毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

仕事の節目節目に必ず喜びを見出せる…六戸町~三沢市~十和田市~八戸市

2006年12月13日 20時09分16秒 | Weblog
任侠道から学んだ生きる知恵と創る知恵
職場を戦場と形容する人もおりますがビジネスも戦争なのでしょう。
戦略、戦術を練り上げてビジネスライバルに立ち向かうのですから…
普段、チームワークを組んでいるビジネスパートナーも時にはライバルとなります。
社員の闘争心は社内闘争の方が社外闘争より激しさがより大きいのだそうです。
闘争心も必要なのですが自己中心の醜い争いは避けたいものです。

人々は戦いに明け暮れた戦国時代でも、またどん底の戦時中、戦後間もない時代でも絶望感に負けず、苦しい生活と暮らしの中に小さな喜びや生きる活力を見出してきました。
私が経験したトビ職が暮す飯場では、食べる事と寝る事しかする事がありません。朝になればまた厳しい工事現場が待っています。しかし誰もが絶望感など持ちません。
仕事の能率を上げる事で報酬が増え、月末に貰える給金を持って家族の待つ家に帰る事が出来るからです。

業務においては、ひとつの仕事を成し遂げて充実感を覚える事があります。成果を上げる社員は、自分の仕事に誇りと責任感を持っています。オリンピック選手の殆どは、試合で勝利してもその勝利の仕方を自問自答するそうです。たとえ勝利出来なくとも、その内容に満足できれば次の試合の糧になるからです。地域の試合に勝って、その勝利に満足しているような選手は、そもそもオリンピック選手に選抜などされません。
とにかく今、行っている仕事を立派にこなす事に集中し、それが終わった時に自分を自分自身が誉めてあげる事でしょう。すべて自分のために行っているのですから…

大工さんの匠の技を生かす機会が激減していますのは、プレカットと言う機械の普及によるもので、その精度やスピードは人の手仕事を圧倒しています。時代の流れなのでしょう。
このような時代の中でも頑なに日本の伝統的な手刻みの技法で家を造り続ける人がいます。
絶対に遺すべき文化です。時代遅れと揶揄されても自分自身を励ましながら…

写真はその頑固な家づくりに拘る十和田市のファース工務店、佐々木建匠さんで撮りました。向かって左から社長の佐々木勝志さん、ご子息で設計担当の佐々木寛則さん、総務担当の桜田由紀子さん、そして販売代理店、㈱オトミチ課長の鹿糠 豊さんです。
小さくとも良い…日本の伝統技術を未来に繋げるため、ひたすら後輩に仕事を伝承している佐々木勝志社長の姿に感銘を覚えます。今日は佐々木さんに学ばされた訪問でした…
ファースの家
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工務店経営者の至極の喜びを…北斗市~木古内~八戸

2006年12月12日 20時33分04秒 | Weblog
任侠道から学んだ生きる知恵と創る知恵

業界は住宅産業をクレーム産業と断じているところもあります。
多額のお金を支払って生身の人を住ませたら必ずクレームがあるものだと言う前提に立っています。
竣工してお金を戴いてから建主さんから電話がかかると先ずクレームでは、と…
確かに家づくりは高額な価格ゆえに良くて当たり前だと言う観念を持つのが当然です。
それだけに、設計段階、施工中、そして竣工後においての配慮、気遣いを怠る事があってはなりません。しかし、人間のやる事にはミスもあるものです…

数十万個の部材の組み合わせで行う家づくりにおいて、この人のしでかすミスを完全にゼロにする事は無理だと言えるかも知れません。しかし、このミスをクレームにならないで許せるハードとソフトが伴っていればどうでしょうか。
ミスを許せるハードとソフト…先ず、住んでから実感できる快適性(ハード)と、そして竣工後、施工工務店が建主さんに対する誠意ある対応性(ソフト)でしょう。
このどちらかが欠損していれば、建主さんの心情を損ねてしまう結果となるものです。
竣工した建主さんにクレームを言われるのは何とも辛いものです。
私達はこの「クレーム」の無い家づくりを目指して住宅システムの研究開発を行ってきましたが、心穏やかな工務店経営を行うためで、それ以上の望みはありませんでした。

