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流出雑記 

切りそびれた雛祭り

2008年03月03日 | Weblog
雛祭りなのでパーマをあてようと思っていた。
去年行ったのを最後に1年2ヶ月ぶりの美容室。
1時に予約していたが、前の客に時間がかかっているので終わったら連絡入れますという電話があった。
アシスタントを使わずひとりだけでされており、そのため客もひとりずつで、次の客を店の中で待たさない。
急かされるからだそうだ。
その分ひとりの客に集中して仕事をしてもらえるので、アシスタントにシャンプーされながら

「学生さんですかあ?」
「いえ卒業してます。」
「何されてるんですか?」
「演劇とか そういうのを。」
「えーすごい演劇ってどういうのされるんですかあ?」

という会話をしなくて済むし、他の客と同時進行になったりしないので安心して任せられる。
店先には値段表も電話番号も出てなくて小さく美容室と書いた店の名前のみ。
外から中は見えないので一見美容室だとわからないくらいひっそりしている。
気になりつつも入り辛かったがある夏、無性に髪を切りたくなり、もうあそこ以外に行きたい所が無い と店の前まで行くと、たまたま前の客を送り出している所に出くわした。

白いエプロンにすっきりしたショートヘアの50代くらいの女性の美容師さんだった。

ここは予約なしでは切っていただけないんでしょうか、と訪ねると、今日は次空いてるからいいですよ といって中に入れてくれた。
聞くといちげんさんお断りで気に入った人しか切らないという。舞妓さんの髪を結う結師さんでもある。

私は タイミングがよかったね ということだった。

それまで美容室にはハズレが多く、行っても二度と行くまいと思う所ばかりで、数日後に店からハガキなど来てもそのままゴミ箱行きだった。

やっと巡り会えた。
イメージと髪質の間で理想を形にしてくれる。
カットにしてもパーマにしても腕がいい。
今までよくわからないお兄さんに半ば諦めた気分で身を任せていたが、熟練した人の手にかかるのは幸福である。

で、今日はそこに行く予定だったのだが、その前の客が夕方4時の段階で今仕上げですが、どうしましょうか ということだったので明日にしてもらう。
待ってる間に畳の拭き掃除までしてしまった。

雛祭りだし桜餅でも買いに行こうと思い下山する。
修学院の駅の近くに私の祖父が若い頃からあると言っていた和菓子に入る。
祖父は岩倉で育ったので叡電沿線には詳しい。
祖父はそこの名物の「鳩餅」が好物だと言っていた。

桜餅二つと… 鳩餅はどれですか あ、これね

鳩の形の餅だから

白と抹茶とニッキの三種類
白とニッキを買う。
祖父に送ってあげたいが日持ちは翌日までという。

ダーリンが帰って来たら桜と鳩で雛祭り会や。