界一の親日国―危機一髪!イラン在留日本人を救出したトルコ航空』



最近、記事の質を上げているj-castからの報道です。


トルコ大使館に手紙や義援金続々 福島からも「今度は、私が手助けしたい」(j-cast)
http://www.j-cast.com/2011/10/28111598.html

”トルコ東部で起きた大規模地震をめぐり、在京トルコ大使館(渋谷区)には、日本
 国内から続々と激励の手紙や義援金が届いている。仕事についていないにもかかわ
 らず義援金を送る人や、東日本被災地からの応援メッセージもあるといい、トルコ
 の被災地を勇気づけている。
 トルコ東部を2011年10月23日に襲った大地震では、これまでに死者570人、負傷者
 2555人に達している。トルコは「親日国」だとされることもあって、日本各地から
 支援が相次いでいる。
  5歳の子どもが書いた「がんばってトルコ!」
 大使館によると、すでに100通以上手紙が届いているといい、現地のハリヤット紙
 がその内容を詳しく伝えている。中には5歳の子どもが書いた「がんばってトルコ
 !」というものや「日本国民のひとりとして、3月の地震の時の支援に感謝してい
 る」と、トルコからの支援に感謝するものも多数あったという。福島県在住の男性
 は、「今度は、私が手助けしたい」とメッセージを寄せた。大使館では、「手紙の
 多くは、激励の言葉で溢れ、我々に感動を覚えさせる内容です。子供が書いたであ
 ろうメッセージや、二国間の友好を表す絵が描かれたものもあります」と、感謝の
 言葉を寄せた。
 義援金も相次いで寄せられている。匿名で数千ドル入りの封筒をポストに入れてい
 く人がいたほか、イオンは500万円を小切手で寄付。それ以外にも、東芝が1000万
 円、和歌山県が100万円、経団連が100万円の寄付を表明している。大使館では、
 10月25日に募金箱を開設し、これまでに目録を含めると1900万円近く集まったと
 いう。なお、義援金以外の支援物資は、現時点では受け付けていない。
  「連帯精神に深く感謝申し上げます」
 また、和歌山県は、紀伊半島沖で遭難したオスマン帝国(当時)の軍艦の乗務員を
 地元住民が懸命に救助した「エルトゥールル遭難事件」(1890年)をきっかけに、
 トルコとは深い関係を築いている。県では100万円を大使館に寄付したほか、医療
 チームを派遣する意向も表明した。また、県として義援金を受け付けており、10月
 28日15時時点で約1250万円(約1500件)が集まっている。
 一般からの義援金以外にも、日本政府は国際協力機構(JICA)を通じて、3000万
 円を上限に避難用テントなど緊急援助物資を送ることを決めている。
 大使館では、「現在職についていないにも関わらず義捐金を送ってくださる方もい
 らっしゃいます。トルコ大使館として、日本の皆様の示してくださる関心と、連帯
 精神に深く感謝申し上げます」とコメントしている。”

匿名でポストというのは或る種の美学かもしれませんが
寄付金控除を考えると勿体ない行為です。
控除が認められる団体(赤十字など)に寄付して、
大使館には手紙を送った方がいい。

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ユニクロ創業者と会社からの寄付は、経営戦略の上で当然かつ不可避-柳井社長の総資産の0.2%以下の額

2011-03-19 | 少しでも社会貢献
空前の大震災を受けて日本中、世界中から寄付金が集まっています。

中でも敏捷だったのはファーストリテイリングで、
ヒートテックを7億円相当、会社から義援金3億、社員から1億、
創業者である柳井会長は個人で10億円だそうです。

勿論これは単なる賞賛の対象ではなく、
マスリテール(大衆向け小売)企業として不可避であり、
あれだけの売上と純益を出しておきながら
何も寄付しなかったら凄まじいバッシングを受けたでしょう。

つまり個人と違って営利企業の場合は寄付せざるを得ないのです。
そうであるならば他の企業を出し抜いていち早く、
インパクトのある額や内容で断行したファーストリテイリングは
極めて優秀であったと判断できます。

被災地の方々は決して忘れないで消費行動で恩に報いるでしょう。
その他にも、大震災に心を痛めている大勢の善良な日本人は
確実にファーストリテイリングを見直します。


▽ 企業の社会貢献は完全に経営戦略と一体化している。

『LOVE ME COMPANY! 愛される会社の条件―新しいCSRの考え方―バイ・ミー!からラブ・ミー!へ』(佐藤玖美)


ただ実際には寄付金だけで真の復興は不可能であり、
製造業の生産拠点の復旧、三陸・常磐の漁業復興、
そして何よりも過酷な風評被害を受けるであろう
福島の農漁業・観光への「買い支え」も絶対必要
であることも
決して忘れてはなりません。


ユニクロの柳井社長、10億円寄付へ 肌着30万着も(朝日新聞)
http://www.asahi.com/business/update/0314/TKY201103140301.html

”カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは14日、
 支援物資として機能性肌着「ヒートテック」30万着など7億円相当を送ると
 発表した。会社として3億円、従業員として1億円の義援金も出す。これとは
 別に柳井正・会長兼社長が、個人として10億円の義援金を出すという

 ファーストリテイリングによると、保温効果の高いヒートテックを全国の店舗
 から集める。ほかにもコートやジーンズ、タオルなどを用意する。行政の支援
 ルートを通じて被災地に送る予定だ。
 義援金は日本赤十字社を通じて、被害の大きい宮城や岩手、福島などの各県に
 寄付する。”