今日、青森県八戸市内のファース工務店、シーユーハウジングさんの本社をはじめて訪問しました。
そこにでは思いもよらず、笑顔いっぱいのファースのユーザーさんが迎えてくれました。ファースの家の開発者と逢えたと感激してと涙まで流して戴いて…こちらこそ感激!!写真はその大下博文さんと撮りました。
施工工務店の中里社長さん、設計担当の上沢美幸さんの笑顔もそこにありました。

大下さんは温暖地育ちの奥様のために、この東北の寒冷地に「あったかい家をつくってあげたかった」そして、多くのハウスメーカーの展示場、完成見学会などで勉強し、最終的にシーユーさんの中里社長、上沢さんとのご縁があり、ファースの家に辿り着いたと、感無量の面持ちで話してくれました。
中里社長も、奥様をいたわり大切にする大下さんの人柄に深く感銘したと言います。
互いに工務店経営をやっていて本当に良かったと!!

大下さんは今日の八戸の気温マイナス3℃、でも「本当にあったかい」とハード完璧、そして中里社長さん達のソフトも完璧だと…何とも有り難い事で至極のひと時を過ごしました。
辛い日々が続きましたが大下さんの笑顔に出会って感謝、感激の時間を…ありがとう!!
ファースの家
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度量の大きさが問題、課題、紛争を終焉させる…北斗市

2006年12月11日 18時10分30秒 | Weblog
任侠道から学んだ生きる知恵と創る知恵

乱世の戦国時代が終わり誰もが平和な時代がやってくると思った…しかし、今なお地球のあちこちで戦争が続いている…戦の尽きるときはあるのだろうか…
昨日、最終回を放送したNHKの大河ドラマ「功名が辻」でのエンディングで語られました。
戦の仕方は変わっても互いに傷付け合って争そう形態は太古の昔から変わっていないように思われます。猛獣のように強い子孫を残すために闘う意味のある戦いと異なり、人間が行う戦いの様相は、報復に対する報復戦争…全く猛獣にも劣る愚かな姿です。

戦国時代の戦争も殺しあう事で領土を争奪する猛獣と変わらなかったような気もいますが、日本の戦国時代の終了は、殺しあう戦争から話し合う戦争と建設的な様相へ変貌して参りました。国会議員の論争や総裁選挙なども戦争なのでしょう…しかし、中東ではいまだに人々の殺し合う戦争が尽きる様子などありません。
殺しあう戦争から、話し合う戦争に変えるためには、どちらかが先に包容力を持って受け止める度量が必要となるのでしょう。相手を受け止める度量です。

ヤクザどうしの出入りでも、やられた事への報復を行っていたら永遠に殺し合いが続きます。
どちらかが、やられた鬱憤を報復行動に起さず、ひたすら踏ん張る事で停戦となりますが、その時期が早い方ほど傷つく人が少なくなります。
誰もが傷つけられたり、殺されたくないのです。
この踏ん張る力や包容力、懐の深さなどを度量とも言うものなのでしょうか。
この度量を発揮するのは早ければ早い方が良いのです。

アラブ人とユダヤ人の激しい憎しみ合いの中東戦争も報復合戦の様相です。
中東問題はもともと領土問題が起因とされておりますが、殺し合いを避けるために、どちらかが先に度量を発揮すべきではないでしょうか…死ぬ事を美学とする宗教上の課題があり中東問題はそんなに単純でない!と言う反論があります。殺し合い、憎しみ合う愚かさをどんな宗教でも容認される事などなく、その間違いに気付かせる事なのでしょう。

家づくりの現場も課題が山積しているものです。竣工後、建主さんとの葛藤が続く事があります。問題克服に必要なのが自分が相手の立場になって踏ん張る度量だと思われます。
相手に求めるのではなく、自分の度量なのでしょう。
写真は誰からも慕われ、社員中で一番の度量があると言われる研究開発室の村上一人次長です。彼は度量だけでなく体重の量も……さて、明日は東北出張に…
ファースの家
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タイトルを変えて心機一転です…北斗市

2006年12月09日 16時21分34秒 | Weblog
任侠道から学んだ生きる知恵と創る知恵 PHP研究所の文庫に掲載された私のコラム原稿です。

「住まいのお役立ち日誌」のタイトルでブログ更新を行って参りましたが、昨今、記述する内容が住まいと言うジャンルから逸脱している事に気付きました。アクセス分析をしますと住まい関連の内容より、日々の楽しみや辛さなどの記述の方がよく読まれています。
私のように少年時代から任侠の世界や飯場暮らしなど、特殊な生き方をした者の視点や感性で出来事を捉えた方がブログを読む人に興味深いかと思われます。

