彼岸花 一番槍の 初穂かな
梅士 Baishi
今日は休日と決めていた。
成り行きで、筑前山手に降り立ち、山萩の峠から五塔
の滝を経由して樹芸の森に上り詰めて篠栗に下るという
遍路道である。
峠に登り始めると、東京のミンミンゼミが鳴いている。
声はすれども姿は見えず、あきらめかけたときに、遂
に見つけた。
大きく呼吸して、ミ~ンミンミンミ~と鳴いていた。
次に発見したのは、真っ黒いカラスヘビだった。
久しぶりに目撃した珍しいヘビである。
カサッというかすかな音にふと目撃したのだった。
カメラのフォーカスは間に合わなかったが、ラッキー
だった。
山萩は美しかった。
ところが、五塔の滝からコースを変更し、さらに札所
の裏から新しい道を探したのが災いして、恐ろしい思い
をした。
道がなく、草ぼうぼうの荒れた畑と蜘蛛に阻まれたの
である。
蜘蛛の道を戻るのも嫌だし、なんとか活路はないもの
かと恐ろしい急斜面を彷徨した。
目の前に車道が見えたが、深い草に阻まれ、到底ゆけ
そうにない。
なんとか耕してもいない畑の囲い乗り越えて草をかき
分け、上を目指した。
ところが、目の前に車道があるのに、今度は畑に張り
巡らされた囲いから抜けられない。
畑に侵入したのは良いが、出られなくなったイノシシ
のようだった。
やっとの思いで囲いを抜け出して車道に出ることがで
きたが、ああ、こわかったあ。
歩き始めて4時間半を要する遍路の変路だった。
カメラを納めたところで、稲穂に遊ぶオハグロトンボ
を見つけた。
続いて、なんと、まさかの彼岸花の初穂がつぼみを出
していた。
大発見だった。
八月晦日の彼岸花である。
大変な遍路だったが、収穫の多い旅だった。
かくして、演習とともに八月が終わった。
立憲女王国・神聖九州やまとの国
幸福実現党応援隊・ 梅士党