 → 試みに計算してみましたが、
   ファーストリテイリングの前期売上高が約8000億ですから
   会社拠出分の10億円はその0.1%ほど。
   (しかも税制上、個人寄付より優遇される)
   従業員は1万人強なので1億円なら一人当たり1万円ほど。
   (アルバイトが多いので恐らく実際はもっと低い)

   柳井会長は総資産で5000億円を超え、配当収入だけで
   毎年50億はあるはずなので、寄付金10億は
   対総資産額で0.2%、配当収入比で20%程度。
   (寄付金控除が適用されるので見かけ程の負担ではない)

   数字だけ見ると驚きますが、よく計算していると思います。
   この位であれば普通の個人でも充分可能な寄付です。

   …この寄付を激賞している人がいますが典型的な慌て者ですね。


企業の支援広がる=義援金や物資―パナソニックなど・東日本大震災(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c%3Fg%3Dind_30%26rel%3Dj7%26k%3D2011031200655

”東日本大震災の被災者支援策として、企業が義援金や支援物資を送る動きが12
 日、広がってきた。パナソニック、日本郵政、トヨタ自動車、キヤノンがそれぞ
 れ3億円の義援金を拠出するほか、3大メガバンクの三菱東京UFJ銀行、三井
 住友銀行、みずほフィナンシャルグループが各1億円の拠出を決めた。三菱東京
 UFJ銀は併せて一般からの募金受付口座も開設した。
 証券界でも、野村証券と大和証券グループが各1億円を拠出する。米シティグル
 ープ日本法人も義援金基金を設立し、1億円を拠出する。
 支援物資として被災地に自社製品等を送る活動も相次いでいる。味の素はおかゆ
 5000食とカップスープ10万食、ライオンは洗濯用洗剤や消毒液などを提供。
 パナソニックがラジオ1万台、懐中電灯1万個、乾電池50万個を送る他、アサ
 ヒビールが東北6県にペットボトル入り飲料水約18万4000本(7680ケ
 ース)を提供する。”

 → 比較するとよく分かりますが、
   ファーストリテイリングの寄付の方が
   遥かに印象的で好感を与えることに成功しています。

   他の企業も非常に良い活動をしていますが
   残念ながらインパクトはやや劣ります。


米GS、5億円を拠出 日興コーディアル証券は1億円(朝日新聞)
http://www.asahi.com/business/update/0314/TKY201103140352.html

”東日本大震災の被災者支援や被災地の復興に役立ててもらおうと、米金融大手
 ゴールドマン・サックスは、同社としては過去最大規模となる5億円の義援金
 を拠出することを決めた。これとは別に、国内外の従業員から募った2千万円
 も寄付する

 大手証券の日興コーディアル証券も同日、1億円の拠出を決めた他、東京証券
 取引所グループも5千万円を寄付することを決めた。”

 → ゴールドマンの場合には話が別で、
   伝統的にフィランソロピーに熱心な会社なのです。
   欧米の会社には全般的にその傾向が強いです。

▽ ゴールドマン日本法人の社会貢献活動にも言及している。

『LOVE ME COMPANY! 愛される会社の条件―新しいCSRの考え方―バイ・ミー!からラブ・ミー!へ』(佐藤玖美)



さてそれ以外に、個人の寄付金ももの凄い勢いで
積み上がっています。注目はネット募金ですね。

大震災は余りにも悲しい出来事ですが
日本の寄付文化を変える転換点になると思います。

▽ 駒崎さんの本は予言的でした。





『「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付』(駒崎弘樹,英治出版)



ネット募金、10億円突破=ヤフー(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c%3Fg%3Dind_30%26k%3D2011031701110

”ポータル(玄関)サイト国内最大手のヤフーは17日、東日本大震災の被害救援を
 目的に呼び掛けたインターネット募金が、同日午後2時現在、総額10億1900
 万円以上となった
と発表した。ヤフーは震災が発生した11日から、インターネッ
 ト上でパソコンなどの背景に使う壁紙の販売を開始。売り上げ全てを募金に充てて
 いる。”

 → 5日間で10億ですよ。素晴らしいです。
   ネット募金は完全に日本社会に定着するでしょう。

   私が見た某政党の街頭募金は、かなり反感を受けていて
   ほとんど誰一人募金していませんでした。
   このような時に政治活動に利用するから自業自得です。   


東日本大震災:寄付税控除の対象拡大 財務省(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/money/news/20110316k0000m020040000c.html

”被災地で救援活動に当たる災害ボランティアや特定非営利活動法人(NPO)を
 支援するため、財務省は15日、中央共同募金会(東京)が募集するボランティ
 ア支援の寄付金について、税制上の優遇措置が受けられる「指定寄付金」にした

 と発表した。国や地方公共団体に寄付した場合、個人は寄付金から2000円を
 差し引いた額を所得から控除できるほか、法人は寄付金全額の損金算入が認めら
 れ、所得税、法人税が軽減される
。一方、ボランティアやNPO法人への寄付は
 国が認定した団体を除いて対象外だが、今回の指定で同募金会を通じた寄付金に
 限り同様の優遇措置を適用する。寄付金の募集期間は15日から13年3月31
 日。
銀行振り込み、現金書留などで受け付ける。”

多分、毎日新聞と日本経済新聞がいち早く報道したと思います。
他紙もせこい倒閣運動やってないできちんと報じて欲しい。

寄付金控除が使えるなら同じ額の資金でも寄付できる分が増えます。
これは非常に重要です!
ただ、適用期間が短か過ぎるのは気になる。

中央共同募金会(いわゆる「赤い羽根」)も
情報を徹底的に公開しうまく配分して欲しいですね。

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