勿論、私の使命は、荒廃した住宅産業を家を売って粗大ゴミをつくる産業から、住む人を幸せにする競争産業に改革する事だと言う信念に変わりありません。
現在、私が粗大ゴミ生産産業だと断ずる住宅産業、それに関わっている人達にとっては、自分の帰属する住宅産業が粗大ゴミ生産産業だ、などと微塵も思ってはおりません。
国の基準や指導要綱の範囲で家をつくり、自信と誇りを持って仕事を全うしているのです。

「既に住んでいる人の声に真実がある」と言って、「住んで幸せになった」と言うユーザーさんの声を聞かせようとすると、家の大量生産を行っている大手ハウスメーカー、スパービルダーと言われる企業も同じように「住んだ人」に語らしているのです。新築住宅に引っ越したユーザーさんの多くは、今まで住んでいた狭いアパートやマンション、或いは古い家より、夢を実現できた新築住宅がはるかに快適だと感ずる事でしょう。その高揚している時期のユーザーコメントには、いささか無理があると思われます。
実際、不快感は住んでから3年後、5年後、10年後以降にやって来るからです。

私のように3・5・10年後などと言っていたらビジネスモデルが成立いたしません。しかし、日本の住宅の平均寿命は30年なのです。しかも30年で家が朽ち果てるのでなく、叩き潰しているのです。
何故か…年を経るごとにストレスが増大し30年以上、住む意欲を逸してしまうからです。
供給される家には、住んでから年ごとに幸福感を増して行くような、基本機能や性能、そして生涯メンテナンスのシステムが構築されていないのです。

このような現実に対して、小難しい家の機能や性能を訴えようにも時期尚早なのでしょう。
人の真の生き方などを通じて家づくりのイノベーションを遂行して参ります。
敬愛する実姉の逝去を契機に、また新しい試みに挑戦して参ります。

写真はPHP研究所出版「2007年トップが綴る」全284ページの表紙です。
私のコラムは10ページに…
どうぞ皆さんも良い週末をお過ごしください。明日は休みます…
ファースの家
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感謝を言える時にその人は亡き…北斗市

2006年12月08日 17時46分26秒 | Weblog
昭和42年4月、私が21歳の時、数人の仲間と一緒に津軽海峡を渡り、東京へ出て現在の福地建装を設立しました。
自分のお金と餞別で戴いたお金が6万円ありました。
しかし、実際に仕事を請け負って得るお金の時期を考えると何とも心もとない資金でした。
その出かける間際に、二番目の姉が15万円のお金をそっと渡してくれました。
その時の姉の職業は高卒で勤めた農協職員で、農協の経理を一手に任されており、職場と自宅を往復するのが日課で、働く事しか知らない聡明でとても働き者の姉でした。

私は東京に出て、6人の住めるアパートを借り、最初の請負金を受け取るまで3ヶ月がかかり、その間の生活費、交通費、生活用品購入などで使ったお金が20万円、あの姉の15万円が無ければ、現在の福地建装は存在しなかった事でしょう。そしてその延長線で出来上がったファースの家も誕生しなかったと思われます。

姉は晩婚でしたが心優しい義兄に嫁ぎ、一男一女の子供を懸命に育て上げ、その子供たちに囲まれて、穏やかで幸福な人生を歩む事が出来ました。しかし、何の資金的な裏付けも持たないで船出した私の事業を事のほか心配し、苦しい時には何も言わずにお金を工面してくれたのでした。日頃、お金を借りているとついつい足が遠のくもので、心の中で毎日のように感謝をしていながらも日々、不義理をしておりました。

いつも元気な姉だったのですが、今年の7月に体調に異変を感じて入院検査をしたところ、肺の細胞にガンらしきものがあり、そのガンが脳細胞に転移しており、既に末期状態であるとの診断でした。私達にとってはまさに晴天の霹靂のような出来事でした。
それでも最初に見舞いに訪れた時、ガン告知されていない姉は、照れ臭そうに笑い顔で「直ぐに治るよ」と自分に言い聞かせているようでした。
状況を知っている我々にとっては何とも辛い心情でした。
私は2週間に一度の割合で札幌の病院を見舞うのですが日々、弱ってゆく姉の姿に、心労を一番かけた自分の責任を沈痛な気持ちで受けとめざるを得ません。

先週、土曜日の夜に容態が深刻な状態になり、月曜日の午前、家族や親族全員に見守られながら眠るように息を引きとりました。平均年齢を大きく下回る満69歳の人生でした。
最後の2週間は、姉に24時間付きっ切りで必死に看護する義兄の姿に心打たれ、二人の子供も1分でも1秒でも母親を長生きさせようと看護師さんと連携して懸命に呼吸補助や血流補助などを行う姿があり、姉の生前における家族との関わり方を知る事が出来ます。

弊社の副社長である私の妻も、普段から亡くなった姉の事を「母として生きる手本」と話しておりましたが、その意味を深く理解する事が出来ました。
姉の逝去は、我々に人生とは何か、母とはどうあるべきか、妻とはどうあるべきかなど、多くの教訓を与え、足早に旅立って逝きました。

元気な時に感謝の言葉を伝えたかった…感謝している時は心に仕舞い込む事無く、態度で表現する事がとても大切であると痛感し、同時に悔やまれてなりません。
まさに、感謝を言える時にその人は亡き…

月曜日は姉が入院している札幌でファース工務店の有志などが集って工務店情報交流会を行っており、私も講義のために参加しておりました。姉の様態が緊迫した状態となり、私や親戚の関係者に連絡が入るなど不自然な状況となったので、交流会に参加していた皆さんに事情をお話しせざるえませんでした。交流会で告知した以上、情報が偏って伝わる事を憂慮し、弊社総務一同の判断で関係者に伝達した事を後で知りました。

結果として多くの方々に多大なお気遣いを戴く事になり、大変に心苦しく思っております。
しかし、亡くなった姉も、ファースの家の健全な発展を心から祈っておりました。
ファース・グループの皆さんの温かい心遣いにきっと感謝している事と思います。

写真は私の住んでいる家の庭に父親が遺した松の木です。
亡くなった姉がこの松の木が好きだったのか、嫁ぐまでは丹精込め手入れをしておりました。
当時、姉はまだ20歳台の若さだったと思うんですが枝切りバサミを持って懸命に剪定作業を行う姿が思い浮かびます。
これからも、この松を見るたびに姉を思い出すのでしょう。

昨日、木曜日に札幌から本社に帰社して今日、金曜日から通常業務に入っています。
また、これからも「住まいのお役立ち日誌」も中身を充実させ続けて参ります。
ブログコメント、メール、電話などで弔文、弔問をよせて戴いた方々にもこのブログ画面を借りて重ねて御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。


初心者から学び自分の存在感を…北斗市~札幌

2006年12月02日 21時59分49秒 | Weblog
会社において自分はその会社から必要とされているのだろうか。自分が居なくとも何にも影響がないとしたなら、いつ首になってもおかしくないのでしょう。
自分の給料分を会社に貢献するなら、支給される供与の3倍の利益を会社にもたらす必要があります。会社は自分が受け取る供与の他に福利厚生費などの直接経費や、一人の社員が活動するための間接経費を負担しているからです。自分が存在するだけで会社は負担を強いられているのです。

我々の役員も同じで、社員より確実に高い役員給与を支給され、仕事の全てを部下任せなどと言う役員もいるのです。それでもその部下の行った行動の責任を全て受け持つのであれば存在感もあるのです。しかし、問題が発生したと同時にいち早く逃げ出したり、他人に責任を押し付けたりする役員がいるとするならば、その役員から先に退場して戴く事になるのではないでしょうか。

自分の存在感とは企業内だけでなく、家庭内でも言えると思います。
熟年離婚が話題になっておりますが、私が担当する離婚調停業務にも熟年者の当事者が多くなりました。亭主は普段、家におらず会社勤務をして給料を運ぶのですが、その女房を食わしてやっていると言う自負感が強いのです。その傲慢さを日頃、奥さんに嫌悪されており奥さんの心中は「亭主、元気で留守が良い」の通り給料を運んでくれる存在でした。煩わしい亭主が普段、居ないのですから我慢ができました。しかし、定年になって毎日のように家に居ると言う事になると堪え難いと言う事です。朝から晩まで何もしないで食う、出す、更に文句をを言うなど、何とも厄介な生ゴミ以上の存在となるのでしょう。

会社内でも粗大ゴミになっていないかどうかを自分で採点してみてはいかがでしょう。
書類整理の新入社員でも、明るく爽やかに先輩に仕事を教わる姿勢があれば、先輩達の指導する励みにもなり指導する方の相乗心向上にもつながります。また仕事の知らない新入社員の初々しい姿がとても新鮮で会社の様々な新風を送る事も在り得ます。

我々は、知識がある、技量を持っている、経験がある、などの自信過剰は向上心を低下させ、著しく人間的な進歩を停滞させる事があります。
家族や社員から敬われるのは、知識、技量、経験の豊富さが謙虚さ優しさになった時にこそ為せるのだと思われます。家づくりには特にその謙虚さが求められるのでしょう。
さて自分自身の置き換えてみてどうでしょうか…フッ!!フー!!

今日は函館から猛吹雪の札幌に私用のため急遽、移動してきました。
自分の居ない会社はどのようになるか…居なくても大丈夫となると、きっと安堵と寂しさで複雑な心境になる事でしょう。
写真はホテルに入る前に撮ったススキの夜景です。
ファースの家
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遮熱と断熱の違いについて…北斗市

2006年12月01日 18時31分41秒 | Weblog
昨今、遮熱住宅と称する宣伝コピーを目にする事が多くなりました。
特に、遮熱シートを施工したら冷房費用が大幅に削減された言う事実があります。遮熱とは熱を遮断するのですから、断熱と同じなのかと思われがちですが理論的に大きく異なります。
寒いと感じさせる冷たい熱は、人体温度より低い熱の事で、暑いと感じさせるのは、それより高い温度(湿気の抱える潜熱もある)の時に感じます。
いずれも熱である事に変わりありません。熱は熱波長(輻射熱・赤外線とも言う)で伝わります。

この熱に対する抵抗を行うのが断熱です。グラスウールやスチレンフォームなどは熱の抵抗値の高い素材です。
この値を熱抵抗値(R値)と言っていますが、この熱抵抗値の逆数が熱貫流率(K値)と言います。したがって熱抵抗値は高い方が、熱貫流率は低い方が断熱効力があると言う事になります。しかし、熱は、断熱材をそのものを少しずつ温めたり、冷やしたりして時間を経ると熱が貫通してしまう事も理論的には在り得ます。
熱が貫通すると言う事は貫通した熱が、その断熱材から輻射熱で放出する事になります。
幸い、自然の温熱環境では気温が上下するため、同じ温度で断熱材を貫通する確率が極めて少ないのが実状と言えるのでしょう。

遮熱とは断熱材と異なり、断熱材で熱抵抗を行うことなく、熱波長そのものをその遮熱部分から反射させてしまう事を言います。このように言いますと断熱材より熱の遮断効果が高いようにも思いますが、遮熱する熱の熱波長の種類によって効果があったり少なかったりと言う事も有り得ると言います。したがって日本国内の断熱基準では遮熱材料の効果を数値的に明確化されていないようです。更に遮熱材そのものは断熱効果が無いために、遮熱材が熱してしまい、その熱を輻射熱で放出するのです。したがって遮熱シートにだけ頼るのではなく、適切な断熱材との併用が好ましい事は言うまでもありません。

ファースの家の窓ガラスは、日射熱の熱波長を選って侵入させたり反射させたり出来るような機能をつけており、外壁に貼る専用断熱ボードのファースボードは外気の熱を反射させて通気層から放出する構造となっております。
冷暖房負荷軽減の秘訣です。

写真はファースボードの表面のアルミ箔を剥がして遮熱試験を行いました。
ベニヤ板に孔をあけてアルミ箔と透湿シートを張り、30センチ話した場所から300℃のヒーターで熱しました。
右側は一般に使用されて透湿シートで38℃に、左側はファースボードのアルミ箔で室温とほぼ同じ21℃と、アルミ箔が完全に熱を遮蔽している事が解ります。
ちなみに断熱ボードなどで実験を行ったところ最初は、ウレタンボードの方の断熱効果が高いように思いますが、時間を経過すると完全に遮蔽シートの方が熱を遮っている事が解ります。
このような実験作業を行なっていると一日の時間の過ぎる事のが本当に早いのです…
ファースの家
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